全日本ジュニアでは初戦から動きが悪かった大和。
3回戦目も強豪大学生に奥を叩かれて冷や冷やするシーンがあって、これまでとは違った展開が何度かありました。
勿論、相手が強化されているから当然のことなんですが、それだけではない違和感を感じました。
しかし、決勝戦では、いつもの動きに戻り、事故がないような安全圏で戦うスタイルに戻り、試合後、序盤戦の動き等について大和と話をしました。
まず、大学への出稽古で柔道スタイルが変わってきたのではないかと問題提起してみました。
高校柔道から大学柔道へのスタイルチェンジが上手くいかず、戸惑う選手がいます。
組み手やスピードを駆使し、または泥臭く、体力勝負していた選手が大学生になって、良く言えばガッチリ組んで力勝負をする。
悪く言えばスピード感がなくなり、高校時代の見る影がなくなってしまうパターンが散見されます。
序盤戦の内容と合わせて、どう考えているのか聞いてみると、
大学に出稽古に行き、徐々に投げる力が付いてきたのかなという感触があったので、序盤それを試そうと考えたがしっくり来なかった。
しっくりと言うか、まだ早かったという感覚だ。
ただ、そのままで戦うのではなく、準決勝や決勝ではモードを変えて戦ったつもりだ。
確かに、大学に出稽古に行ったから、大学生になったから強くなるというわけではない。
理想を追ってもスタイルに合う合わないがある。
時にパワー系、時にスピード系と常に考えた練習をしとかなあかんってことやな。
ま、俺はパワー系ではないわ。
と言っていました。
もしかすると、
うるさいわい!
ってなるのかなとも思いましたが、
あ、分かってんやな。
ということと、これからどう強くなっていこうと自分でよく考えてんだなと思いました。
当然、慢心なんてない。
大胆、調子乗りと見せておいて、実は冷静沈着、虎視眈々と緻密に考えている実にいやらしいタイプだ。
勝負の世界、そうでなきゃならないところもあるのかな。
ま、次なる目標に向けて、綿密に練り上げてってちょうだい。