私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

“距”と云う文字はどう読むのでしょうか?<アユゴ>か<アゴ>か

2016-07-27 07:37:48 | 日記

 吉備の大王「前津屋」の単純なる愚行の話が書かれています。「本当に、こんな事が」と思われる様な誠に粗野な遊びです。
 それを書紀には次のようにかいてあります、原文の方がその状況が手に取るように分かるので書いてみますので見てください。

 “以小雄鶏呼 為天皇、 鶏抜毛剪翼。 以大雄鶏呼 為己鶏、著鈴金距

 と書いてあります。

 なお、“金距”について、よくわ分からないのですが、私の持つ「書紀」では、これを<スズトコガネノアユゴヲツケ”と、ルビをふっていますが、「仮名日本紀によると、この字を<アゴ>と読んでおり、「アゴ」とは、広辞苑によりますと、「けずめ」のことだしております。


虚空の天皇への復命

2016-07-26 10:13:07 | 日記

 都に吉備から返ってきた虚空は天皇に吉備の国の出来事について、

 『吉備の国では、大王「前津屋」が、随分と、天皇を蔑ろにしております。』

 と、その有様を語ります。その一つが「小女を天皇に見立て、大女を前津屋に見た立てん二人を戦わせ、結果、小女が、もし、勝ったならば、即座に、

  ”即抜刀而殺”

 「刀を抜いて、直ちに、殺してしまうという、天皇を大変に愚弄した事を、日常に行っております。」と報告したのです。

 まあ、これを読んでみての感想ですが、前津屋は吉備の大王です。叡知のある権勢を持った人でなかったら、此の大和と並ぶ大国を統治することはできなかったのではと思われますが、そんな大王が、ただの自己満足だけの単純なそのような私的なままごと的な遊びをするとはおもえないのですが???
 これは、話を、単純に、面白可笑しくするための書紀の作者の作り話ではないかとも思われるのですが。それとも、その話を復命した虚空の、都への帰りが遅れた理由を言い訳するために作り上げた架空のおとぎ話ではなかったのではとも思えるのですが???

 なお、この虚空の復命のための話には、次のような話も2つ目として、鶏を戦わす話も出ています。それは明日にでも。


「輒急帰」とは

2016-07-24 10:37:18 | 日記

 天皇は家臣「身毛君太夫<ムケノキミマスラオ>」」を吉備下道に密かに派遣さして、連れ戻したのです。その様子が

  “虚空輒急帰<オホゾラ アカラサマニ カヘル>”

 となったのです。それまでは、頑なに、都へ帰ることを認めなかった前津屋です。それが太夫を遣わしたくらいで、そんなにも、たやすく帰ることを認めるわけが有りません。当然、内密的な 忍者のような早わざを使って、虚空は都まで帰り来たのではないかと、その様子が十分に想像できます。また、しばらくたって、居なくなった虚空に気付いた前津屋の驚きふためいた様子までもが、たった、この“輒急”の2字の中に読みとることができます。後の祭りとはこのことです。更に、それが、この事件をより物語風にするための作為として、「虚空」と云う名前の人物を、敢て、この場に登場させたのではないかと、作者の意図までもが、存分に、想像を掻き立てます。

 そして、都に帰り着いた虚空は、早速、天皇に吉備での出来事をくわしく復命します。

  “前津屋以少女為天皇人 以大女為己人 競令相闘 見幼女勝 即抜刀而殺”

と。

 


毎日サンデーです

2016-07-23 08:17:00 | 日記

 今、年齢が80歳の老人です。毎日何もすることもなく、本当に〈無意〉なる時間が、ただただ通り過ぎています。この上「1ヶ月も」と云われたら。この身が持ちそうにもありません。

 老人の冷や水をどうぞ!!!!!?????


雄略天皇

2016-07-23 05:50:39 | 日記

 それまでの長い間に渡ってその権勢を誇っていた吉備王国の消滅の模様について「日本書紀」には詳しく書かれております。(古事記にはありません)
 七年の八月の事です(480年頃です)

 当時、吉備国に都から派遣されていた舎人<トネリ>(書紀には「官者」)吉備弓削部虚空<キビノユゲベノオホゾラ>


             “輒急帰家<アカラサマニ イヘニ カエル”

 とあります。「帰ってはだめだ」と言う、吉備の大王を尻眼に、勝手に、京に戻ってきたのです。何故“輒急”にと云うと、その理由について書いております。

 当時の吉備の大王の名は

              “吉備下道臣前津屋”

 と呼ばれておりました。どうした訳かこの前津屋が天皇が派遣した虚空をその約束の年限が過ぎても、都に帰そうとはしないのです。

              “不肯聴上京都<アヘテ ミヤコニ ノボルコトヲ ユルサズ>”