風になれ

大自然のふところで山歩きを楽しむ生活。
いつの日にか、森にそよぐ風になれたら・・

田舎暮らしの豊かさ

2015-01-06 | 田舎暮らし


 ラジオ深夜便「明日へのことば」で『縄文の暮らしを見つめて思うこと』と題する考古学者岡村道雄氏の話を聴く。物質的に恵まれなくて不安定で不幸せな縄文時代の固定観念があるけど、実は想像以上に豊かで健康的で幸せな暮らしだったのではないかという目から鱗のような話だった。
 江戸幕府の鎖国時代も見直されている。海外貿易を禁じて内向きの暗黒のような時代を歴史教育で教えられてきたけど、実はこの江戸時代に日本人のアイデンティティが形成されたとても重要な時代だった。経済的にも政治的にも国内整備が行われ、伝統文化も庶民の暮らしも安定的に花開いた時代だった。

 昨晩の「クローズアップ現代」は面白かった。『地方から日本を変える』というテーマで島根県隠岐諸島にある海士町や岩手県紫波町の成功事例を取り上げていた。減り続ける人口が若者の移住によって増加に転じた海土町。自然豊かな日本にあって、幸福感を何に求め、感じるかの流れがこれから変わっていくのかもしれない。東京一極集中から豊かな地方の暮らしに目が転じられていくと、日本国中がもっと活力に満ちて面白くなるし、豊かな田舎暮らしが掘り起こされていくはずだ。番組では、地方に移住して、物質的には恵まれない暮らしだけど、生き生きとした目の若い家族の笑顔が素敵だった。地方の豊かな時代、そんな地方再生を予感させてくれた。