風になれ

大自然のふところで山歩きを楽しむ生活。
いつの日にか、森にそよぐ風になれたら・・

毎朝出会える景色

2015-01-15 | 大自然


 毎朝7時過ぎに岡山市南部の児島湾の締切堤防を通る。瀬戸内海と淡水湖をこの道路が分かちている。
 ここから眺める景色が好きで、毎日脇見運転しながら通過する。景色に季節を感じる。海面が穏やかな日は瀬戸内海の美しさが凝縮される。「早起きは三文の得」で、早朝にしかこの美しい光景には出会えない。

 夕方、取引先との新年会に出て、日本酒を色々と頂く。酒処、岡山県の地酒ばかりを燗酒や冷酒で味わった。お酒はどんなお酒も好きだけど、やはり酒は瑞穂の国の日本酒に限る。酔いしれる頭の中で、日本酒こそがKing of Alcoholだと確信を深める。楽しい話題を肴に、久しぶりに心ゆくまで日本酒を味わった。


ラジオ英会話と英語力

2015-01-14 | Weblog


 帰宅すると『ラジオ英会話』2月号のテキストが届いていた。このラジオ英会話の番組は長年聞き続けている。娘が小さな子供の頃、毎朝、トイレの中からラジオの音とお父さんの声が聞こえたらしく、今でも笑い話に持ち出されるくらいだ。
 以前の大杉正明さんとヴァレリー・ケイン、ジェフ・クラークさんのコンビもよかったけど、今の遠山顕さんとケイティ・アドラー、ジェフ・マニングさんの息もぴったりで最高だ。掛け合い、やりとりがとても自然で、言語は違えど人類、心は一つという感じ。だから毎日楽しく聞き流している(勉強にはなっていないが・・)。
 長年聞いているわりに僕の英語力はまるで向上していない。日常、英会話をする機会がないので、上達しないのは当然と、最初から諦めている。
 でも「門前の小僧、習わぬ経を読む」効果をほんの少しだけは期待している。

Autumn In NewYork とCentral Park

2015-01-13 | 健康


 3連休が終わった。喪に服していたので、どこにも遠出をせず、弔問客の対応をしたり、礼状を書いたりして過ごした。
 ご近所の方がおばあちゃんに熟した柿を届けて下さった。熟した柿はばあちゃんの大好物。食べやすいように皮を剥き、切り分けてあった。近年、ばあちゃんは年相応に歯が抜け落ちて、固い食べ物はまったく受けつけなくなっている。熟した柿を見てばあちゃんは嬉しそうだった。いつものように、ばあちゃんは娘が先に逝ってしまった愚痴を聞いてもらっていた。89歳になるばあちゃんの様子を気遣うご近所の人の親切がありがたい。愚痴を人に聞いてもらうことで、ばあちゃんのやるせない気持ちが少しは癒されるはず。

 夕方、オン・デマンド・ビデオで『Autumn In NewYork』を見る。単純なストーリーなのに何度観ても飽きない。リチャード・ギアはあまりにも格好よく、ウィノナ・ライダーは初々しい仕草と情熱的な表情で魅了する。そしてこの映画を観るたびに思い出す。この映画の舞台となっているCentral Parkを歩いてみたくて、カミさんと冬にニューヨークに行く予定をたてたことがある。でもカミさんの体調が芳しくなくて、直前になってすべてキャンセルした。またいつか元気になったら一緒に行こうって言ったのに、叶わぬ夢に終わってしまった。そんなこともあって、Central Parkを遥か遠くに感じながら映画の美しい映像を眺めた。


山野井泰史さんの『アルピニズムと死』

2015-01-12 | 健康


 わざわざ小豆島から来られる弔問客を迎えに岡山港に向かった。朝早い便のためフェリー乗り場は閑散としていたが、フェリーから降りてくる乗客は思いのほか多かった。車で自宅まで案内し、線香をあげて頂く。カミさんの想い出を語り合うのは嬉しいけど、岡山港まで送った後、切なさがだけが残った。忽然とこの世から消えたカミさんの死をまだ心の中で受け容れていない自分が空しくもある。



 郵便ポストに、数日前にAmazonでポチッした山野井泰史さんの『アルピニズムと死 - 僕が登り続けてこられた理由』が届いていた。日本屈指で最強のアルピニストの山野井さんの新刊(2014.11.5発刊なので新刊とはいえないけど)を読むのはとても楽しみだ。12月下旬のカミさんの急逝からずっと本を読む気分になれず、すっかり本から遠ざかっていた。久々に読書意欲を掻き立ててくれる本との出会いだ。
 山野井さんは山岳事故で手足の指を失くしたので以前のようなアルパインスタイルのクライミングはできなくなったけど、彼のブログを読む限り、彼の純粋な精神性は何ら色あせていない。むしろ大きな肉体的なハンディを背負ったことで精神性がさらに浄化され洗練され研ぎ澄まされた感すらする。僕はこれからも山野井泰史さんが書き記した文書から多くのことを学びたいと思う。尊敬する植村直己さんと同じように、山野井さんから学ぶことはまだまだ多く、尽きることはなさそうだ。

心は永遠に残る

2015-01-10 | 健康


 土曜日の朝、バスで岡山市郊外のホテルに向かい、ある参議院議員の新春祝賀会に出席した。衆参国会議員、県知事、県議会議員、県下の各市長や市議会議員が壇上に顔を揃えて、例年同様、新春祝賀会は盛会だった。祝賀会らしく政財界がこぞってアベノミクスと地方創生の明るい展望の発言が多かった。今年は日本全体がいい一年であってほしい。
 その後、ノートルダム清心女子大まで歩いた。岡山・生と死を考える会の例会で清心女子大学の高木孝子学長が講演されることを新聞記事で読み、新春祝賀会に出かけたついでに講演を聴くことにした。



 西川緑道公園を経て岡山駅の操車場の歩道橋を渡り、講演会会場のノートルダム清心女子大Caritas Hallに到着した。
 高木孝子学長の『今、問われている心の教育』と題する講演は、色々と考えさせられた。心の拠り所、居場所を見つけられずに苦悶する若者に寄り添い、相手を大事に思っている温かい思いを伝えることは簡単なようで簡単ではない。対象が神であれ何であれ、信ずるものを持つことができれば、人はなんとか生きていけれる。
 命には限りがあるけど、心は永遠に残る。心の問題は奥が深くて複雑で不可解な永遠のテーマだ。

 夕方、二家族の弔問があり、宅配便のお届けものもあった。ありがたいことだ。カミさんに手を合わせて報告した。 


時の経つのを待つ暮らし

2015-01-09 | 健康


 昨日もお昼に会社OBの方からお悔やみのお電話を頂き、夜には大学の同級生の女性から弔意の電話を頂いた。ありがたい。お互いの近況を話し込んだら思いのほか長電話になってしまった。お互いにすでに若くはないけど、青春時代の空気が伝わってきてエネルギーをもらった。
 また大阪で暮らす高校時代の同級生からお線香が届いた。遠く離れて暮らしていても、やさしい温もりに心が和む。カミさんの遺影にむかって報告する。
 ほんの少しずつだけど、かけがえのない人がそばにいない失意の暮らしに馴染んできている。家の中に残る何げない物からカミさんを追憶することがまだまだ多い。あとは時の経つのを待つしかなさそうだ。ようやく仕事始めの第一週が終わる。四十九日までは遠く、遥かな道のりに感じる。


旧友からの電話に励まされて

2015-01-08 | 健康


 昨日も故郷の別の旧友からスマホに電話が入った。気を落とさずに元気を出せと励まされる。
 また息子が中学校時代に大変お世話になった剣道部の先生から高級感のある香りのお線香が届いた。とてもありがたい。でも恐縮する。
 カミさんの遺影に手を合わせて報告する。人の温もりって、ありがたいね。

 夜中に目が覚めてしまい、眠れないのでラジオをかける。NHK-FMで『RADIO1980Winter』の生放送が流れていた。中村あゆみさんと高橋ジョージさんがDJとして登場して、1980年代の曲と軽妙なおしゃべりが続く。ミック・ジャガーと肉じゃがの寒いジョークに苦笑い。高橋ジョージさんがヒット曲「ロード」をアコスティックギターとハーモニカの生演奏で歌ってくれた。改めて歌詞を耳で追うと胸にジーンときた。

  ちょうど一年前に この道を通った夜
  あの時と同じように 雪がちらついている

  何でもないような事が 幸せだったと思う
  何でもない夜の事 二度とは戻れない夜


 2時間の生放送を聞き終え、そのままラジオのスイッチを切らずに浅い眠りのまま朝を迎えた。


中学時代の同級生からの電話

2015-01-07 | 健康


 我が家から400kmも離れた故郷に住む中学校時代の同級生から、午後、スマホに電話が入る。日曜日に投函した寒中見舞いの葉書でカミさんの逝去を知り、お悔やみと慰めの言葉をいただいた。ありがたい。
 これから人生を愉しむときなのに、気の毒だという。その通りだと思う。時間ができたら、これまで行けなかった旅にも二人で出かけられただろう。美味しい土地の郷土料理も二人で舌鼓をうって味わえたはずだ。だけど、天命には抗し得ないのも厳しい現実。受け止めなくてはいけない現実なのだ。これから歩む道は僕に与えられた道なのだと観念している。
 また中学校の同窓会を開きたいねって言って電話を切った。ありがとうと心底、旧友に感謝した。 

田舎暮らしの豊かさ

2015-01-06 | 田舎暮らし


 ラジオ深夜便「明日へのことば」で『縄文の暮らしを見つめて思うこと』と題する考古学者岡村道雄氏の話を聴く。物質的に恵まれなくて不安定で不幸せな縄文時代の固定観念があるけど、実は想像以上に豊かで健康的で幸せな暮らしだったのではないかという目から鱗のような話だった。
 江戸幕府の鎖国時代も見直されている。海外貿易を禁じて内向きの暗黒のような時代を歴史教育で教えられてきたけど、実はこの江戸時代に日本人のアイデンティティが形成されたとても重要な時代だった。経済的にも政治的にも国内整備が行われ、伝統文化も庶民の暮らしも安定的に花開いた時代だった。

 昨晩の「クローズアップ現代」は面白かった。『地方から日本を変える』というテーマで島根県隠岐諸島にある海士町や岩手県紫波町の成功事例を取り上げていた。減り続ける人口が若者の移住によって増加に転じた海土町。自然豊かな日本にあって、幸福感を何に求め、感じるかの流れがこれから変わっていくのかもしれない。東京一極集中から豊かな地方の暮らしに目が転じられていくと、日本国中がもっと活力に満ちて面白くなるし、豊かな田舎暮らしが掘り起こされていくはずだ。番組では、地方に移住して、物質的には恵まれない暮らしだけど、生き生きとした目の若い家族の笑顔が素敵だった。地方の豊かな時代、そんな地方再生を予感させてくれた。


正月休みが終わる

2015-01-05 | 健康


 岡山空港まで娘を送って行く。空気が冷たくて、空港の池に張った氷は昼なっても凍ったままだった。帰省ラッシュで空港内は多くの客で賑わっていた。
 ずっと毎週、母親の看病のために帰省してくれた娘も、今月末の法要までの数週間、帰省することがないと思うと一抹の寂しさを感じる。

 正月休みが終わり、今日は仕事始めだ。今年から家庭環境は激変することになった。これも一つの人生だと腹をくくったけど、精神的には正直、きつい。
 空気や水のように控え目だけど圧倒的な存在感のあったカミさんがもうこの世にはいない。時間をかけてこの生活環境に慣れていくほかなさそうだ。少しだけ気合いを入れて、自然体で、気持ちだけでも明るく生きていくことにしよう。


長嶋茂雄さんのリハビリ

2015-01-04 | 健康


 まだCR-Vのタイヤを冬用タイヤにしていなかったので、午後、息子の工房に行き、「秘密基地」に置いてあるスタッドレスタイヤに交換した。
 一人で作業したので4本のタイヤ交換に1時間以上かかってしまったけど、無事交換をし終えた。これで岡山県南地方にいつ雪が降っても慌てずにすむし、雪山登山にいつでも出かけれそうだ。



 普段、テレビをほとんど見ない生活をしているけど、正月は暇つぶしのためにテレビを見る時間が比較的多かった。くだらないお笑い系のテレビばかりが流れる中で、今晩の『独占!長嶋茂雄の真実 国民の夢を背負った男ミスター伝説の全て』2時間半の番組は秀逸だった。そして長嶋さんが野球界に限らず日本史に残る偉大で稀有な国民的英雄であることを改めて痛感させられた。
 リハビリに頑張る78歳の長嶋さんは感動的だった。真剣にリハビリに励まれる姿をみて胸が熱くなった。長嶋さんにいつまでもお元気で過ごしてもらいたいし、日本を元気にするために長嶋さんのますますのご活躍を願わずにはいられなかった。

古い手帳

2015-01-03 | 薪ストーブ


 バイクで息子の工房に行き、片隅の「秘密基地」で薪ストーブに火を入れる。
 枝木から薪に次第に火が移り、全体が熾り出してくると気持ちがほっこりする。持ってきた去年の古い手帳を繰る。一枚一枚、めくりながら、一つひとつの出来事を愛おしむように思い出す。
 3月初めにカミさんと二人で旅した金沢。8月の終わりに自宅で子供たちと一緒に祝ったばあちゃんの米寿祝い。9月の終わりには息子夫婦と里帰りをして、池田町にも足を伸ばした。そして11月の国立劇場と皇居。
 昨年一年間を振り返ると、そこには常にカミさんの笑顔があった。なのに、今はもういない。
 たった数ヶ月前のことなのに、遠い昔のことのようにも思えるし、昨日のことのようにも感じられる。
 新年を迎えたのに、気持ちは新たになることなくまだ過ぎた日々の中に生きている。
 

寒中見舞いの印刷

2015-01-02 | 健康


 一陣の風のように12月下旬に突然カミさんが逝ったので、年賀状はもちろん、年賀欠礼の喪中葉書も出せずに正月を迎えてしまった。
 元旦に多くの人から年賀状が届き、寒中見舞いと新年挨拶の欠礼を詫びる返信の準備に気付かされた。小寒の5日頃に発送できるように準備するとなると日にちに余裕がない。正月早々、慌てて寒中見舞いを作る作業に取り組むことになった。
 元日の午後、パソコンに向かい、挨拶文とレイアウトを考え、レーザープリンターで印刷をした。明日から一人ひとり心を込めて宛名を書き進めていこうと思う。

薪ストーブの炎に癒される

2015-01-01 | 健康


 大晦日の昼、バイクを走らせて、息子の工房に向かう。田舎の空気を胸いっぱい吸うと自然と心も和む。工房の草木や苔や葉を落とした柿の木を眺めても気持ちが和らぐ。つい、カミさんがそばにいたら、季節の移り変わりの小さな変化を発見して、短い会話を交わしただろうなあって、思ってしまい、また切なくなる。



 工房の片隅に山道具を置いている「秘密基地」に入り、薪ストーブに火を入れる。長居するわけでもないけど、焚き納めだ。
 小枝から薪に火が移り、美しく揺らぎだす炎を静かに眺める。揺れる炎に、しょげた心が癒される。



 2014年は今日で終わる。新しい年はカミさんのいない未知の生活の始まりでもある。
 今の深い喪失感からいつ立ち直れるのかわからない。焦らず、自然体で、ゆっくりと義母と二人っきりの生活を立て直していこうと思う。
 日々の生活で空気のような存在だったかけがえのない人を失った今、寂しさに負けずに努めて明るく生きようと思う。