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【経営四字熟語で目から鱗が落ちる】4ー03 郢書燕説 信頼できる外部ブレイン選び ~道理や理屈に反することを最もらしく説明~

2024-11-09 12:21:00 | 【心 de 経営】 経営四字熟語

  【経営四字熟語で目から鱗が落ちる】4ー03 郢書燕説 信頼できる外部ブレイン選び ~道理や理屈に反することを最もらしく説明~       


 
  四字熟語というのは、漢字四文字で構成された熟語であることはよく知られています。お恥ずかしいながら、その四字熟語というのは、すべてが中国の故事に基づくものとばかり思っていましたが、実はそうではないことを発見しました。
 経営コンサルタントという仕事をしていますが、その立場や経営という視点で四字熟語を”診る”と、今までとは異なった点で示唆を得られることが多のです。「目から鱗が落ちる」という言葉がありますが、四字熟語を講演や研修の場で用いたり、自分の仕事や日常会話に活かしたりするようにしましたら、他の人が私を尊敬といいますとオーバーですが、自分を見てくれる目が変わってきたように思えたことがあります。
 四字熟語の含蓄を、またそこから得られる意味合いを噛みしめますと、示唆が多いですので、企業経営に活かせるのではないかと考えるようにもなりました。これを「目鱗経営」と勝手に造語し、命名しました。
 以前にも四字熟語をご紹介していましたが、一般的な意味合いを中心にお話しました。このシリーズでは、四字熟語を経営の視点で診て、つぶやいてみます。以前の四字熟語ブログもよろしくお願いします。

第4章 判断力を養いベターな意思決定
 ビジネスだけではなく、日常生活におきましても、私たちから「判断」をするという作業を切り話すことはできません。同じ状況においても、人により判断結果は異なります。例え論理思考で現状や状況分析をキチンとできても、また例え思考力の高い人でも、判断の仕方次第でものごとがうまくいくこともあれば、うまくいかなかったり、さらには悪循環に陥ってしまったりすることもあります。
 四字熟語の中には、私たちが判断に迷わないように、また迷ったときのヒントを与えてくれたりもします。迷ったときに、答を教えてくれるわけではありませんが、解決の糸口が見つかりやすくなったり、解決の時間を短縮してくれたり、よりよい解決策を見出したり、現状が悪化するのを防いでくれたりと、ヒントを与えてくださる時にはそれにより助けられることもあるでしょう。
 4ー03 郢書燕説 信頼できる外部ブレイン選び
      ~ 道理や理屈に反することを最もらしく説明 ~


「郢書燕説(えいしょえんせつ)」とは、道理や理屈にかなわないことをこじつけてもっともらしく説明するという意味です。
「郢(えい)は、春秋戦国時代の楚国の首都で、現代の湖北省荊州市江陵(荊州)のことです。蛇足になりますが、春秋時代の楚という国は、どこへ都を移しても「郢」と称したということです。(四字熟語辞典)
 この言葉の語源は、楚の国の首都であった郢(えい)の役人が、ディクテーション(口実筆記)をしているときに、暗くなってきたので「燭を上げよ」といってお付きの者に明かりをつけるように指示をしました。筆記者が、御役人のその言葉を、そのままの言葉で手紙に書いてしまい、それが相手に届けられることになりました。
 それを受け取った燕の国の大臣が「燭を上げよ」という言葉をどのように解釈したら良いのか考えました。「燭(しょく)」というのは、現代では明るさ、すなわち光度の単位であります「カンデラ」の原型になっている言葉です。燭光という言葉もありますように、もともとは「蝋燭(ろうそく)」、すなわち「明かり」を指します。
 燕の大臣は、「明かり」という言葉から、「知識に明るい人」を指すのだろうと連想しました。そこから「賢人を登用せよ」とう意味にとらえて、国内の賢い人達を積極的に登用しました。その結果、燕の国が以前にも増して益々栄えたという故事が残され、現代にまで伝わってきたのです。
 この言い伝えからもわかりますように、もともとの故事には悪いニュアンスはありませんでした。むしろ良い結果を生んだのですが、間違えて書かれた「燭を上げよ」を「賢人を登用せよ」というように、強引なこじつけをしたことから、昨今では余りよい意味には使われないことが多いのです。因みに強引な行動をする時に「我武者羅(がむしゃら)」と言いますが「向こう見ずに、ひたすら突進する」ことを指します。
 私事になりますが、経営コンサルタント業やICT(IT)関連企業とのつきあいが長いこともあり、これらの業界には、郢書燕説をぶつ人が多いように思っていました。しかし、最近は、必ずしもその業界に偏重するのではなく、結構いろいろな人にこの現象が見られます。
 ある企業の課長さんが、自分の部下のことで悩んでいました。部下のAさんは、一流大学を好成績で卒業し、今もなお自己研鑽を欠かしません。彼が学んできたことに一つが、「自分に与えられた仕事は、百パーセント達成する」ということです。ところが、この会社の場合には、突発事高がしばしば発生し、課長としてはそのたびに誰かにその対応を指示しなければなりません。ところがAさんは、自分の仕事ではないからという理由で何としても引き受けようとしないのです。
 たとえそのたびに注意をしたり、説得をしたりしても、自説が正しいと信じ込んでいる場合には、それが誤りであったり、適切な言動ではなかったりすることを気づかせることに苦労します。ところが、往々にして自説が郢書燕説であることに気がついていながら、強引にそれを強調している人の多いのも驚きです。
 大変残念なことですが、経営コンサルタントや経営者・管理職の中にも郢書燕説を、言葉巧みに平気でぶっている人がいます。強引なへりくつをもとに郢書燕説をする人もいれば、「曖昧模糊(あいまいもこ)」とした理屈になっていないことを平気で言う人もいます。曖昧模糊という四字熟語も改めて説明するまでもなく、漠然と、ぼんやりした様子をいいます。「曖昧」も「模糊」も同じ意味で、このように同じ意味の言葉を重ねて意味を強調する用法が四字熟語の中にはしばしばできてきます。類語として「朦朧模糊(もうろうもこ)」や「有耶無耶(うやむや)」というものがあります。
 このような強引な話方をする人は、経営の専門家の中にもいますので、外部ブレインを利用される経営者・管理職の皆様は、エセコンサルタントに注意しましょう。企業が良くなるどころか、かえって悪くなってしまうかもしれません。
 信頼できる外部ブレイン選びができる経営者・管理職こそが、生き残れる時代になって来たのかもしれません。相手が信頼できる人かどうかの判断力を持つことも重要です。この観点では「一諾千金(いちだくせんきん)」という言葉をご紹介しましょう。
 この四字熟語は、史記にできてきます故事に見られます。中国の楚(そ)の国にいた季布は、以前は項羽の傘下にいた人です。劉邦が率いていた漢軍を多いに苦しめた武将です。季布は、一旦引き受けたことは確実に実行してきた人で、信義に厚く任侠の人として知られています。そのことから、楚の人々から「黄金百斤を得るより、季布の一度の承諾を得るほうが価値がある」という故事があるほど人でした。(新明解四字熟語辞典)
「一諾」は、承諾し引き受けることをいみします。その一諾が千金(黄金百斤)に相当するということで「信義に厚く、裏切ることのない」という意味で遣われます。いったん承諾したことは千金にも値するほどの重みがありますので、「一旦約束したことは、なんとしても実行なければならない」という教えです。
 約束したことは実行しなければならないという、「有言実行」の精神ですが、言うは易く行うは難しの一つと言えます。しかし、これを励行することが、信頼関係を築く得策の一つで、裏を返しますと、これを軽視すると信頼関係は直ぐに崩れますし、その前に信頼関係を築くことすらできません。
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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 11月8日 ◇書話力 ◇会話の姿勢をただすとコミュニケーションが良くなる ◇レントゲンのメリットとディメリット

2024-11-09 08:21:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 11月8日 ◇書話力 ◇会話の姿勢をただすとコミュニケーションが良くなる ◇レントゲンのメリットとディメリット 

  平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

11月8日

 最近、日本語に関する講演問い合わせが結構あります。

 わたくしのブログ「美しい日本語」を見て、コンタクトをしてくるようです。

 日本語の乱れが木になる人がいらっしゃるということの証左かも知れませんね。

 「書話力」という言葉を使っています。

 書いたり、話したりするときに共通する部分がありますので、コンサルタント・士業に不可欠な技術として身に付けておきたいスキルの一つです。

 よろしければ、ご覧下さると幸いです。

  【心 de 経営】 表現力を高める

 コンサルタントを目指す人達の集まりで、【あたりまえ経営のすすめ】について、お話をしています。

 本日は、下記のようなテーマでお話しました。

◆ 17 会話の姿勢をただすとコミュニケーションが良くなる A913

 サラリーマンとして仕事を始めた頃のことです。課長に報告があって、パーティションの向こう側に座っている課長席に行くときに、迷惑をかけないように、そっと近づきました。

 そして、課長が気がつくまで、立って待っていました。

 課長にしてみれば、部下が黙って立って、課長の様子をうかがっているように思えたのか、態度が冷たいのに気がつきました。

 次に、課長の正面に立っては失礼かと思い、やや斜め前に立って、課長の方に体を向けて、報告を始めました。

 やはり、課長は、居心地が悪そうでした。


 この経験は、今でもはっきりと覚えていますし、逆に課長の気持ちも解るような気がしました。

 ドアがついているわけではない、パーティションだけですが、パーティションをコツコツとたたいてから、「失礼します」とはっきりした声で言えば、気持ちよく応対してもらえたのでしょう。

 さらに悪かったのが、立ち方です。

 課長の正面に、足を揃え気味にして、課長に正面から、まっすぐに立てばよいものを、やや斜めからの位置だったのが、課長に違和感を持たせてしまったのです。

 つま先が、相手の方向を向いていませんと、相手に、あらぬ警戒心を持たせてしまうことに、新人の私は気がつかなかったのです。


 一方で、一対一で、座って話すときには、二人の間にサイドテーブルなどが挟まれていれば、正面からでもよいでしょう。

 ところが、カウンター席やテーブルの同じ辺に座る場合には、イスの位置を直角にすると良いと言われます。

 しかし、私は、直角より、やや鋭角の角度で相手と話すようにしています。

 直角の位置ですと、どちらかというと横から話し掛けるような気がします。75度位の角度が、私にはちょうど話しやすい位置関係に感じます。

 他の人に、このことを話しますと、直角派の人達も、私のように鋭角派を指示して下さる人が増えてきました。

 角度はどうであれ、シチュエーションに合わせて、角度や位置を適宜変えるようにして、親近感を増し、それが信頼感の醸成に繋がるように努力をしています。

■【今日は何の日】

  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。

  この欄には、発信日の【今日は何の日】と【きょうの人】などをご紹介します。

■【今日のおすすめ】

 【心 de 経営】『書話力』を高める 7712 理解させ、印象に残る話し方

 多くのビジネスパーソンが、書く力・話す力の不足を実感しているようです。

 書く能力と話す能力とは異なります。

 しかし、両者に共通している何かがあるように思えるのです。

 両者に共通している能力、異なる能力、思い立つままに書き綴っています。

 これが「美しい日本語」に通じると考えます。

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

■ レントゲンのメリットとディメリット b08

 レントゲンの良いところは、人体を傷つけずに体内の様子がわかることですが、一方で、これは放射能に被爆するということです。日本人は、健康診断で毎年のようにX線を浴びるので、その怖さについては余り気にしていません。

 私がアメリカにいたときに、年に一度の健康診断のつもりでかかりつけの医師に「レントゲンを撮ってください」とお願いしたところ、眼を丸くして「Oh,no」と驚かれました。アメリカでは、レントゲン撮影はできるだけしないようにしているのです。

 一般的に、人体に影響があるのは、年間被曝量が200mSVと言われています。福島原発事故では、数千から数万Msvとという致命的な障害を起こす被曝量も報告されました。

 胸のレントゲン撮影では0.05mSV、CTとなると7.0mSVと言われています。われわれは自然界から、年間平均して2.4mSVを浴びているし、危険域と言われる200mSVより遙かに低いし、近年は100mSVという厳しい値になっているけど、それにも至らないので安心だと言われています。

 しかし累積で見るわけですから、本当に影響がないのかどうか、心配になりますね。

【小説】 竹根好助の経営コンサルタント起業
 私は、経営コンサルタント業で生涯現役を貫こうと思って、半世紀ほどになります。しかし、近年は心身ともに思う様にならなくなり、創業以来、右腕として私を支えてくれた竹根好助(たけねよしすけ)に、後継者として会社を任せて数年になります。
 竹根は、業務報告に毎日のように私を訪れてくれます。二人とも下戸ですので、酒を酌み交わしながらではありませんが、昔話に時間を忘れて陥ってしまいます。それを私の友人が、書き下ろしで小説風に文章にしてくれています。
 原稿ができた分を、原則として、毎週金曜日に皆様にお届けします。
【最新号】

【これまでお話】 バックナンバー
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/c39d85bcbaef8d346f607cef1ecfe950

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

  >> もっと見る

■バックナンバー
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/a8e7a72e1eada198f474d86d7aaf43db
 

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