私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

“伊須須岐伎<イススギギ>”とは????

2019-08-17 07:56:41 | 日記
 大和の国の美女“勢夜陀多良比売<セヤダタラヒメ>”を見染めた大物主神はヒメが大便所に入った時を見透かして、その真下からヒメの陰処をまさぐります。

  エッチな神様ですね。

 すると、、当然ですが、

       “其美人驚而立走伊須須岐伎”
       <ソノオトメ オドロキテ タチハシリ イススギキ>

と、書いています。何のことかすぐに想像はつきますが、<イススギキ>を宣長はどのようにと思いページを捲ってみました。

  “伊須須岐伎は、即ち驚て立ち走るさまなり。”
 
 とあります。その文例を
       「大殿祭ノ詞」
       「源氏物語朝貌ノ巻」
       「栄華物語」
 から上げて、その意味を解説しています。

 又、ちょっと話が飛びますが、私は、明日、「私の町吉備津」の偉大なる先人
     「藤井高尚」
の旧跡を訪ねて、地域の人達を、現地案内します。
 ご存じ高尚先生は本居宣長の高弟です。その彼の紹介を兼ねての案内ですからと思い、彼の名著

      “消息文例”

 を開けてみました。
 宣長の「古事記伝」は、「伊須須岐伎多」のように、多くの日本の古典の文例からその用例を引き出して難解な文章を解説しているのですが、高尚のこの著書も、師である宣長の手法と全く同じ方法で解説しております。
 例えば
      〇取向  あしらひ    もてなし
 の解説に、『若紫ノ巻、未通女ノ巻、藤袴ノ巻、紅葉ノ賀ノ巻』(源氏物語)の文例を掲げて解説しており、師の影響を強く感じずにはおれません。

 なお、この「消息文例」の序文は宣長が書いております。蛇足ですが・・・それを