く~にゃん雑記帳

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<東近江大凧まつり> 100畳敷き大凧(重量700キロ)浮いた!揚がった!

2014年05月26日 | 祭り

【凧名人や愛好家の競演も、ミニ大凧コンテストには38チーム参加】

 巨大な凧揚げで有名な滋賀県の「東近江大凧まつり」が25日、東近江市ふれあい運動公園で開かれた。この日は100畳敷の大凧揚げをはじめ、ミニ大凧コンテスト、全国各地の凧揚げ名人や愛好者による凧揚げなど、まさに〝凧尽くし〟の1日。約4万2000人の観客が大空を舞う凧の競演を楽しんだ。

 

 東近江大凧は江戸中期、5月の節句に男子出生を祝って揚げられたのが始まり。その最大の特徴は目を瞠るほどの大きさ。最近では1984年に220畳敷きが揚げられた。大凧まつりでは毎年、縦13m横12mの100畳敷きが揚げられている。使用する材料は6寸竹約50本と手すきの特製美濃和紙360枚。重さは約700kgもある。1993年には「近江八日市の大凧揚げ習俗」として国の選択無形民俗文化財に選ばれた。

 東近江大凧のもう1つの特徴が「判じもん」。凧の上部に墨で鳥や魚を、下部に朱色で文字を描いて意味を持たせる。図柄は3年ごとに新調しており、今年はその1年目。新しい図柄は向き合った「燕(つばめ)」の下に「繋」という文字で、燕の音読み「えん」から「縁あって繋(つな)がる」という意味を持たせた。「ふれあい」をテーマに図案を公募し、25作品の中から選ばれた。

 

 大凧揚げは正午すぎに3回、午後2時すぎに3回行われた。「風の女神」の女性たち4人が赤い大うちわをあおいで風を送る中での挑戦だったが、1回目は少し浮いただけで「記録なし」。2回目は高さ30mまで揚がったものの、3回目はすぐに落ちて、観客からは「この(弱い)風じゃ、あかん」との声も。6回のうち最も高く揚がったのは4回目で飛揚時間1分ジャスト・高さ48mだった。2番目の好成績は5回目の45秒・40m。

 挑戦のたびに観客からは拍手が沸いたり溜め息が漏れたり。一般から募集した人を中心に100人余りが引き手に加わったが、観客側もつい力が入って「ああ疲れた」とつぶやく人も。過去には1~2時間も空を舞った年があったという。それでも会場が安全上の問題などで愛知川(えちがわ)河川敷から移ったばかりの昨年の記録を上回ったというから「よし」とすべきか。記録よりも6回も挑戦したことに、東近江大凧保存会の方々の誇りと伝統継承への強い決意を感じた。

 

 

 ミニ大凧コンテストには38チームが参加した。ミニといっても大半は2畳敷きの大きさで、高さは2mほどもある。図柄審査と2回の凧揚げ審査の結果、「能登川地区体育協会」が大賞を射止めた。この日は1都2府17県から59団体の凧揚げ名人や愛好家約200人も参加し、各地の郷土凧や自慢の凧を披露した。

 

 いくつもの凧が連なる連凧の中には105枚という、まさに天まで届くような長い凧もあった(上の写真)。〝パイロット〟と呼ぶ先端の凧がうまく揚がると、あとは次々に揚がっていくそうだ。凧糸を手に取ると、すごい張力。糸が切れることがないか聞くと、中に最強の繊維といわれるケプラー糸が入っているので絶対に切れないとのこと。この日はフランスやイギリスなど海外からも凧の研究者らが見物に訪れていた。

 

  

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