この2年間、一部のシニアの大会はあったものの、学生、実業団、警察大会といった全国大会は中止となった。
昨年は全中やインターハイもなく、小学生は現在も軒並み中止。
人命第一ということを置いたとすれば、コロナの関係で一番割りを食う形となったのはどのカテゴリーだったのか。
これはあくまで持論になりますが、私は少年のカテゴリーだと思っています。
ここ最近は少年の試合から遠ざかっていますが、私の子供達の現在の基盤は、少年柔道時代の経験や出会いによって構築されているところであり、この2年間は試合の結果云々ではなく、目に見えない影響がたくさんあると思います。
試合があるから目標が出来る。
目標を達成するには努力が必要。
そして、遠征があると友達やライバルが出来、刺激や学びを得て、大きく成長させてくれる。
また、柔道を行う中で、礼儀や思いやり、感謝の気持ちといったものを涵養し、負けた悔しさ、勝った喜びを力にして、中学、高校、大学へと繋げていく。
私もそうでしたが、中学、高校、大学といった進路がかかる年代の子供がいる家庭からすれば、その結果によって道が変わることもあり、試合があるのかないのか、生きた気がしなかった。
しかし、もし、我々が過ごした少年柔道時代が今の状況に陥っていたとしたら、いかにしてモチベーションを維持しながら引っ張って行けただろうか。
今、少年柔道に置かれた環境というのは非常に厳しく、更に増して、指導者の方々の手腕にかかってくると思う。
責任感、使命感を持ち、歯痒い思いをされている中、命の尊さを伝え、今すべきことは何かと説いて行く。
また、現状を悲観し、焦りを感じる保護者を説得させるのも至難のことでしょう。
今こそ指導者の能力であったり伝統であったり、組織の力が問われる時なのかなと。
ま、何はともあれ、ストレスを溜めないよう、それぞれのポジションで次のステージに繋がるバックアップをしていきたいものですね。