心の色を探して

自分探しの日々 つまづいたり、奮起したり。
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上を向いて歩こう♪

2012年10月05日 | ほんのすこし
帰ろうと思って 腰を上げたとき 突然 母がこう言った。
「昨日 歌を歌ったんだよ」と。
わたしは最初 テレビの歌番組を見ながら また母が歌っていたのかなと思っていた。
よくよく話を聞いてみると 歌は「秋の虫」(題名合ってる?)や「川の流れのように」「上を向いて歩こう」だという。歌番組にしては なんだかジャンルがまちまち?
「なんの番組?」と聞くと 母が笑って
「昨日 ほら行ってきただろ?いつも行けば 歌を歌うんだよ」と言ったところで 気が付いた。なんて鈍感なわたしだ。
母は6月に退院して以来 週に一度 ディサービスを利用している。それが8月末に弟が亡くなってから1カ月以上お休みしてきた。10月に入ったら行きますと担当の方に話していたので、しぶしぶ?昨日 行ったのだ。
しぶしぶというのは 1カ月以上も行かないでいると どうも億劫になるらしい。その気持ち わかるなぁ(笑)

で、昨日 久しぶりに行ったら いつもの感じで伴奏なしで参加者全員で歌詞を見ながら 歌ったそうだ。そのとき、「上を向いて歩こう」を歌っていたら、なぜか涙が出てきて歌えなくなったそうだ。
「なんだか祐一のことを思い出してね。いい歌なのに悲しくなって泣いてしまったんだよ」と。
そしてこう言った。
「歌ってすごいなと思ったよ」と。

母さん わかるよ。その気持ち。
歌ってすごい・・・夜空を見上げながら思い出すのは、先に逝ってしまった人のこと これまで生きていた自分の道 これから行く道のこと・・・色々なことが歌いながら押し寄せてくる。
息子のことを思って泣いた と言う母の言葉を思い出しながら 親より先に逝ってしまった悲しみを思い ひとり運転しながら泣いて帰った。この頃 なんでもないときに運転していると思いだしては ふと気が付くと涙を流している自分がいる。母の前では泣かないようにしているせいか ひとりになるとほんの少しのことで 涙が出てくる。
まだまだだな。
時間が経つのを過ぎて行くのを 待つしかないな。

夕暮れになると 夕焼けをきれいに写していた弟のことを思う。あぁ 今日のこの光景 彼だったらどう写しただろう。
お~い、今日の夕焼けはこんなにも綺麗だよぉ~・・・