河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

第46回岡山スポーツ医科学研究会・特別講演

2022-08-06 | 研究・講演
先ほど、研究会で特別講演をしてくれた広島国際大学の加藤 茂幸先生を、岡山駅まで見送り、帰宅した。

今回は私が当番幹事だったので、加藤先生を特別講演に推薦した。

加藤先生は広島大学で学位を取得後、2003年4月から2008年3月まで吉備国際大学理学療法学科で働いてくれた。

今回の講演は吉備国際大学から広島国際大学へ移ってからの研究成果が中心だったが、コツコツと研究成果を積み上げて地道に研究を継続していることが良く分かる講演であった。


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スポーツ外傷(膝前十字靭帯損傷)予防の流れ

広島国際大学 総合リハビリテーション学部
加藤茂幸

 スポーツ外傷のひとつである膝前十字靭帯損傷は、スポーツ活動場面で多く発生する外傷であり、再びスポーツ活動を行うためには、再建術を受け、長期間のリハビリテーションを必要とする。そのため予防はたいへん重要となる。スポーツ外傷を予防する手順として、まず、外傷の発生状況を把握しなければならない。発生頻度や発生機序を分析することで予防方法を検討できる。
膝前十字靭帯損傷においては、バスケットボールやハンドボールなどの競技種目を行っている女性スポーツ選手に多く発生している。これらはジャンプ着地動作やカッティング動作時に、非接触(ノンコンタクト)で受傷している。動作中に膝関節が内側へ入ることを「Knee-in」と称するが、この動きを制することが予防のひとつの手がかりとなる。
 膝前十字靭帯損傷の予防には、健常者に対する予防と、再建術後の再発予防がある。どちらもたいへん重要であるが、発生率は健常者に比べ、再建術後の選手の方が高いことがわかっている。再びスポーツ活動を行うために再建術を受け、スポーツ復帰したにもかかわらず、再び損傷する事態は絶対に避けなければならない。
したがって、再建術後のリハビリテーションは非常に重要であり、再発予防を視野に入れて進める必要がある。再建術後のリハビリテーションにおいて、最終段階でのプロトコールやスポーツ復帰前の判断基準として、筋力や膝安定性を指標にすることが多いが、それらに加えて片脚スクワット動作やホップテスト、ジャンプ着地やアジリティテストなど様々な動作テストを行う。近年では、術後スポーツ復帰前における最終段階でのリハビリテーションプロトコールやスポーツ復帰の判断基準を再検討する必要性が示唆されている。
本講演では、再建術後のリハビリテーションの内容を含め、今までの研究成果(動作解析、有限要素モデルによる解析等)とともに解説させていただきたい。
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第46回岡山スポーツ医科学研究会・総会

2022-08-06 | 研究・講演
本日午後、岡山シティホテル桑田町を会場として第46回岡山スポーツ医科学研究会・総会が行われる。

Ⅰ. 教育講演 15:40-16:10
 「スポーツ選手の口腔健康を考える~歯科医師としてできること~」
    岡山大学病院 歯科補綴歯科部門 兒玉 直紀先生

Ⅱ.一般発表 16:25-17:40
1) エリートフットボール選手の傷害発生を説明するACWR指標の検討:GNSSに基づく3シーズンの練習・試合の客観的身体負担解析
 岡山県立大学 綾部 誠也
2) 運動時のサージカルマスク着用は深部体温にどのような影響を及ぼすか-熱流補償式体温測定法による検討-
    中国学園大学大学院 現代生活学研究科 福島彩子
3) Heel wedgeによる踵部挙上が腰を落とすよう指示した場合の持ち上げ動作に及ぼす影響
    岡山県立大学大学院 情報系工学研究科 システム工学専攻 古市将也
4)プロサッカー選手におけるハムストリング肉離れについて
   — 正確かつ安全な復帰時期予測のための工夫 —           
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 金高圭甫

Ⅲ. 特別講演 17:50-18:50
「スポーツ外傷(膝前十字靭帯損傷)予防の流れ」
広島国際大学 総合リハビリテーション学部 加藤 茂幸先生

Ⅳ.総会
  18:50-19:00


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