キキョウ;桔梗(キキョウ科)花言葉は、気品;変らぬ愛。日本全土にわたって自生している多年草だが、温帯アジアに広く分布し韓国ではトラジと呼ばれる。根茎にキキョウサポニン、イヌリンなどの有効成分を含み、漢方では、桔梗根を排膿.去痰薬として使用する。また正月の屠蘇にも加え、若い葉を茹でて和え物.油炒めに、根を漬け物.揚げ物.煮物などに使用する地方もある。若い茎葉も根も、ともに煮てから乾燥して貯え、野菜の少ない時期に食用にする地方もあり、山間地方の代表的な有用植物でもあつた。秋の七草の一つ。「修行者の径にめずる桔梗かな 蕪 村」「莟より花の桔梗はさびしけり 三橋鷹女」「烈日の美しかりし桔梗かな 中村汀女」「まなこより鱗落ちたる桔梗かな 橋 石」「桔梗いまするどき露となりゐたり 加藤楸邨」「前生の桔梗の朝に立ち昏らむ 中村苑子」「水よりも淡きゆふべよ夏桔梗 上村点魚」「桔梗一輪投げこむ力ばかりの世に 桜井博通」「首絞めてと桔梗が手紙書いている 西川徹郎」『桔梗のむらさきの色ふかくして富士見が原に吾は来にけり 斉藤茂吉』。(桔梗咲く 朝も来にけり 紺碧の空 ケイスケ)