蕎麦(走り蕎麦;新蕎麦)タデ科。花言葉は、あなたを救う。夏蒔きの蕎麦は、九月には秋の気配を感じながらもう秋蕎麦の走りとして製粉される。まだ熟しきらないでやや青みを帯びた蕎麦粉で打つた物が新蕎麦で、走り蕎麦ともいう。手打ちの新蕎麦は誠に風味がよく,初秋の味覚として貴重である。上方では蕎麦よりもうどんを好む傾向であるが、蕎麦の産地として有名な信州、上州をはじめ関東では昔から蕎麦を好み、新蕎麦は特に珍重された。夏蒔きの蕎麦を収穫するとすぐに秋蒔きの蕎麦にかかる。立秋ごろに蒔いた蕎麦はもう初秋のころに白い花が咲き、晩秋に実を結ぶ。蓼科中央高原横谷峡入口「そ処柊」(電話0266-67-5141)は、草木染と益子焼;珈琲の店で、店構も風格がり、よく通った店である。「新蕎麦やむぐらの宿の根来碗 与謝 蕪村」「新しき蕎麦打つて食わん坊の雨 夏目 漱石」「新蕎麦を待ちて湯瀧にうたれをり 水原秋桜子」「新そばとなりし蕎麦屋も宿ほとり 皆吉爽雨」「新蕎麦や夕照りのダムまなかひに 星野麦丘人」「師と席を分けあひ旅はしりそば 佐山文子」。(茅野の蕎麦 遠くにありて 想い出深し ケイスケ)