言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

コピーライターになりたいか<34>「34.“やさしい”にさよならを」

2011-11-28 10:35:27 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第34回目です。

1.35.“やさしい”にさよならを


いわく
 「地球にやさしい」
 「環境にやさしい」
 「人にやさしい」
 「動物にやさしい」
 「植物にやさしい」
 「やさしい、やさしい、やさしい、…………」
ああ、もう聞き飽きた。
もう、見飽きた、読み飽きた。

まさか、あなたは今でもこの言葉を使っているということはないでしょうね。もうやめておきましょう、今こんなに陳腐化された言葉はないと思います。
まあとても便利な言葉だから、便利にたくさん使われてきたのでしょうね。

便利な言葉にはそれなりに、リスクがあります。
それは、すぐに陳腐化するということ。
なぜすぐに陳腐化してしまうのでしょう。
それは、実態を説明していないからです。

地球にやさしいって、いったいどういうことなのでしょう。それを理論的に説明して初めて生きてくる言葉ですよね。
また、本当にやさしいと思いますか。やさしいとうたっていると、最近ではなんだかとてもうさん臭そうな匂いまでします。

地球にやさしいと会社のスローガンにまでしていた企業が、公害を撒き散らしていたという現実などがどんどん露呈してきています。

それでもまだ遅れた企業は使いたがります。
「うちは環境にやさしい商品を作っているんだよ。だから環境にやさしいってところ、強調してもらいたいんだよね」
こんな依頼があったら、どうします。断れないですよね。大手ではないですから。吹けば飛ぶようなプロダクションです、ほとんどが。

しょうがないから、まず、クライアントの意向に合ったものを、1案作ります。
そしてもう2案。こちらからの提案として、傾向を変えて作りましょう。
はなから「やさしい」をまったく無視するというわけにはいかないでしょう。
後の2案で、いかにその「やさしい」のが陳腐なのかを判ってもらえるような、もしくは“やさしい”に関係のない、まったく違った視点で考えた企画案を提出しましょう。

そして、後の2案のうちのひとつに決定されるように、リードしていきましょう。

実際はとても難しいと思います。
「“やさしい”がいいんだよ、うちの広告は」と、言われます。
そうしたら、その“やさしい”には、実態がないということを、遠回りにでも説得すべきです。

面と向かって「やさしい」は陳腐であるとは言えません。相手を侮辱することになりますからね。
それでも、“やさしい”に決まってしまったら。しょうがないですよ。それは企業の姿勢がそれまでなんですから。
新しいクライアントを探しながら、ゆっくりとそこから離れていきましょう。
いずれそういった企業はじり貧になってしまいますから。

それとも、あなたはまだ「やさしい」には商品価値があると思いますか。
一応コピーライターと名乗っているのであれば、「やさしい」という言葉を使うことに抵抗感があるのが、まじめな、本当のコピーライターではないでしょうか。

コピーライターなら、「やさしい」に変わる言葉や表現を模索して、新しい表現を提案するべきだと思います。


「やさしい」と同じように、もう使い古されてしまって、陳腐に感じられる言葉は他にもたくさん溢れています。“ふれあい”とか、ゴマンとあります。
そんな言葉たちは、あなたなりの表現方法で、新しい言い回しに変えていくべきです。
それがコピーライターの仕事でもあると思います。
またそれを楽しいと感じないのなら、コピーライターを名乗っている資格はありませんよね。

流行語になるような陳腐な、ギャグめいた言葉や文章ではなく、それが新しい次代の文化となり得るような、素晴らしい言葉を創造していってください。
 
<35>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

あ、そうそう、下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
クリック→売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか<33>

2011-11-21 10:37:54 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第33回目です。

33.今を見る目、明日を見る目 そして 昨日を見る目

     
生まれついて、というのは、天性でそういう目を持っている人も稀にはいますが、普通はなかなかいません。
あなたの周りにもしいたとしたら、その人はきっと天才です。

ちょっと話は飛びますが、「天才とは99%の努力と1%のひらめきである」とか何とかよくいわれるというか、エジソンが言ったとか、そういう言葉が世の中に流布されていますが、本当はこうではないでしょうか。

99%努力したって、その才能がなければ、それは大成しない

無駄な努力って、結構ありますよね。
いくら努力したって、最終的には、才能がなければ、普通の才人で終わってしまいます。
まあ、仕事としてはそれなりには、いい仕事ができると思いますが。でも、人を感動させるとか、唸らせるといったことはできません。

そして世の中はほとんどは、そう99%の人は、そういった人たちです。
この世の中はそういった人たちがいて、そして1%の本当に才能を持った人がいるだけ、という構図で成り立っているのではないでしょうか。
もちろんこんなことを偉そうにいってるわたしなんか、その99%の中の最たるものですけどね。

かといって、だから努力したって無駄だといっているのではありません。
そんなありきたりの才能しかなくても、やはり人より努力した方が、その分、勝ちです。

努力しただけ、前に行けます。
前に行きましょう。

さて今回のテーマも前にいかなくては。

今回のテーマは『目』です。コピーライターなら必ず持っていたい「目」です。持っていなければ、後天的に身につけなければなりません。

「今を見る目、明日を見る目、そして昨日を見る目」とは、いいかえれば、批評眼とでも言えばいいでしょうか。

批評眼なら、ある程度鍛えることで身につくことができます。

どのように鍛えるか。それはもう『努力』しかありません。

もちろん先にも言ったように、あなたが「天才」であれば、ちょっと努力をするか、まったくしなくても、持つことができるでしょうし、持っているでしょう。
でも天才でないあなたは、やはり努力しましょう。

どのように努力するか。
それはどんなときにでも、どんなものを見ても、見ていても、そのことに対して、自分の考え方を持つということです。

新聞を読んでいるときには、載っているニュースに対して、自分なりの考え方を持つ。それが新聞の論調と同じであってもいいし、まったく違うものでもいいんです。北朝鮮が核実験したということを聞いたら、自分ならそれに対してどのように考えるとか。
テレビのバラエティ番組を見ているときだって、自分なら、あのギャグはこんな風に料理するけどな、という考え方。ビデオや映画を見ているときには、あのシチュエーションなら、自分だったら、こんなシナリオにするとか。
また本を読む場合は、作者の考え方を読むのと同時に、自分なら、ということを常に念頭におきながら読みすすめる。バカなことを書いてやがる、と思ったっていいんです。それは読む人の勝手ですから。

このブログだって、そう。
バカだなこいつ、って、思いながら読んでも、それはあなたの勝手であり、それがあなたの『目』ですから。

とにかく、あらゆるとき、あらゆるものに対して、自分のスタンスを持つということ。
それが批評眼の養成につながっていきます。
その批評眼は、コピーに限らず、営業の仕事にだって、きっと役に立つと思います。

自分が批評眼を持っていると、逆の場合も出てきます。「あ、こんな考え方もあるのか」という思いに気がつくのも、自分が確固とした『目』を持っているからできることです。

そう悟ると、さらに自分の『目』に磨きがかかってきます。
電車に乗っているときは本を読むか、それに飽きたら、社内の乗客のひとりひとりのしぐさを観察してみてください。
車に乗っているときは、ラジオに耳を傾け、それに飽きたら、対向車の人の表情を読みましょう。
そして、ナンバープレートの数字を言葉に置き換える遊びをしてみましょう。
本を読んでいるときは、できるだけその情景を具体的に頭の中で描きましょう。
そんな風に訓練していると、だんだんとあなたの『目』が鋭くなってきます。

いい『目』を養ってください。

その批評眼に則り、自分の仕事をすすめていくのがいいのではないでしょうか。


<34>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
クリック→売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか<32>

2011-11-14 10:32:59 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第32回目です。
(先週は休んでしまって済みませんでした)

32.気楽にやろうよ


何もしゃちこばってコピーを作る必要はありません。
肩意地張って作っていたら、それこそ固い、つまらないコピーしか作れないでしょう。

クライアントから商品が提示されたら、まずは気楽に、頭の中をからっぽにして考えよう。
それまでのこだわったものが頭の中に残っていたら、そのこだわりに邪魔されて、いいコピーも頭の中ではねられてしまいます。
どんなに以前のコピーで苦しんでいたって、違うコピーを考えるときは、頭の中を一度リセットしてから、気楽に始めましょう。

でも、コンピュータのように、簡単にリセットできたらいいけど、人間の頭のなかのリセットはそう簡単じゃない。
自分なりにリセットしたつもりでも、リセットし切れていないくて、変なときにポコってこだわりが顔を出してくることもあります。

それではどのようにリセットするか。

その方法は人それぞれで、これだというものはありませんが、自分の例で言うと、わたしは、一度仕事から離れて、読みかけの本を読むとか、会社の中だったら、そんなこともできないので、伝票を整理したり、終わった仕事の資料を整理して(ほとんど捨てます)、さらにはコンピュータのメールチェックをしたり、インターネットを見たりします。

とにかく仕事から少しの間離れるんです。
時間があれば、一番いいのが(僕にとってですが)お風呂に入ってボヤ~と考えます。そうすると、不思議とコンセプトらしきものが浮かんでくるんですね。

本を読んでいるときも、その中の文章に触発されて、コンセプトや、実際のヘッドコピー、情景まで浮かんでくることもよくあります。

とにかく、受けた仕事から自分を離してみることですね。それが一番いいと思います。

あなたならどうするか、ある程度それをつかんでおいた方が、結局速く、いいコピーができます。
でも、それでも、作れないときは、どんなことをしても作れません。

そんなときはどうするか。

そんなときは、逆にそのテーマで自分を追い込み、コンセプトが出るまで、七転八倒した方がいいようです。
悩みに悩んで、さらに悩んで、それからそっとその仕事から自分を離してみる。

不思議とそうすると、いいコピーというか、良くなくてもコピーが出始めます。
そうなったら、一気呵成に出てくるものをどんどん書き取っていくのです。
そうして、その中から取捨選択します。採用されないときもあるけれどね。

それでも、その経験は貴重です。ぜひ悩みに悩んでみてください。
悩まないでひとつの仕事をこなしていくと、いつか仕事から嫌われていき、全然できなくなってしまいますから。

楽な仕事なんて、どんなところにも存在しないですよ。


<33>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

あ、そうそう、下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
クリック→売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか<31>

2011-10-31 10:29:28 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第31回目です。

31.世の中そんなに甘くない 


一生懸命やれば、人は見ていてくれる。きっと見ていてくれる。なんて、ね。
よく言われますし、そんな面映いコピーもあったような気がします。でも、実際はそんなに甘くはないんです。

ずいぶん以前の月9ドラマに「サプリ」というのがあったのですが、コピーライターが主人公で、ドラマの中でも、よくコピーが出てきていました。しかし、いかにもといった面映いコピーばっかりです。
脚本家が考えるコピーですね。
その中に「一生懸命やれば、人はきっと見ていてくれる」というようなコピーがありました。

ほんとかなあ。
実際そんな甘いこともあるにはありますが、ほとんどありません。期待しないでください。
この業界は、まあどの業界もそうでしょうが、シビアです。
どんなに一生懸命努力して作り上げても、一笑に付されてしまうものもあれば、見向きもされないコピーがザラにあります。
せっかく一生懸命やったのに、って落ち込むばかりです。

でも、コピーライティングは、仕事です。
クライアントにOKをもらって世に出なければ、仕事ではないわけです。
一生懸命やる、やらないは、クライアントにとっては、あんたの勝手でしょ、ということ。

別に頭抱えて、ない頭を絞りに絞ってひねり出したところで、そんなことはクライアントには一切関係ありません。
提示された一行、二行のコピーがすべてなんです。
たった数分でできたものであれ、1週間かかって、徹夜までしてできたものであれ、まったく同じ価値のものです。

かといって、わたしはコピーなんてパッパッてやったものがいいといっているのではありません。
そこは誤解のないようにしてもらいたいのですが、どんなコピーであれ、クライアントに提示され、採用されたものがどのような制作過程を経たものであれ、ひとつの仕事であるということなんです。

海に浮かぶ氷山は、見えているところは少しでも、海の中には巨大な氷の塊がある、という意味の「氷山の一角」。
逆に、ひとつの仕事で払う努力はでかい氷山であっても、人に見られるのは、その一角だけであるということです。

クライアントから言わせれば、せっかく大金をかけて作った広告でも、消費者に届くのは、それこそ氷山の一角でしかありません。 
それとおんなじですね。


でも、でもです。
やはり人に見えないところで苦労する、努力するのが仕事ではないでしょうか。

甘く考えるなということは、見えているのは氷山の一角であっても、その下には巨大な力が必要なんだということ。
甘く考えるということは、見えている部分だけしかない、基礎のない、吹けば飛んでいってしまうようなつまらないものでしかないということなんです。


見えない部分が大切です。

前々回のテーマで述べた、どんなコピーであれ、必ずストーリーを作ることといったこととまあ同じことのようなんですが。
しかしこの仕事のつらいところは、いくら一生懸命作ったところで、それがいいコピーでなければ、何の価値もないというところ。

そして、忙しさのあまり、いいやこれでといった、いわゆる“やっつけ仕事”で作ったものでも、採用されて、さらにはクライアントから褒められる場合もよくあります。

要するに、いいものが、生まれさえすればそれでいいんですね、最終的には。

でもだからといって、やっつけ仕事でいつもうまく行くとは限りません。やっつけ仕事でうまく行くということは、それまでにいろいろな経験や修練が積み重なってきているから、苦しいときにひょっと、どこかの記憶の引き出しから出てくる、そういうものなんです。

決していつもやっつけ仕事ばかりうまくこなしている人の頭の中からは、そんな記憶の引き出しはないですから。
結局努力した者、経験の多い者が最後的には勝つんです。

1勝や2勝ぐらいは、フロックでできることもあるけど、1シーズン15勝以上するには、それなりの、試合のないときのトレーニングが重要なんですよね、プロのピッチャーでいえば。

コピーだって同じこと。
氷山の残り9角を常に形作るためには、今の仕事を甘く考えるなと、いうことともいえますか。


<32>へつづく。


それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

あ、そうそう、下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
クリック→売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか<30>

2011-10-24 14:21:27 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第30回目です。

30.カッコ良さを追求するな

  
かっこいいコピーを書こうと思っていませんか。

僕は、俺は、私は、『コピーライター』なんだ。という自負は、絶対に持つべきです。

しかし。しかしです。
ここで間違うのが、自負が自覚にならないで、自慢になってしまうこと。
並みの、バカコピーライターでございってやつは、ひとつのコピーが成功すると、舞い上がってしまって、自分の作るコピーはいいコピーだ。俺には才能がある。なんて浮かれてしまうんですね。

そうすると、次から作るコピーが、クライアントや消費者のものではなくなり、バカコピーライターのためのコピーになってしまうんですね。いわゆるひとりよがり。

こういった輩が多くいることは、どの世界でも一緒です。
正しいコピーライターは、コピーをひとつ作るたびに振り返ります。
 「果たして、あのコピーで本当に良かったのだろうか」
 「あのコピーは、はたして消費者のためになっただろうか」

 さらに、「クライアントのためになったのだろうか」


コピーの役割はいったい何でしょうか。

そう、一番に、広告の文章だということ。そういうことも、ちょっと誉められたことで浮かれてしまって、自分のための文章になってしまうのです。
消費者やクライアントのことなんかどこかに飛んでしまって、自分のためだけに作ってしまうんです。

みんなが認めたおれが作ったコピーなんだから、いいんだ。完璧なんだ、ってね。

コピーライターが表面に出てくるのは、以前にも言いましたが、基本的にはいけないことだと思います。
縁の下の力持ちに徹しなければいけないのです。
たまに、糸井重里さんのように、タレントとして出てきますが、あなたは、そしてほとんど大多数のコピーライターは、糸井重里さんほどの才能は持っていません。

たった一度や二度ぐらいいいコピーができて評判になったり、褒められたりして有頂天にならないようにしてください、ということです。

このブログの最初の頃に言ったと思いますが、誰だって、たとえ才能がなくても、一生に一度ぐらいはびっくりするほどのいいコピーは書けるんです。
本当の、プロのコピーライターというのは、びっくりするほどのコピーがたとえ作れなくても、コンスタントに、きっちりとしたコピーが書けることがコピーライターの条件なんですよ。

もっと地に足をつけて、地力をつけてがんばってください。
もちろん褒められたら、それはそれとして素直に喜んでいいんです。
でもそれを自慢するな、ってことなんです。
プロとしては、当たり前のことなんだと戒めて、さらにいいコピーが書けるように、自分を磨いてください

いつまでも、自分を磨くことを忘れないでください。

<31>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

あ、そうそう、下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
クリック→売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか<29>

2011-10-17 09:46:41 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第29回目です。
先週は休んでしまいましてすみませんでした。

29.コピーにはストーリーが必須条件


コピーにはストーリーが必須条件ということを今回はお話しします。

どんなに短いコピーにも、ストーリーがあります。
というよりも、ストーリーはどんなに短いコピー、それがたった一言でも、絶対に必要です。
たとえそのストーリーが、誰にも判らなくても、自分の頭の中で組み立て、そこから出てきたものとしてのコピーが絶対必要です。

なぜでしょうか。
それは、ひとつには、クライアントに企画内容を説明するとき、そのストーリーを述べることによって、そのコピーがよりいきいきとしてくるからです。
ストーリーをさも現実のごとく述べることによって、聞いているクライアントの方も、自分の頭の中で彼なりに仮想現実としてそのストーリーに沿った物語を思い描きます。

ラジオのドラマを聞いたことがありますか。
目には見えないけれど、聞くことによって、その物語のシーンを自分で頭の中に作っていきます。
それは今までに自分で、テレビや映画、コミックなどで見たシーンを元に、リアルに頭の中でストーリーが進行します。
下手なテレビドラマのシーンよりも、それは迫力があります。
自分の耳で聞いたことを、自分の演出で、頭の中にドラマを組み立てているからです。

そこには何の制約もありません。自由自在にシーンが創れます。
現実にはないような怪物だって、自由に創れます。それは映画のCGよりも、極端にいうとリアルに創れます。
時間もギャラも、必要のない世界ですから。
さらには、あれこれと注文をつけるうるさいプロデューサーやスポンサーだって存在しないから。

そういうことなんです。
ストーリーを述べることによって、聞いている人それぞれが、それぞれの経験したことを基盤にして、自分なりに自由に頭の中でドラマを進行させていくのです。
そのストーリーからできてきたコピーですから、うんと説得力があります。

ふたつには、そのコピーを読むーー単に見る、でもいいですーー人も、そのコピーによって喚起されたストーリーを自分で創り始めるのです。
自分の今まで経験したことから、自分なりのストーリーを創ります。理由は上で言ったことと同じです。

しかし、コピーライターがただの思いつきで、ストーリーを無視してそのコピーを創って世に出たとします。
そうすると、それを読んだ人は、ストーリーが作れないのです。
そうなると、結果は推して知るべしです。
ぜんぜんアピールできなかった愚作としての評価が残るだけで、何の益もありません。
もちろんクライアントにも、益をもたらさないでしょう。

たとえば、僕は最近、ある介護関係のリーフレットを創りましたが、そのヘッドコピーは、たった一言でした。
それは

            『ほっ。』

です。
 
そこに介護されてニコニコしているお年寄りの顔をイラストで表現しました。
イラストの方がほのぼのした感じが出るからです。
それだけで、クライアントは、OKをくれました。
ぼくはその『ほっ。』については、何の説明もしませんでした。
でも、クライアントの方が、その『ほっ。』から、ストーリーをきっと創ってくれたんだと思っています。

「そうなんだよ。ほっとする介護が欲しいんだよ、お年寄りは」と、言いましたから。
クライアントは、きっとその『ほっ。』を見ただけで、自分なりの『ほっ。』のストーリーを描いてくれたんだと思います。
もちろん、ぼくも、その『ほっ。』至るまでのストーリーは頭の中で描いていました。

なぜその『ほっ。』に至ったか。
まずひと組の老人夫婦がいました。老人による老人介護ーー夫または妻の連れ合いの看護という、現在の問題が根底に存在しています。
その介護されている方を、一時引き取って、しばらく介護から解放されて『ほっ。』としている方。
さらには身内の介護に、心を痛めている、ふだん介護されている方が、その身内を休ませることができたという安堵の『ほっ。』
そういった『ほっ。』を表現したのです。

あなたが作るコピーにはそういったストーリーがあって、初めて考え出されてきたのだという強いバックボーンがあってこそ、消費者にも、クライアントにも訴える力が出てくるのだと思います。

コピーを考える際には、必ずそのバックボーンとなるストーリーを考えてください。

さて、今回は実際のコピーをつかって上記のお勉強をしてみませんか。


あるときの富士通の新聞広告です。


  手パス。

  本人だけしか持っていない、手のひらの静脈パターンが一生の
  鍵になる。
  手をかざすだけのセキュリティで、安心、安全な明日がくる。
  
  「ただいま-」と手を上げているのは、手のひらの静脈パター
  ンで鍵を開けるいつもの動作。家に帰った愛ちゃんは、自分で
  あることを証明して中に入ります。かわいい花束でママを喜ば
  せようとして……。
  実はこのドア、登録している人だけにしか開けられない厳しい
  セキュリティがかかっています。
  それはパターンが複雑で、体内にあるため盗まれにくく、偽造
  が困難な「手のひら静脈」という鍵。
  多くの生体認証の中で最も精度の高い技術のひとつとして、す
  でに銀行のATMや公共施設で採用。パソコンのログインなどで
  も活躍しています。
  富士通は、この技術を様々な場所に適用することで、高度なセ
  キュリティ社会づくりを進め、人びとの安心・安全な暮らしを
  支えます。

         [手のひら静脈認証技術]
                  もっと社会へ。富士通

以上が全文です。

これからのセキュリティの代名詞になるだろうと言われている[手のひら静脈認証技術]を開発した、その技術力をアピールしている企業広告です。
銀行のATMに採用されているのはCMなどでよく知っていますが、いよいよそれが家庭の鍵になる日が来たということですね。

さて、このコピーのヘッド
 
 『手パス』

僕はこのヘッドだけで、後の細かいコピーはあまりいらないように思います。
それこそ、このヘッドには、ストーリーがあるからです。
このヘッドを説明するものとして、ほとんど紙面全体を占めている大きな写真があるのですから。
後はさらっと、手のひら認証システムを開発したのは富士通の技術力なんです、とさらっと流した方が良かったのではないかなあと、思っています。
皆さんはどう思いますか。

サッカーでは反則の“手パス”。
ワールドカップ予選試合の最中に、サッカーにかけて、もう少し違う写真のパターンで出しても、面白かったかなあ。



<30>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

あ、そうそう、下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
クリック→売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか<28>

2011-10-03 10:42:26 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第28回目です。

28.ヘッドラインがすべてを語る

わたしは『ヘッドラインがすべてを語る』広告が理想です。
すべてのことを、たった一行、多くても三行ほどですべてを語ってしまう。
小説でいえば、短編のそのまた短編、ショートショートのそのまたショートストーリー。

硬くいえば、凝縮されたヘッドライン。
柔らかくいえば、煮詰められたキャッチコピー。
(ちなみに、僕、このキャッチコピーという言葉大嫌いなんです。こだわりですね。拘泥と書くネガティブなものですが。多分和製英語だと思います。キャッチとくれば、フレーズでしょう。またコピーというのは文章ですよね。

よくよく突き詰めて考えていけば、むちゃくちゃな言葉です。だからというわけではないけれど、何となく(大坂弁で)好かん、というだけですけど)
コピーライターとは、その一行から多くても数行のヘッドラインを案出することに頭を絞り、大げさにいえば、命を削る職業なんだな、と、まあ、ちょっと気取ってみました。

さて、『ヘッドラインがすべてを語る』です。

ヘッドラインさえ、ちゃんとお客様、ユーザーに読み抜いてもらえれば、それでこと足りるということですが、世の中そんなに簡単なものではありません。
さらにこの情報過多の時代、たった数行のヘッドラインだけで、理解してもらえる、判ってもらえるものなんてそうざらにはありません。
だから、理解してもらえるように、写真やイラスト、ときにはグラフまでつけて、その総合性で判ってもらおうと、デザイナーは苦労します。

それでもやはり、コピーライターは、たった数行のヘッドラインのために、神経をすり減らさなければなりません。それがコピーライターの使命ですから。

そのためにどうするか。
コピーをまさに煮詰めなければなりません。
いいたいこと、判ってもらいたいことをすべて書くだけ書いてから、今度はそれらを集めて、同じようなことを書いているなら、どの表現がこの広告には合っているのかを見極めたりしながら、取捨選択する。

そしてまたそれらを集めて、さらに練りこみを加えて、数行のヘッドラインに煮詰めていく。その結果、納得のいくヘッドラインができあがったら、それこそしめたものです。

なぜなら、それに続くボディコピーは、たいていスラスラ出てくるからです。その数行のヘッドラインが、優れたものならば、もしかしたら、ボディコピーも必要でないかも判らない。それだけ、念には念を入れて、ヘッドラインは作ってほしいのです。

いや、ヘッドラインは、念には念を入れて作らなければならないものなんです。
その仕事さえおろそかにしなければ、きっと素晴らしいコピーができます。
何も、賞を獲るようなヘッドラインを作れとは言ってません。
賞を獲るような独創的なものでなくてのいいのです。

そのヘッドラインで、広告しているものが一体なんであるのか、そしてその広告は何を言いたいのか、が、判ってもらえればいいんです。

そうでしょう。クライアントにしてみれば、別に賞なんて関係ないんですから。広告するものが消費者に認知され、さらにはたくさん売れてくれればいいんですから。
賞なんて狙ってヘッドラインを作るなんて、愚の骨頂です。
作った結果、賞をもらう。それでいいのではないでしょうか。賞穫りのために作るヘッドラインは、何かあざとい感じがします。

いかにも消費者に媚びているとか、クライアントに媚びているとか。そんな気持ちが感じられるものが多いようです。残念ながら。素人のとき、新人のときならそれもいいでしょう。ヘッドラインを作るためのいい勉強ですから。どんどんエチュードは作りましょう。

しかし、本当のプロになったら、賞獲りのためのヘッドライン作りは卒業して、実業としての、本当のコピーライターになりましょう。


<29>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

あ、そうそう、下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
クリック→売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか<27>

2011-09-26 11:46:38 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第27回目です。

27.人の言うことは気にするな


人の言うことは気にするなーーこの場合の「人」とは“他人”のことです。
ちょっとはじめから余談ですが、「他人事」と書かれていたら、“ひとごと”と読みます。

案外みんな“たにんごと”と読んでいる人が多いようです。間違いとは言い切れませんが、正しくはありません。
テレビドラマでも、平気でそのように喋っている役者がいるようですが、せっかくいい役者であっても、それを聞くとがっかりしてしまいます。
役者としての品格が下がってしまいます。
ディレクターでさえ、それを注意しないということは、彼も知らないのでしょうね。いやはや。
言葉の職人としては、そんなところにもっと注意してほしいなあと思うこともしばしばです。
そういった読み方の違いをテーマにコピーを作ってみても面白いでしょうね。

さて、すみません、話を元に戻しましょう。
人の意見は、参考にするにしても、自分の発言、作品は自分のものであり、最終的には、自分で責任を負わなければならないんです。
上記の例でいうと、その科白を喋った役者とそれを注意しないディレクターは、失笑を浴びるということです。それは彼等の無知という責任です。

無知は教養を学ぶことによって克服できます。自分でできることです。
それを怠っているという、仕事に対する姿勢の問題でもあります。
 人の意見は貴重だ。
 人の意見には、よく耳を傾けるべきだ。
 自分だけの考えだと、偏ってしまう。
 人の意見に耳を傾けないやつは、失敗する。
                       等々。

よく世間では言われていることです。ビジネス書等を読んでも、当然のことのように載っています。

しかし、広告のコピーを読む人、または見る人は、自分の考え方を基本において、書かれていることを自分の頭の中に入れます。
その頭の中に入れるときには、自分の考えの範疇から類推して、自分なりの考えに加工して、入れこみます。

手っ取り早くいえば、どんなことを広告で言っても、自分勝手なものにとってしまうということです。
それはもうその時点で、客観的ではありません。
だから、人の意見を取り入れてそれなりにコピーを作ってみても、どのように採るかは、見る方、読む方の勝手なんです。

自分の作ったコピーを、後から誰かに批判されて、いやあのコピーは誰々の意見も取り入れて作ったんだと言い訳をしても、出されてしまったコピーは、それを作ったコピーライターの責任です。そしてそれを選んだクライアントの責任です。
そのコピーの中に、これには誰々の貴重な意見も含まれています、なんて入れないですよね。

コピーは、その企業、その商品の主張でもあるわけです。だからその商品なり、企業なりに成り代わって自分のことを知ってもらわなければならないのです。
ですから、そこに人の意見を取り入れても、逆に考えると、おかしなものではないでしょうか。

コピーはある意味、主張です。
だから、主張すればいいんですよ。その主張の仕方に、いろいろなパターンや独創的なアイデアをこめればいいのであって、人の意見を鵜呑みにして、それを安易に取り入れるな、ということを言いたいのです。

人の意見は貴重です。
人の意見には、よく耳を傾けるべきです。自分だけの考えだと、偏ってしまいます。人の意見に耳を傾けないやつは、失敗します。
まさにその通りです。

それには、常識という正統性がありますから、反論はできません。わたしにはまだそれに反論するためのバックボーンというか、よりどころがないので、(勉強不足でご免なさい)反論できる論理は揃っていません。

でも、クリエイティブに人の意見を取り入れたら、おしまいだ、とわたしは思っています。

せっかくの主張に、微妙な相違点が必ず出てきます。主張が弱くなることさえあります。
人の意見は、無責任ですよ。何を言っても、それに責任を取らされることはありませんから。
人は言いたいことを言います。無責任なことも言います。
だから、責任を取らなければならない立場にある人間は、人の意見は聞いても、それを自分の主張の中には取り入れない方がいいのです。

少し例としては違うような気がしますが、よく聞く例として、下記のようなことをよく耳にしたり、読んだりします。
企業のトップの独断によって下した新しいプロジェクトが成功した、という話です。

そのときトップはいろいろ部下の言うことに耳を傾けます。そして、その意見のほとんどが反対です。
そりゃそうでしょう。冒険ですから。他に例のないことですから、必ず部下の方は後込みします。
しかし、百人に聞いた意見で百人が反対したが、トップは決断して、そのプロジェクトをやらせたところ大成功した、という話です。
(以前もこの話書きましたっけ?)百人に聞いて、百人が反対したプロジェクトは必ず成功するという話もあります。

なぜ成功するか。
それは、みんなが反対したのにも係わらず強行したということは、すべての責任が自分にかぶってくるから、それこそ死に物狂いに一生懸命になるからです。
さらには、彼のやることは、まだ誰も試みたことのない、他に例のないことだからです。
新しいことはしんどいけれど、逼塞している状況に、風穴を時にはあけることがあるからではないでしょうか。

コピーを作るにあたって、人の意見を聞くなというところとはちょっとニュアンスが違いますが、わたしが言いたいのは、そういうことです。
(あまりまとまらない論旨になりました。いつもですけど、すみません。)


<28>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

あ、そうそう、下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
クリック→売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか<26>

2011-09-19 10:10:32 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第26回目です。

26.違和感を大事にしよう

違和感。

いつもJRの電車に乗る時に思うのですが、あのアナウンス。
「まもなく電車がまいります。危ないですから、黄色い線の内側まで下がってお待ちください。」というお決まりの文句。
『危ないですから』という言い方は、日本語にあるのだろうか。あるとしても、いつも聞くたびに違和感を覚えるのは僕だけでしょうか。
『危ないので』が一般的な、耳なれた言い方ではないでしょうか。

しかしそういうと丁寧な言葉にならないので、単純に『です』をつけたのでしょうが、そのまま変に日本語の使い方として通ってしまうところが、いかにも曖昧な国の言葉遣いですね。

もし『ですから』を接続語として使うのなら、その前の『危ない』は、『危険』という名詞にするべきではないでしょうか。『危険ですから』と言われると、すんなりと耳に入ってきそうです。それとも、わざと変な言い方で注意を引きつけているのかな、とも勘ぐってしまいますが、そこまではまあ考えてはいないでしょう。

ホームでのアナウンスのマニュアルに、きっとそのように書かれているので、単純にそれに従っているのだと思いますが、それにしても、聞くたびに引っ掛かります。
耳障りなんです、正直。

この例のように、何となく普段の生活の中で聞き流していることでも、あれ、ちょっと待てよ、となにか引っ掛かってくるような言葉使いはありませんか。

コピーライターなら、そういう何気ない違和感をうんと大切にしてほしいのです。
その違和感をはっきりと認識すると、新しいコピーがまたひとつ生まれてくることもあります。

それが、言葉遣いでなくてもいいんです。
誰かのちょっとした、変なしぐさ。本人は別に何とも思っていないけれど、他人から見るとちょっとおかしい。
日常の生活の中でも、どこにでもありそうです。
ちょっと誇張すると、芸人さんのギャグになってしまうようなしぐさ。
そんな発見も違和感があるから生まれてきます。

ちょっとおかしいな、と感じた言葉や、他人のしぐさ、メモしておきましょう。
いつか役に立ちます。


<27>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

あ、そうそう、下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
クリック→売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか<25>

2011-09-12 10:02:48 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第25回目です。

25.自分の言葉がたいせつ--自分の言葉で書こう


コピーライターにとって、商品や企業は自分のものではありません。
商品や企業の代わりになって、というか、それになり切って、売り込むため、よく知ってもらいためにコピーでアピールします。

でも、その商品や企業は自分ではありません。全然関係ないかも知れませんし、もしかしたら、一生のうちで1回も関わらないかも知れません。
それでも、それになりきって、アピールするコピーを書かなければなりません。

もしかしたら、それは自分の趣味に合わない商品かも知れない。極端にいうと、最悪なことに、嫌いかも知れない。
それでも仕事として、それをアピールしなくてはならないというジレンマ。

そんな時、みなさんはどうしますか。
売れっ子のフリーのコピーライターであれば、断ることもできます。しかし、大半のコピーライターは、さらにプロダクションや代理店に所属しているコピーライターには、そういうわがままは許されません。
たとえフリーであっても、そんなことをすれば次から絶対に仕事は、来ないでしょう。

だから、やらなければならない。
だから、やる。
しかしそのやる時の態度で、コピーの出来は違ってきます。
嫌々やっつけて、それでもいいのができたとしても、きっと人を感動させるものではないものになっていると思います。
それは、自分の言葉で語ってはいないから。本当は嫌なんだけど、仕事だから作りました、というようなところがどこかに出てくるでしょう。

まあ、それでも広告なんだから、そんなに深読みされることってないから、良いコピーだね、なんてほめられてそれはそれで通り過ぎてしまうかも知れません。
でも、同業者の鋭い目はごまかせないんです。ああ、これはおざなりにした、やっつけ仕事だ、と見抜かれてしまうんですね。

そして、次からはあんなやつには仕事を出さないでおこう、ということになることだってあるかもしれません。それはきっとあなたの仕事のキャリアには、決していいこととして残りません。マイナスイメージがつきまといます。
たったひとつのマイナスイメージで、仕事をなくしてしまうことだってあります。
ライバルはいくらでいるんですから。

ライバルでなくても、コピーライターなんてどこにでもいるんだですから。だから、仕事は仕事だときっぱり割りきって、嫌な商品でも、その商品になりきって、良いコピーを作るべきだと思います。
良いコピーとは、真面目にその商品になりきって、その商品をアピールすることです。

真面目に書くということは、自分の言葉で書くということです。
どこかから拝借してきた言葉ではなく、自分で咀嚼して、自分で感じたことを言葉にする
実際に味わってみないことには、その味は判りません。

もしかしたら、嫌いだったのは、食わず嫌いだからだったかも知れないじゃないですか。
実際に味わってみると、その本当の味が判る。おや、これにこんなおいしいところがあったのか、という発見があるかも知れません。
それなら、それで儲けものなんです。

そんな僥倖は、まあ少ないですが、プロとしてその与えられた仕事をきちんとこなしましょう。
自分の言葉で書くということは、そういうことだと思うんですね。プロというのは、どんなことにも差別感覚なく、その与えられたものと真正面からつき合うこと、なのではないでしょうか。

いかがでしょうか。

<26>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

あ、そうそう、下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
クリック→売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか<24>

2011-09-05 11:08:51 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第24回目です。

24.常識家であれ 常識破壊者であれ

まったく正反対のことですが、でも両方正しいのです。
じゃあどうして正反対のことを、という疑問はあるでしょう。
両方とも正しいのです。

しかし、それは時と場合によって使い分けなければなりません。また順序ということもあります。
まずコピーライターたる者の一般常識は、一般の人よりもたくさんというか、より通じている人間でなければならないのはいうまでもないことですよね。
それが、順序で言うところの『常識家であれ』ということです。

非常識な人間が、一般常識の上に成り立つ広告のコピーが書けるわけはありません。
もしその非常識な人が、企業なり、商品なりを紹介するとなると、その企業も、商品も、非常識のそしりを免れることはできません。
やはり、常識、コモンセンスを磨いた人間が広告に携わるべきです。

常識の仕入方法については、いつも言っていますので省きますが、とにかく仕入れられる限り、いつでも常識の仕入をするようにしてください。
しかし、広告宣伝を常識的に行なっては、全然効果は出ません。

何言ってるんだ、当たり前だろ、で一蹴されてしまうのが、オチです。
非常識=よそとは違った方法で、よそとは違ったメディアを使い、よそとは違った時に行なうことで、思いがけずに効果が出るものです。
今回のタイトルはそういうことです。

常識を持って、非常識な方法で広告を行なう、と言うことです。
なにごとも基本は知っていなくてはならないし、それでなくてはものごとの本質はつかめません。
さらに、基本を知っていなければ基本を超えることはできないでしょう。
基本をよく心得て、さらには基本から離れて、もっと違う方法を考える

常識も同じことです。常識をよく知らなければ、その常識を破壊できません
そういうことですね。
何を今さら言ってるんだと、思う方もいらっしゃるでしょうが、そういう方はもう一度、現在のいろいろなメディアに現れている広告をご覧になってください。

いかかですか。
多いでしょう、まったく常識的な広告が。こんなことをどうしてアピールするのだろうか、と思えるような広告の、なんと多いことか。
それで、売れない、売れないと嘆いているのです。まったくの人まね。

ある広告が評判になり、商品が爆発的に売れた、という情報が伝わると、われもわれもと、クライアントはあの広告と同じように作ってくれと、安易に依頼してくるわけです。

確かに、この世界には、柳の下にどじょうの2匹や3匹はいます。
しかし、4匹目はいません。4匹目を狙って出される広告は、必ずといっていいほど失敗します。
あそこと同じようにしたのに、どうしてわが社のものは売れないんだ。と。
人まねで簡単に売れれば、世の中、広告はいりません。

安易なコピーは、自分で戒めて、常識的な言葉やありきたりの言葉にはさよならして、できるだけ自分のオリジナリティあふれるコピーを目指してください。
 
<25>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

あ、そうそう、下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
クリック→売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか<23>

2011-08-29 10:09:36 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第23回目です。

23.お客様の会話の中にヒントがたくさんある

わたしは、広告代理店(というよりは広告制作会社に近い)に入社してから5年後ぐらいに、担当しているメインのクライアントから、出向で1年間来てくれと言われました。

当時その会社には販売促進部がなく、それまではチラシの担当者という人はいても、販売促進という考え方でやっていたわけではなく、ただ単にチラシの原稿をまとめて当社にほとんど丸ごと発注していただけでした。

それではいけないと考えていた社長は、危機感を前々から感じていたらしく、これから本格的に販売促進部を立ち上げて、チラシだけでなく、その他の販促物までも企画からできる人間を養成していきたいという思いでした。

しかしなかなかそれといった人材もなく、また販売促進という仕事は、はい今日からやって、といわれても、誰にでもすぐできるというわけでもなく、入社して数年の社員を数人抜擢して、彼等の養成をわたしにまかせたいということでした。

わたしがいい、悪いと言える立場ではなく、社命で出向することになりました。
となると、わたしもその担当者と一緒に机上だけではなく、現場によく足を向ける必要もあり、何度もお客様の前に立ったこともありました。

そんな折り折り、お客様から、自分の予想を超える質問を受けることがよくありました。
(どんなことだったのかと言われると、ほとんど忘れてしまいましたが、その後の仕事に役立ったことだけは覚えています)

その質問によって、ああこんな使い方もできるのか、あんな需要もあるのか、といった、作ったメーカーが考えたこと以上の面白い発想で、その商品を捉えていることがよくありました。

なるほど、人が違えばこんなことも考えられるのかと、わたしには驚きでしたが、そこから新しいコピーの発想が出てくることもありました。おそらく新しい商品の発想も、このように現場に立って、お客様のことばを聞くことによって、思いもつかなかった発想がうまれる可能性が高いなあと、そのとき思いました。


前置きが長くなりましたが、コピーも、お客様、実際にそれを手にする人の発想もまたおもしろいということです。

さらにお客様でなくても、電車に乗っていた時の何気なく耳にする赤の他人の世間話。子供たちの日常の何気ない会話。テレビやラジオからもれてくる、アナウンサーやタレントたちのちょっとした言葉。そしてまた、毎日毎日、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、インターネットなどで目にするあらゆる広告。それらすべてに、自分のコピーや企画のヒントが隠されているということなんです。

だから、まだまだ駆け出しのコピーライター諸君も、わたしのような、もうすぐ引退勧告されそうなロートルコピーライターも、さらにはコピーライターではなくても、たまたまこれを読んでくださっている広告とはあまり縁のない方々も、自分の暇な時間もあまりおろそかにしないで、他人は、今の人間は、自分を含めて、いったいどんなことを考えているんだろうと、常にアンテナを張っている限り、仕事から置いていかれることはありません。

コピーライターに限っても、たまたま自分の前にプレゼンテーションされた商品に対して、自分だったらこんな商品にするだろうな、と考えることは、次の自分のステップアップには絶対必要なことなんだと思います。
 
<24>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

あ、そうそう、下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
クリック→売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか<22>

2011-08-22 11:05:39 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第22回目です。

22.何が一番大事か(前回の続きになります)

 
前回の後、読者のT・Y様(ご本名でいただきましたが、差し障りが生じるといけないと思いますので、頭文字にさせていただきました)からいただいたメールのお答えしたいと思います。
■メールの内容
<ここから>
>今回のなかで
>クライアントは、いってみれば自分達の商品に酔っています
>…本当にそうだと思いました(笑)
>メーカーさんは、商品が売れないのは広告代理店のせいとか
>時代のせいとかなんですよね。悲しい事だと思いますが、そう信
>じている方って多そうです。
>その酔いを、上手に覚まさせてあげなくてはいけません
>「上手に・・・」
>ん~~~、難しそう。。。(笑)
>今度は、「上手に」のテクニックをちょびっとお教え頂けると
>メルマガ発行に期待が膨らみワクワクしますっ!!!
>なぁーんて我がままでしょうか。。。
>なんとなくこんな読者もいたりして。って思って頂けるだけで嬉しいです。
>突然のメールでも目を通して頂いてありがとうございました。
>これからも拝読させて頂きます!
>失礼しました!
<ここまで>

ここからは、上記についてのお答えにはなっていないと思いますが、日頃ちょっと思っていることを、まとまらないとは思いますが、書いてみたいと思います。
よろしくお願いいたします。

ここからです。
人それぞれにいろいろな考え方があり、それぞれがそのクライアントの性格に合わせていかなくてはならないのが辛いところです。
あるクライアントは商品をほめてほめてほめ倒してから、僕もぜひ欲しいけれど、そのためにはこんな表現の方がいいんじゃないですか、とさり気なく、違う方向に持っていく。

メーカーのトップは、その売り出す商品なりサービスの特性ならいくらでも挙げることができるけれど、じゃあ、その商品なりサービスが、コンシューマーの生活にどのように関わり、どのような利便性があるのかという点になると、なかなか気のきいた答えは得られないということがよくあります。

どんなにそれが立派な商品であり、サービスであっても、誰もが賞賛したとしても、実際暮らしに役立たなくては、商品なり、サービスなりの価値はゼロだということをあまり判っていない人がまだまだ多いというのが現状です。
生活から商品を発想するという感覚でなく、技術屋の視点から、変な、役に立たない商品を作ってしまうということがあるんです。

そんな一見役に立たなさそうな商品こそ、こんな使い方をという提案もなく、また一見場違いとも思えるところにディスプレイすると、コンシューマーの方からその商品に一番見合った使い方を教えてくれることも多々あります。その提案をするのも、コピーライターや企画マンの力の見せどころと言えますが。

そのような冒険は、弱小メーカー(日本の企業の約90%がそうではないでしょうか)にはできません。そんなとき、コピーライターなどに一度相談してもらいたいのですが、だいたいが社内に図って、さあ誰かいいアイデアを出せ、と迫るというのがだいたいのパターンではないでしょうか。

それはなぜか。
社外に出すと、金がかかるというのが一番の本音です。さらに、この新しい商品の秘密がばれるからという小さな心臓。新聞や雑誌、テレビなどでたまに紹介される、社内の思い掛けない人からいいアイデアが出て、そのアイデアで売り出したらヒットしたという話を間に受けて、社内に図るんです。

そんなの、実際にはなかなかありません。
なかなかない、稀なことだから、紹介されているだけなんです。マスコミに紹介されることは、ユニークだから紹介されるんだ、ということを判っていないんですね。それが自分の会社内にも当てはめることができると、ちょっと淋しい錯覚をしてしまうんです。そんなことが日常茶飯事にある、なんてことになれば、わざわざ誰が紹介なんてするものですか。

そんな、ちょっと考えれば判るようなことでも、特に技術屋さんは考えられないのですね。よくできた商品(製品)に酔ってしまっていますから、冷静に考えられなくなってしまうんです。
これだけいいんだから、絶対に売れるはず、なんてね。
 
商品は、ほとんどの商品は、ある程度メディアの利用の仕方、アイデアの持って行き方で命が決まってしまうものなんです。
確かに、思いがけない売れ方をしてしまうという商品も実際にあります。たとえば、以前にも書いたことがあるかも知れませんが、それはある介護用の商品のことです。

その商品は、寝たきりの方の髪を洗うために開発された、水を使わないシャンプーです。その商品が、阪神大震災で被災された方たちに、大いに売れたということです。いくら被災されたといっても、何日も髪を洗わないでいられません。特に女性はそうです。しかしお湯はもちろん、水さえそんなことには使えない状況のなかで、俄然そのシャンプーは力を発揮したのです。

またこれは有名な話でみなさんもよくご存じだと思いますが、現在では世界中どこへいっても売っていると言われている日清のカップヌードルも、初めは全然売れなかったそうです。日曜日の繁華街、歩行者天国などで無料の試食会をしても、どんなに販促をかけても売れない。販売店でも売る気がない。

しかしあるときを境に、爆発的に売れだしたのです。
そのあるときとは。
それは、日本中の人がテレビに釘付けになった事件からでした。
それは、「あさま山荘」事件の実況中継です。
そこでは、警察官が寒い、雪の降る戸外でたき火にあたりながら、何か湯気の立つ温かそうな食べ物を食べているちょっとした光景が流されました。それがカップヌードルでした。
それは、どんなに広告で仕組んでもできないドキュメントでした。これがメディアの力です。

しかしこれは偶然の産物でしたが、広告はそんな偶然さえも演出できる力が、今では持っています。
その偶然のシーンを演出してあげるのも、コピーライターであり、企画マン、広告に携わる人間の役割ではないでしょうか。

残念ながら、僕が属しているのは、地方であり、さらに広告代理店といっても、クライアントのほとんどが流通業であり、サービス業です。企画提案といっても、SP(セールスプロモーション)が中心で、中心メディアのほとんどはチラシであり、あとはちょっとしたイベントであり、あまり商品そのものの販売促進企画という依頼がないのが、淋しいところです。

たまに来る商品の販促も、クライアントが開発し、ネーミングも、パッケージも、使用するメディアも、さらには下手をすると、コピーまで自分で決めていて、それのリーフレットのデザインを依頼されるというのがほとんどです。

そんなときに下手にコピーライターでございとばかりに得意がって口出しすると、かのクライアントは、だいたいが嫌がってしまいます。それがわたしの“クライアントは、自分の製品に酔っている”という表現になったのです。

企画から依頼するのに慣れていないということでしょうが、やはり、そこまでソフトに予算をかけられない、企画から依頼するととんでもない予算を見積られるという、クライアントの無知な恐怖もあります。

ですから仕方なくリーフレットの印刷だけを依頼する、ということになるのだとも思いますが。
ネーミングからメディア戦略までの一連の販促企画を依頼してくれたらいいのにと思う商品も幾らかありましたが、どうしても口出しできない雰囲気がそこにはありました。

そんなところが地方の中小企業を相手にしている代理店の悲哀でしょうか。しかし印刷だけを依頼されても、できるだけこれはこういった販売戦略がいいのではないでしょうかと、ちょっとした企画をつけて提出することはあります。

しかしたいていは「いいね。でも予算がねえ・・・」です。
そうして世にひっそりと送りだされた商品は、ほとんどがひっそりと世に出回って、静かに消えていきました。
さらには大手メーカーに同じようなものを出されて、どんどんシェアを広げられていくのを、横目で眺め、歯噛みしながら、消えていくのを経験したこともあります。

マーケティングなんか知らなくてもいいんですよ。
マーケティングを無視しても、いい商品は売れます。マーケティングはコンシューマーが決めるもので、マーケティングマンやマーケティング専門会社が決めるものではないんです。ただし、世に広めなければ、商品としての価値はありません。それがどんなに素晴らしい商品であっても。

コンシューマーに知られなければ、製品は商品にはなりません。製品として消えていくだけです。

わたしはいつも不思議に思うのは、そんなにいい製品なら、どうしてもっと販売促進に力を入れないのだろうということです。
中小企業のほとんどは、販売促進というものを無視します。無視しながら、製品を商品にしようと考えて、ほとんど失敗しています。その製品にパッケージが付き、リーフレットを作成するところまではいいんです。(リーフレットまでまだ自社の簡易印刷機で社長や社員が作成し、それで間に合わせようとしているところがありますが、それで本気で売ろうと思っているんでしょうかと、疑問に思うときもあります。

それは、コンピュータの功罪のうちの罪のひとつでしょうね。誰でも、ある程度までカンタンに作れてしまうので、デザインにあまり関心がなく、製品に自信のあるメーカーがそれでいいと思いこんでしまうのでしょうか。しかし、そのリーフレットをそのままコンシューマー向けにまで使ってしまうのですね。

いかにも素人が作りましたとでもいうような、安っぽいリーフレットで、果たしてコンシューマーはその商品を信用するでしょうか。コンシューマーはそれだけで、その商品をうさん臭く思ってしまうということが理解できないんです。商品に下手に自信があり、ちょっと、あともう少し予算をかければいいリーフレットが作れるというのに。
そのまま街の、近くの印刷屋さんに頼んでしまうのですね。

話はちょっと横にそれてしまいますが、わたしたちのライバルは、その街の印刷屋さんなんです。
印刷屋さんは、それをただ言われた通りに印刷するだけ。印刷会社と名乗っていますが、会社ではありませんね。印刷屋さんです。印刷会社は、ちゃんと企画部門を持っていてこそ、会社です。私たちの周りにはほとんど印刷会社がありません。ほとんどが印刷屋さんです。だから、安いんです。そりゃそうでしょう。ただ機械を動かすだけですから。僕たちはそんな印刷屋さんを向うに回して、同じ価格か、さらに安く仕事を受けなくてはならないんです。

ある一部のクライアントは、企画やデザインはいまだにサービスだと思っていますから。
最近、やっと制作というものには少しお金がかかるんだということが理解されてきましたが。
いいデザイン、売れるSP企画。
わたしたちはそれを加味しながら、印刷屋さんと戦わなくてはならないです。

閑話休題。
はっきり言いましょう。
とんでもない僥倖がない限り、中小メーカーが出す製品は、それがどんなに素晴らしいものであっても、売れません。ちゃんとした販売促進戦略がなくては。

そこまでクライアントに納得させるテクニックとは、という問いかけでした。はっきりいってわたしにはその答えはありません。
しかしひとつ言えることは、まずは、その製品をほめることが一番です。自分ではあまり必要ではないなと感じても、どんなところにニーズが転がっているかも判りません。

まずほめてから、受注したら、自分なりにそのニーズをいろいろなパターンで考えます。
それでクライアントに認められれば、今回はその企画分が赤字であっても、次回からは多分ある程度の予算は引きだせると思いますから。
まずは、クライアントの自尊心を壊さないようにしながら、いい企画をしてあげることでしょうか。最初は無償であっても。

■ここまでです。
ご批判はあると思いますが、それは謙虚に受けたいと思います。
よろしくおねがいいたします。

(上記は数年前の文章ですので、今と合わない現実もあると思いますが、基本的なことはまだ変わっていないと思います)

<23>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

あ、そうそう、下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
クリック→売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか <21>

2011-08-02 10:14:07 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、今回は火曜日になってしまいましたね)

それでは第21回目です。


21.何が一番大事か

とにかくコピーを書きまくること、そして書きまくるときは推敲しないで、思いつく限りどんどん書きまくる。
と、このメルマガの最初の方でいっていることですが、書きまくったあとは、どのように推敲するのでしょうか。

その推敲の仕方で、考え方というか、社会に対する自分のスタンス、自分なりの哲学によっていろいろな表現が出てくるのですね。そして同時にあなたのコピー力の程が判ってきます。

さて、そこからです。

コピーは、いったい何が一番大事でしょうか。

それは、その商品なり、企業なりのイメージを良くし、消費者に実際に手にとってもらうことです。どんなに素晴らしいコピーであっても、それが商品や企業から離れていたら、良いコピーとは言えません。それこそ、以前言ったように、それは「詩」のようなもので、決して広告の「コピー」ではないのです。
また、そのコピーがいくらその商品のことを上手に言い当てていても、消費者心理をついていないと、「コピー」としてはあまり良いとは言えません。

そこで考えなければならないのは、これです。
    ↓
  『何が一番大事なんだろう』

この広告では、消費者に何を一番にアピールすべきなんだろう
何をアピールしたら、売れるんだろう。
そこなんですね。

それは、クライアントの思惑と一致していれば問題はないですが、あまりそういった僥倖はありません。ほとんど、クライアントがここを協調してほしいと言うのと、消費者心理に通じた(?)あなたが、ここが一番言わなければならない、と考えるところは微妙にずれていることが多いものです。

あなたならどちらを取りますか。
クライアントがすなわちお金を出して、そこを売り込んでほしいと言うのだから、あえて逆らわない。

いや、クライアントの言っていることはメーカー側から考えたもので、決して消費者の利便性や嗜好を知らないから、このコピーのようにした方が絶対にいい、とあなたは主張しますか。

もしかしたらあなたが本当に間違っていて、クライアントの言っている方が正しい場合だってあります。

どうします。

さあ、どうする。

まず、折衷案を考えなければならない。
しかし、わたしの経験から言っても、折衷案なんてうまくいったことはありません。
いいとこどりなんて、結局はどっちつかず。
そんなときは、消費者の声という味方をつけて、自分もひとりの消費者だいう強い立場に立って、強力に自分の案を主張しましょう。

クライアントは、いってみれば自分たちの商品に酔っています。開発意図を強力に押し出します。それがまったく消費者心理から外れていても、です。こんないいものを消費者が買わないわけがない、と。
特に開発者がその場に出ていたり、開発者がその社長であれば、特に。
その酔いを、上手に覚まさせてあげなくてはいけません。それもコピーライターの力です。

たとえば、ある健康をうたい文句にした飲料水があるとします。健康にとても良い成分がたくさん入っているので、それを協調したいとクライアントが言います。

◎血がさらさらになる。
◎お肌がきれいになる。
◎血糖値が下がる。
◎コレステロールの排泄を助ける。

云々、云々。いろいろクライアントが並べました。それをすべて盛りこんだ広告をうってきましたが、いまいち売れない。なぜだ、こんなに身体にいい飲み物なんて他にないぞ。と、クライアントが言います。

ためしに飲んでみましょう。

うん?何か足りない。
そう、味が、味に特長がないんだ。と、たとえばあなたがそのように感じたとします。
そうしたら、まずその味を変えることを提案しましょう。
最初は手にとって飲むでしょうが、この味は続けて飲もうという気にはさせてくれない、とか何とか感想を言います。
くせになる味にするだけで、売れ行きが違ってきます、きっと。
もちろん改良したときには、広告もコピーも、ある1点に特長を絞った形で打ち出していく

味の爽快感でもいい。
ちなみに血液がさらさらになるというコピーは、薬事法に引っかかりますので、言わないようにしましょう。まあ今どき、そんなこと言っても言葉が既に陳腐化されていますので、コピーライターとしては使うべきではないですね。

とにかくいろいろな特長があっても、アピールするのはたった1点だけ
それに焦点を絞って、広告を打つようにもっていきたいですね。
それを採用しないクライアントであれば、そのメーカーの先は知れています。時代に置いていかれるだけですから。


まあ、そういうことです。
 
『何が一番大事か』。

それが広告の成功、不成功を決める鍵になることは確実です。
この商品は、何が一番いいんだろう。この商品は、どのようにアピールするのが一番いいのだろう。

『何が一番大事』ですか。
一番大事なものを見つけたら、ほとんど成功です。


<22>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

あ、そうそう、下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
クリック→売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか <20>

2011-07-25 10:09:00 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは、もう20回目ですね。
どうぞ。

20.手作り感覚を大切にしよう

コンピュータさえあれば、何でもできてしまう世の中だから、何となく味気なくなってきたのか、最近では、また手作り感のあるものが見直されてきたように思いませんか。
代表的なものとして、映画「三丁目の夕日」や「パッチギ」などの、昭和時代を描いた作品が評価されていることや、昭和レトロをテーマにした飲食店や商店街が注目されていることです。

人間の手で生み出すということ。バーチャルではなく、たとえそれが少しぐらい稚拙であっても、人間味が感じられるものに、人はどうしても魅かれます。

完璧なもの、そしていかにもきれいなもの、きれいすぎるもの、一点の傷もないもの。そういったものに触れたり、見たりすると、それらにはどこか偽物臭いところがあって、どうしても信用できない、と、心のどこかで呟いている声がしてきます。

わたしが長年携わってきた広告の世界でも、手作り感のある広告が見直されてきています。こちらの代表は、スーパーマーケットにあるPOP広告

POP=Point of Purchase=購買時点と訳される、売場にあって、物言わぬセールスマンとでも呼べる広告

最近ではコンピュータで組まれ、プリンターで打ち出されるので、どこで見ても、同じものでしかない。
当然以前努めていた会社でも、すべてコンピュータで入力し、専用のプリンターで出力して、さらには佐川急便で届けるようなシステムになっていました。

そのどこにも手作り感はなく、人と人のふれあいもありません。触れるところはキーボードと指の先だけ。
原稿さえ、クライアントから送られてくるのはファックスであったり、メールであったり、その原稿のほとんどは、ワードやエクセルで入力されたものです。

確かにきれいです。そして読みやすく、整然としています。でも、人はそれを読むだけ。
「ふ~ん、そうなの」
あまりインパクトを与えないんですね。文字ももちろんですが、そのコピーさえも、組みこまれた味気ない、当たりさわりのないもので、見る人にあまり訴えるところのない、ただきれいな文字が並んでいるだけのような気がします。

しかし、そんな中に、たまに手書きの、あまり上手でない文字のものがあると、不思議となんだか親近感が湧いてくるんですね。いったいなんなのでしょうね、この感覚。
それは、あまりにも機能的すぎる社会に対しての、ある種の自然的存在である人間の反発ではないでしょうか。

人間らしいといえば、ほんとに人間らしい。
街なかにある八百屋さんの店先に無造作に掲げられている、段ボールを破ってマジックで書き込んだPOP。
あれは相当にインパクトがあります。
あ、この値段はきっと、あのおやじさんが市場でがんばって仕入れてきた野菜なんだ、だから、彼ががんばった値段がこれなんだ。そんな気魄が感じられるPOPです。
使い所でインパクトのある手書きのPOP

それに対して、あんなところに、プリンターから打ち出したきれいなPOPがあったとすれば、ちょっと興醒めですよね。
逆に、きれいな店内で、そのようなPOPがあればあったで、興醒めです。
なんだか街の八百屋さんを気取って、こんなPOP置いているけど、どうせスーパーの権威を笠にきて、やすく買い叩いたんだろう、って。
こんなに極端でもないけれど、ただ単純に汚いな、って感じさせてしまう。

要は、やっぱりTPOなんですね。


さて、ひるがえって、それではコピーの場合の手書き感とは、一体なんでしょうね。
それは、ひとことで言うと、
 
『自分の手で、さわったこと』
 
『自分の口で、味わったこと』
 
『自分の鼻で、嗅いだこと』
 
『自分の眼で、見たこと』
 
『自分の耳で、聴いたこと』

 
そうなんです。
自分の五感で、実際に経験すること』なんです。
それが手作り感=手書き感ということではないかな、とわたしは考えています。

もちろん、第六感として、もし自分で実際にその通りにやってみた場合はどうなるだろう、という想像ももちろん、ありです。
もし自分がこれを使ったら。
 
『もし自分が・・・・』
 
想像上のいい経験をコピーにしてみる、ということも必要です。  

だって、すべてのコピーライターがすべて、広告しようとしている商品を実体験できるわけではありませんから。自ずと想像で経験してみるということも必要です。

「手書き感」のあるコピー。
 
それは、もしかしたら、縁の下の力持ちであるはずのコピーライターやデザイナーが、ちょっと表面に出てきて、自分を主張しながら、商品を薦めていることかも知れないですね。
自分の言葉で、デザインで、実際に経験したことを表現していること、ですかね。
(ちょっとむずかしくなってきたかな。)
それは、そう、嘘のないコピーと言えるかも知れません。自分が経験することですから。
 
<21>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

あ、そうそう、下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
クリック→売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)