こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。
このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)
「ある地方商店街の小さな一歩」<その4>
本田は続けた。
「ちゃんと理由が分かるということはいいことですよね。次に打つ手がそれで分かるじゃないですか。何をすればいいのか」
「ーーーーー」
「分かってるはずですよね、田島さん」
「いや、分からない。頭が悪いもんでねっ!」
「怒ってますね」
「……いや、別にーー」
「ふふ、分りますよ、その顔見れば」
「ーー」
「怒るってことは、まだ脈があるということですね」
「?」
「すみません。ちょっと怒らせてみたかったんです。どれだけ本気なのか」
「………」
「よくこういったこと、相談されるんですよ。でもほとんど私が話すことを聞くだけで、そんなことできないとか、やれるわけないだろう、とか、そんなことしか言わない人が多かったんです。でね、その本気度をちょっとチェックさせていただいたんです。すみません、あやまります」
「別に、あやまってもらわなくても……」
「みなさんそうですけど、相談するということは、だいたいもう自分である程度考えを持っているんです。でも、そのプランを自分だけで実行するのに躊躇しているんです。だからそれを誰かに、やろうって言ってもらいたいんです。背中を押してもらうとかね。もしくは駄目だと。そうして安心したいんですね。違いますか」
「いや、まったくといっていいほど何も考えていません。というより今までいろいろな手を打ってきて、もう次の手を打つアイデアがなくなってきた、ということの方が本当かな」
「そりゃ困った」
「困ったって、それを考えるのがあなたの仕事じゃないの?」
「え? コンサルタントっていうのは、依頼人、クライアントって言いますが、クライアントの考えていることに、ポンッて背中を押すためにいるんです。もしくは、クライアントが考えていることに肉付けをしてから、背中を押すとかね」
「困りましたね。やはり人選が間違っていたのかもしれない。わたしはね、あなたにこの商店街がどうしたら生き残っていけるのか、聞きたかったんですよ」
「ですからまず、ですね。田島さんがこの満天商店街の理事長として、どのようなかたちで生き残ってきたいのか、ある程度頭の中に描いているはずでしょ。
それを聞かせてもらえませんか」
「私も今までのような、昔の仲間がもう一度戻ってきて、お客さんで賑わっているというような商店街を、まあ、漠然と望んでいるというわけではなく、残っていくというのはもうむずかしいということは、よお~く分っているんだ。やはり生き残っていくには、それなりの痛みも必要だろうし、まったく違った形で再生していくのだろうとは考えている」
「そうですよね。今までの形では駄目だから、こういう状況になったのですから」
「そんなことは、どんな偉い学者さんが調べて、データがどうのこうのなんて出してこなくっても、こちらはもっとひしひしと実感として分っているだよ。市でも県でも、結局イベントをするなら補助金を出すとかいうような、形に見えるものでなければ報告書も作成できないから、そんなことにばかり金を出してきた付けが回ってきたんだ」
「それを喜んで、と言うとまあ語弊がありますが、それだったらイベントでお客様を呼ぼうということで、今まではやってこられたわけでしょう?」
「その通りさ!」
「結局行政というのは、だいたい2年でそういった補助金制度というか、このような事業はいったん打ち切りになってしまうことが多いから、継続事業としてはこちらもやれないできたというところもありますよね。後はお前たちでやれって、突き放されても、やれるものとやれないものがありますからねえ」
「まったく。今まで助けてきてもらって悪口いうわけじゃないが、お役所はいいさ、はい援助しましたって実績が残るんだからさ。こちらはたいへんさは、本当はそれからなんだ」
「これからもやはり、大なり小なり行政のバックアップが必要ですから、それはさておいて、今日呼んでいただいた件の本筋を、もっと聞いておきたいですね」
「そうだな。でも聞く気は本当にあるのか。聞くだけ聞いた後で尻込みする、なんてことがあるのなら、最初からそう言ってくれ」
「聞くだけ聞いたら、後は引き受けるしかないでしょ。引き受けないまでも、きちんとアドバイスはしますよ。私だって一応コンサルタントの端くれですから」
「わかった」
満天通り商店街理事長の田島は話し始めた。
つづく
<5>へつづく。
(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)
それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。
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群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co
E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)
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「ある地方商店街の小さな一歩」<その4>
本田は続けた。
「ちゃんと理由が分かるということはいいことですよね。次に打つ手がそれで分かるじゃないですか。何をすればいいのか」
「ーーーーー」
「分かってるはずですよね、田島さん」
「いや、分からない。頭が悪いもんでねっ!」
「怒ってますね」
「……いや、別にーー」
「ふふ、分りますよ、その顔見れば」
「ーー」
「怒るってことは、まだ脈があるということですね」
「?」
「すみません。ちょっと怒らせてみたかったんです。どれだけ本気なのか」
「………」
「よくこういったこと、相談されるんですよ。でもほとんど私が話すことを聞くだけで、そんなことできないとか、やれるわけないだろう、とか、そんなことしか言わない人が多かったんです。でね、その本気度をちょっとチェックさせていただいたんです。すみません、あやまります」
「別に、あやまってもらわなくても……」
「みなさんそうですけど、相談するということは、だいたいもう自分である程度考えを持っているんです。でも、そのプランを自分だけで実行するのに躊躇しているんです。だからそれを誰かに、やろうって言ってもらいたいんです。背中を押してもらうとかね。もしくは駄目だと。そうして安心したいんですね。違いますか」
「いや、まったくといっていいほど何も考えていません。というより今までいろいろな手を打ってきて、もう次の手を打つアイデアがなくなってきた、ということの方が本当かな」
「そりゃ困った」
「困ったって、それを考えるのがあなたの仕事じゃないの?」
「え? コンサルタントっていうのは、依頼人、クライアントって言いますが、クライアントの考えていることに、ポンッて背中を押すためにいるんです。もしくは、クライアントが考えていることに肉付けをしてから、背中を押すとかね」
「困りましたね。やはり人選が間違っていたのかもしれない。わたしはね、あなたにこの商店街がどうしたら生き残っていけるのか、聞きたかったんですよ」
「ですからまず、ですね。田島さんがこの満天商店街の理事長として、どのようなかたちで生き残ってきたいのか、ある程度頭の中に描いているはずでしょ。
それを聞かせてもらえませんか」
「私も今までのような、昔の仲間がもう一度戻ってきて、お客さんで賑わっているというような商店街を、まあ、漠然と望んでいるというわけではなく、残っていくというのはもうむずかしいということは、よお~く分っているんだ。やはり生き残っていくには、それなりの痛みも必要だろうし、まったく違った形で再生していくのだろうとは考えている」
「そうですよね。今までの形では駄目だから、こういう状況になったのですから」
「そんなことは、どんな偉い学者さんが調べて、データがどうのこうのなんて出してこなくっても、こちらはもっとひしひしと実感として分っているだよ。市でも県でも、結局イベントをするなら補助金を出すとかいうような、形に見えるものでなければ報告書も作成できないから、そんなことにばかり金を出してきた付けが回ってきたんだ」
「それを喜んで、と言うとまあ語弊がありますが、それだったらイベントでお客様を呼ぼうということで、今まではやってこられたわけでしょう?」
「その通りさ!」
「結局行政というのは、だいたい2年でそういった補助金制度というか、このような事業はいったん打ち切りになってしまうことが多いから、継続事業としてはこちらもやれないできたというところもありますよね。後はお前たちでやれって、突き放されても、やれるものとやれないものがありますからねえ」
「まったく。今まで助けてきてもらって悪口いうわけじゃないが、お役所はいいさ、はい援助しましたって実績が残るんだからさ。こちらはたいへんさは、本当はそれからなんだ」
「これからもやはり、大なり小なり行政のバックアップが必要ですから、それはさておいて、今日呼んでいただいた件の本筋を、もっと聞いておきたいですね」
「そうだな。でも聞く気は本当にあるのか。聞くだけ聞いた後で尻込みする、なんてことがあるのなら、最初からそう言ってくれ」
「聞くだけ聞いたら、後は引き受けるしかないでしょ。引き受けないまでも、きちんとアドバイスはしますよ。私だって一応コンサルタントの端くれですから」
「わかった」
満天通り商店街理事長の田島は話し始めた。
つづく
<5>へつづく。
(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)
それでは今日はこれで。
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