く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<クロアゲハ> 冬に向かうこんな時期に羽化とは!

2018年11月05日 | アンビリバボー

【庭先の金木犀の小枝で、16時間後力強く飛翔】

 4日(日曜日)の午後4時前、NHKのEテレで「あの日あの時あの番組」を見終わった直後のことだった。番組のタイトルは「日本のプチファーブル画家・熊田千佳慕さん 虫と語り、虫を描く」。庭に下りると、目の前の金木犀(高さ1.5mほど)の枝先になんやら黒い物体が。「えっ、なに?」。近づいて覗くと、なんとクロアゲハだった。そばには蛹の抜け殻。羽化したばかりのようだ。

 翅の裏側には鮮やかなオレンジ色の斑紋があった。雌だろうか。そのクロアゲハは接写しようとカメラを近づけても、前脚を少し動かす程度で翅を閉じたままほとんど身動きしない。観察したり写真を撮ったりすること30分余り。すると、今度は翅を大きく広げた。乾かしているのか。その後、時々様子を窺ったが、体勢はそのままだった。そのうち日が落ち次第に薄暗くなってきた。今日はここで過ごし、夜が明け暖かくなったら飛んでいくのだろうか。案の定、5日早朝も前日と同じ小枝につかまったままだった。

 

 それにしても寒さが厳しくなるこんな時期にどうして羽化したのだろう。ネットによると、アゲハチョウの寿命は2週間とも3~5週間ともいわれる。その間に相手を見つけることが果たしてできるのだろうか。暖かい時期に時々見かけていたアゲハの姿も今では全く目にしないけど。それに蛹が金木犀にくっ付いていたのも不思議だった。これまでもアゲハチョウの幼虫が好む柑橘系のユズやミカンなどで時々蛹を見かけた。だけど、この金木犀の近くには柑橘系がないのだが……。

 

  と、ここまで書いてガラス窓越しに金木犀を覗いた。午前8時半。クロアゲハは相変わらず同じ場所に止まったまま。羽化してから多分ずっと飲まず食わず。蜂蜜を溶かして与えてみようか。そんなことを考え始めた矢先のことだった。急に翅を打ち震わせ始めた。しばらく続けた後、頼りなげにふわっと枝から飛び下りた。そして2mほど先のビワの蕾の上につかまった。そこでも数十回翅を打ち振った。次第に力強さが増してくる。と、ついに空中へ。頭上を数回旋回するようにしてふわふわと飛び去っていった。最初の発見から約16時間。感動の一瞬だった。

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