言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

コピーライターになりたいか <3>

2011-03-07 11:13:51 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
前橋の販促コンサルタント、藤田です。

本日2回目の配信です。
このカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第3回目です。

3.コピーライターに必要な持続性と心構え


ずいぶん昔、<飛んでる女>という言葉がはやりましたね。
そんなときの話です。

あるブティックからDMの制作依頼がありました。
「ちょっと飛んでる女の人向けに」ということです。
そこで僕は、キャッチを作り、デザイナーにもそれなりのものに仕上げてもらって、そのラフプランをクライアントに持っていきました。
結果的にはたいへん気に入ってもらいました。
そのときのキャッチフレーズは次のようなものでした。

はやく飛びなさい、かわいい男たちのために。

コピーも気に入ってくれました。
「そうなのよね、こういうことなのよ、うちの服を着て飛んでほしいのよ。いいキャッチね」と。
そして、そのあと次のようにも言いました。
「私も、これくらいのキャッチなら作れるわ」と。

そうなんです。誰でも、作れます。しかし、条件があります。それは、一度や二度ぐらいは、まぐれで。そりゃ誰だって、日本人なら日本語がしゃべれれば、それぐらいのコピーは作れます。
ただし、一度や二度は、ね。

ここからです。僕が言いたいのは。
じゃあ、あなたは、続けて何回も、それなりの水準を保ったコピーを作れますか。たとえその日がたまたま頭痛がひどくても。そして他にも締め切りがすぐそこまで来ている仕事があっても。
そして、何週間も、何ヶ月も、何年も続けて。
さらに、自分の好きなものじゃなくても。いいコピーが書けますか。
そうなんです。お判りですね。

コピーライターという職業を選んだら、どんなときでも、たとえ親が死んでも、というのはちょっとおおげさですか、恋人にふられてうんと落ちこんでいても、嫌な電話がかかってきていても、上司に怒られていても、仕事として、依頼されたコピーは、考え出さなければならないのです。
言葉を変えて言えば、
常に一定のレベル以上で、それもまったく違うものを、どんな状況の元ででも、創り出していかなければ、プロのコピーライターとは呼べない』のです。
たまたま、面白いコピーができたとか、お、いい言葉が書けた、俺って天才?
NO! NO!たまたまできても、たまたまでは、だめなんです。
本当の天才は、いいコピーを、常にクライアントの意向に沿って、さらに、依頼された以上のものに仕上げることができる人です。なかなかいませんが。「持続」するということはそういうことです。クライアントの意向に沿ったもので、なおかつ、期待以上のものをクライアントに常に提供できていてこそ、プロのコピーライターと言えるでしょう。

そこで、です。じゃあ、どうすれば『持続』できるのか。
それは、やはり自分の知識のポケットをできるだけ増やすことなんです。前回も言いましたが、どん欲に、いろいろなものから情報を仕入れ、自分なりの整理の仕方で、蓄えるようにしなければなりません。蓄えたものが多ければ多いほど、いいコピーが書ける、と言っても言い過ぎではありません。

たとえばクライアントから、ある商品のコピーの依頼があったとします。クライアントが、ここを特に強調したものにしてもらいたい、というだいたいのオリエンテーションがあります。しかし、依頼されたコピーライターである自分は、その商品についてはなじみが薄い。はっきり言って、知らない。そういうときも、またよく知っているときでも、その商品の特徴や何かを調べます。それがまずは基本ですよね。宣伝するわけですから、自分が一番よく知らなければ、商品を紹介できるわけはありません。
食べ物なら食べてみる。日用品なら使ってみる。
しかし、とても使うことができない高額商品だったら、どうしますか。そういうときは、それを使うシーンを自分なりに想像するわけです。だから空想力も必要ですよね。そういうときに、それまでにいろいろとポケットにしまっていたものを出してくるわけです。そうでないと、想像さえできないわけで、そんなときはクライアントが言った知識だけで、コピーを作らなくてはいけなくなる。

たまたまうまく言って、いいコピーが作れるときはあるでしょう。しかしそんな運だけを頼りにしていると、すぐにおしまいになってしまいます。
そのときは必要でないかも判らないけれど、何かの拍子に必要になる知識が必ず出てきます。そんなときのために、ポケットの中身を増やしておかなくてはならないのです。
できるだけ、たくさん。
そういうような心構えで、毎日いろいろなものを見つめていくと、後々に大きな差になって生きてきます。
今必要じゃなくても、いつか必要になるかも判らない。モノなら、いつか使うだろうといってとってあるものはほとんど使いませんので、どんどん捨てて、すっきりしている方がいいでしょうが、知識は、捨てなくてもいいのです。決してコピーのためには、邪魔にはなりません。

<4>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日も素晴らしい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか<2>

2011-02-28 09:58:59 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
前橋の販促コンサルタント、藤田です。

このカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信はランダムです)

それでは第2回目です。

2.コピーライターに必要な資質

コピーライターには、今日からでもなれます。あなたが日本人で、日本の広告のコピーライターになりたければ、日本語を話せて、書ければ、今すぐにでも名乗れます。英語の方が得意なら、英語圏のコピーライターにだってなれます。
でも、いいコピーライターには、それなりのコピー心を持っている人でないと、なれません。
今回は、いいコピーを書きたい、作りたい人は、どんな資質を持っているといいコピーライターになれるのか、を話しましょう。
それでは、いきましょう。
 
次にあげる項目で、あなたが持っている資質は?
 1.趣味が多い。
 2.ショッピングが好き。
 3.旅行が好き。
 4.読書は好きで偏っていない。
 5.ちょっとオタクの気がある。
 6.テレビをよく見る。
 7.映画が好き。
 8.どんなジャンルの雑誌も見る。
 9.もちろん、コミックも大好き。
 10.ラジオをよく聞く。
 11.どこかみんなと視点がちがっている。
 12.他人に興味はある。
 13.スケベである。
 14.何ごとにもどん欲である。
 15.収集癖がある。
 などなど、いろいろな気質をあげましたが、上記をひとつに集約できる言葉があります。
それは『好奇心』です。
 『好奇心』
 『好奇心』
 『好奇心』
 何はなくても『好奇心』です。

『好奇心』は、コピーライターに限らず、デザイナーも、いろいろな技術者も、創造力が必要な職業人が持っていて損ではない資質です。いえ、必ず持っていないといけない資質です。最低限必要な条件といっても過言ではありません。
それでは、好奇心がないと、いいコピーライターにはなれないのか。
いや、そんなことはありません。
上にあげた15の資質の中で、できるだけ多く持っていた方が勝ちだということです。好きなことはとことん好きになり、さらにひとつでも多く、好奇心をいつも持っていることが大切なんです。

毎日の生活の中で、目についたことを記憶にとどめるだけではなく、メモをしておく。メモの仕方は、自分が判るようにしておけばいい。例えば毎日(毎日新聞ではなくて)新聞を読むとする。まず見るところは、自分の興味のあるところ。まずそこで気づいたこと、あっ、これいいな、と思ったら、切り抜くか、自分の気に入ったところだけメモしておく。

さらにもう一ヶ所、今まであまり興味のなかったところもちょっと読んでみる。不思議と“へえ~”がある。そんな“へえ~”の積み重ねが、後になって生きてきます。それも、メモしよう。

新聞みたいに硬いのは嫌だなあ、という人。コミックだっていい。ただ漫然と見るのじゃなくて、気に入ったところはとことん覚える、メモする。その、何が良かったのか。セリフか、動作か、ちょっとした遊びか。きっと役に立つと思います。

また電車通勤している人なら、居眠りばかりしていないで、本を読みましょう。ハウツーものとか、ビジネスものというよりも、小説を読みましょう。歴史小説でも面白いし、もちろん恋愛小説もいい。春秋戦国時代の中国を舞台にした物語でもいい、またハードボイルドもいい。とにかく、自分の好きなジャンルの小説を読むことをすすめます。自分以外の人が、文章をどのように書いているのか、をできるだけたくさん読むことによって、いろいろなものの考え方が身についてくるというわけです。どんどん読みとばしていきましょう。できるだけ多くの文章を読む。それも訓練のひとつになります。

また、読書ばかりでは眠くもなるでしょう。もうひとつ遊びです。電車が発車して次の駅に着くまでの間に目についた看板なり、どこかの企業なりのキャッチやスローガンを面白く考えてみる。最低いくつ作るかあらかじめ決めて、チャレンジする。遊びですから、できるだけ突飛なキャッチを考える。それもいい経験になります。

ちなみに、私がコピーライターの面接をしていたときに、必ず最初に聞くことがありました。
それは、『今、どんな本、読んでる?』です。
その答えによって、僕への第一印象が決まります。

『俺は、(もしくは)私は、(または)うちは、車通勤だ、本は読めない。』
いいえ、そういう人は昼休みでもいい、食事の後の30分、毎日読んでいれば、それだけポケットの中身が増えていきます。そして車に乗っているときは、ラジオを聞きましょう。国営放送より、もちろん民放の方を聞きましょう。それはもちろん、ラジオCMもあるからですが、パーソナリティのおしゃべりやゲストのトークが、コピーライティングにうんと役立つんです。ときどき入るニュースも、自分のポケットの容量を増やしてくれます。音楽番組よりもバラエティの方が役に立ちます。

さて、とにかく浅くてもいいから、知識をどん欲に吸収しましょう。自分の好きなこと、気に入ることをどんどん増やしていく。そう、自分の心の中のポケットをどんどん増やしていくこと。いくら大きなポケットだって、詰め込んでいけば、いつかいっぱいになってしまう。だから、数多くのポケットを持っていた方が勝ちです。そんなに大きくなくてもいいから、とにかく数多くのポケットを持つようにしましょう。

資質の話がいつの間にか、勉強の話になってしまいました。でも、いろいろな知識をできるだけ多く吸収して、自分のものにするという資質が必須だということなんです、言いたかったことは。ね。

最後にもうひとつ。いいコピーライターにとって、いちばん重要な資質。
それは、それはもちろん
『日本語が好きか』です。
『日本語が、大好きか』
日本語が話せて、さらに好きなら…………まあ、普通よりはいいコピーライターになれるでしょう。
がんばろう。

<3>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日も素晴らしい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

コピーライターになりたいか<1>

2011-02-21 10:19:47 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
前橋の販促コンサルタント、藤田です。

このカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを説いていきたいと思います。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信はランダムです)

それではまず第1回目です。

1.コピーライターに向いている人
デザイナーには絵ごころが必要です。どんなにいいデザインをしたくても、なれない人はいます。それはしょうがないことです。そして、コピーライターにもやっぱり、それなりのコピー心を持っている人でないと、いいコピーは作れません。

それではまず、あなたがコピーライターになれるか、なれないか、ちょっと試してみましょう。
いいですか、質問です。
ここになんの変哲もない石ころがあります。 
 この石ころを、どうしたら1,000円で売れますか。


1.「石ころなんてそこらに転がっているものだから、只だよ、只!」と言う方。あなたはコピーライターになれません。あなたが言うように、ただの石ころなんですから、何の価値もありません。欲しければ、拾ってくればいいのですから。

2.でも。もしかしたら。ちょっと石ころに細工して、あなたのコピーとともに販売してみたら、1,000円で売れるかも判りません。
 ⇒そう考えるのがコピーライターという職業です。
石ころに細工をしなくても、コピーの力で売れることも、あります。
たとえば。『この形、もしかしたら、あなたの部屋を輝かせるかもしれない』といって、いろいろなシチュエーションを提案する。たとえただの石ころであっても、その形はオンリーワンです。そのオンリーワンをアピールすることによって、ただの石ころが1,000円で、もしかしたら売れるかも判りません。
ただの石ころ、でも割ってみたら、化石が出てくるかもしれない――夢をひとつ1,000円で
このようにいろいろキャッチフレーズを考えた人。あなたはコピーライターになれる、かも判らない。可能性は大。

3.この石ころに顔を描いた人。
あなたは絶対にコピーライターになるべきです。なぜでしょう。顔を描いたのなら、イラストレーターがいいんじゃないの、と思うかもしれませんが、そうじゃないんです。キャッチフレーズをいろいろ考えるのは誰でもすぐに思い浮かべます。しかし、この石ころに細工を加えるなり何かして売ってみようと考えること。そう考えることがコピーライターとして持っていたい資質なんですね。

ということで、コピーライターには、ほとんどの人がなれる可能性はあります。
がんばってください。

<2>へつづく。

藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

下記のメルマガ「売れるキャッチコピーを作ろう」をぜひお読みください。
売れるキャッチコピーを作ろう
毎日たくさん出される広告のキャッチに注目して、気になったもの、気に入ったものをピックアップして解説しています。土、日曜日を除く毎日配信中です。
もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)