― 歌・種・記・文 ― (うたたね きぶん)

日々の中で感じたことを書き留めた自分のための雑記帳。
記憶を鮮明にさせてくれる画像や思いが大事な宝物になっています。

ドツボに嵌って もう大変! ― どんぐりころころ ―

2014-11-30 | 嬉し、恥ずかし、おかしなお話
日曜日、マー君ママからのお呼び出しで、
ショッピングセンターで待ち合わせた私。
姪っ子(Rちゃん)も 娘(Jちゃん)を連れて合流 し、
ランチを食べ、孫たちの相手をしたり ブラブラ したり していたら
あっという間に夕方。 外はもう暗くなっていました。
時間が経つのは 早いー!
みんなと別れ、急いで帰るバスの中、ふと気づいたのが    
思い返 してみたら、家を出る時 娘が いたので 閉めずに出て来てしまっていました
  〔 あれっ!? 持って出たわよねぇ! 〕
慌ててバッグを探ったら、 〔 やっぱりー! 〕  鍵は入っていませんでした。
  〔 あー そういえば 今日は バッグを変えて出たんだっけ! 〕
悪いことは重なるものです。
… っとなると 心配なのは 娘がいるかどうか ということ。
  〔 えッ! もしかして …!?  出掛けちゃってたら どうしよう! 〕
考えてみれば けっこう外出することの多い 娘!
焦って line でメッセージを送りました。
 「いえにいる?」
返事がないので もう一度
 「今 家にいる?」
けれども 返事はありませんでした。
      バックを変えて出た日に 鍵を閉めなくてもいい状況だった ... なんて 不運! 
      いつもなら忘れても玄関で気付けるのに、まったく気にせず出かけてしまっていました。
      注意散漫! 人のせいじゃないから 怒るわけにもいきません。
      しかも、一度目で返信がなかった時点で もう不安にはなっているのに
      二度送っても何の反応もないとなると 急に現実味をおびて 不安倍増!
        〔 どこか開いていそうな場所はないかしら!? 〕
        〔 入れなかったらどうすればいいんだろう!? 〕
      思いを巡らしながら それでも何度か メッセージを送りました。
      その間にも 不安グラフは上り続けてゆくー!
        〔 やっぱり出かけちゃったのかな!? 〕
        〔 もしそうだったら... ホントに、どうしたらいいんだろう! 〕
        〔 こんなに暗くなっちゃってからじゃ何も出来ないわよね! 〕


そこで 不安分散の意味も込めて
 「チッチが家にいたから鍵を持たずに出ちゃったんだけど、連絡 しても 出ないー!」
マー君ママにも そんな報告を入れました。
      こういう時は 不安心を 誰かにわかってほしい と思うのか、 
      どうにもならないことでも 報告 したくなっちゃうみたい!
      少しでも重さを軽減できたらいいな なんて願望が働くんでしょうかね~!


それからまた、チッチ宛 にメッセージを送ろうと 画面を切り替えました。
  〔 きっとまた 出ないんだろうな~! 〕
文字を打とうと思って開いた画面には
右側に、いくつも並んだ 自分からの一方的なメッセージが並んでいました。
  〔 何回送ったら気づくんだろう! 〕
すると 次の瞬間、
不安な気持ちが吹っ飛ぶような出来事が起きました。

      何度か送った 「家 にいるの?」 という短文。
      その中に なぜか 「 家 にいるの? 」 と打たれたものを見つけてしまったんです。
      思わず 「えーっ!?!」  声が漏れました。 
      自分で送ったものなのに、打った覚えはない!
      きっと 指がちょっと触れて 関係ない文字が追加されてしまったのでしょう。
      だけど、なんだか 怒って娘に送り付けたようで びっくりしてしまい、 
      焦ってすぐに 「 ってなに
      自分で自分にツッコミを入れるように送信 しました。
      それでも... 返事は来ませんでした。


この間 に マー君ママに <豚話> を報告。
普通なら、もうかなり不安が膨らんでいると思われるのに ...
この時すでに 不安を払拭(ふっしょく)するほどの思いが込み上げてきていました。
       「ちょっとー 家にいるの?」  
      チッチに再び そう送ろうとしたら、おかしくて …
      体が震えて 文字が打てない!
      予想外の、しかも よりによって <豚> なんて文字が送られていたことが
      頭の中をグルグルと駆け巡って、掻き消 しても掻き消 しても
      込み上げてくる笑いで もう不安どころじゃない!
      自分では絶対使わない言葉なのに、この状況を考えると
        〔 ピッタリと嵌まって見えちゃうんじゃないかしら! 〕 と思えてくる し、
      焦って否定メールを送った自分の様子までが想像できて ふき出してしまう。
      そうなると もう ドツボに嵌った状態 となり、 
      何もかもが おかしくて おかしくて … !
      恥ずかしいから何とか堪えようと思うのだけれど、 
      我慢 しようとすればするほど クククククク … という音が漏れ、
      お腹のあたりの 痙攣(けいれん)が止まらない!
        〔 バスの中で 急に笑い出し、
            涙まで流 して苦しがっているおばさんがいたら かなり 気色悪いだろうな! 〕
      そんなことを考えても またおかしくなってしまいます。
      ここまできちゃったら もう抑えなんか効くわけがない!  
      その苦しさは 笑いたくないのに くすぐられているような感覚 といえばいいのか!?
      拷問 に近いような 耐え難い苦しみでもありました。


けっきょく、この苦しみ、
少し治まっては またぶり返す という 波のような状態で繰り返され、
恥ずかしさMAX で 飛び降りるようにバスを降りました。

少し落ち着こうと 歩きながら 娘に電話を入れると
10回ほど鳴ったあたりで やっと出て、
 「買い物に行って 今 帰ってきたところ!」 と ...!
つまり、この状況をまったくわかっていなかった ということのようでした。

      結果は、かなり 気抜け したものになりましたが、 
      これで <入れない> という心配からは解消されて、やっと 安心することが出来ました。
      心配して掛けて来てくれた マー君ママにも報告して、一段落!
      けれど その後も しばらくは思い出し笑いが 幾度となく続き、
      マー君ママからも、「後になっても笑えた!」 とメールが来るほどでした。


今はもう あんなに笑える状態 になることはないけれど、 
lineを見返すと 苦笑 してしまう時がある。
ツボに嵌る というのは おかしいことではあるのだけれど、
自分でも止められないその苦しさは、ホントにきついものでもありました。

           ※ ちなみに、<ドツボ> の < ド> ってなに?  調べてみたら ... 
    そもそも <どつぼ> とは、深く落ち込んだ状態や最悪な状況に陥ることを意味 し、
    そういった状況になることを 「どつぼに嵌まる」 といった形で使うことが多い言葉。
    語源は、関西方面で 肥溜め のことを <野壺> と云っていたのが崩れたもの との説があり、
    関西芸人が使った楽屋言葉が、1970年代末辺りから広まっていったとされているようです。
    壺は壺でも 野壺。 <どつぼ> は ひとつの言葉だったのね~!
    それにしても <肥溜め> が語源だったとは …!
    確かに、そんな所に嵌ったら大変だ し、<のつぼ> というのも言いにくそう!
    <の> より <ど> のほうが 強い言葉表現 に聞こえる気も します。



   
笑うことは健康 にいいけれど、
笑いを 我慢することは 不健康。
笑い過ぎはシワのもと... でも あります!


普段でも 笑顔でいることの大切さは感 じるけど、
おかしい時に ちゃんと笑える状態では いたいわね~!


‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

<嵌って大変> といえば この歌しかない … ということで
1921(大正10)年 10月 発表、
                      唱歌 『どんぐりころころ』
(作詞 = 青木存義 さん/作曲 = 梁田貞 さん)

「どんぐりころころ ドンブリコ  お池にはまって さあ大変
          どじょうが出て来て 今日は  坊ちゃん一緒に 遊びましょう」
「どんぐりころころ よろこんで  しばらく一緒に 遊んだが
          やっぱりお山が 恋 しいと  泣いてはどじょうを 困らせた」

   どんぐり君を助けてくれたのは どじょうさん!
     とっても嬉 しかったはずなのに、しばらくすれば さらなる望みが出て来る。
     どんぐり君は小さいから仕方ないけど、なんか どちらも切ない気がする歌ね~!
     そう考えたら 私の場合は ドツボには嵌ったけど、娘がいてくれて助かって、
     円満に終わって良かったぁ~ って感 じかな!
                                  (※ ブログ内容や 歌詞から、その時 感じたことを書いています。)

「どんぐりころころ」 は、大正時代に作られた唱歌。
作詞者の青木存義氏が作った歌唱集 「かはいい歌唱」(1921(T.10)年) の2冊目に
収められており、対象者は 幼稚園から小学校初年級程度の子ども達。
この唱歌集は 私的に民間の出版社から出したものなので、「文部省唱歌」 にはあたらず、
当時 小学校の授業で使用できる唱歌は文部大臣の認可を受けたものに限る との制限があったため
本作品が小学校で正規に歌うことが可能となったのは 昭和に入ってからのことだったそうです。

   昭和初期は 民間が検定出願 した作品も 15年に1度許可される程度。
   文部省自らが新たな唱歌を教材として提供することも ほとんどなかったとされ、
   教育現場では新鮮味の失せた古い楽曲での指導を余儀なくされていたという。
   この状況を改善するべく 東京高等師範学校付属小学校の教師らが、教材として使用できる
   楽曲を探し集め、1927(S.2)年、1,600曲以上の中から厳選 した101曲を文部省に一括出願。
   翌年 71曲が認可され、この曲は 「尋常1、2年程度」 として認められたそうです。
   また、戦後直後の1945(S.20)年、国定教科書が廃止された後、文部省著作教科書が発行され、
   1947(S.22)年には 小学校用音楽の教科書 「二年生のおんがく」 で使用されたことを契機に
   広く歌われるようになり、「日本の三大童謡の一つ」 とまで評されるようになって、
   2007(H.19)年には 「日本の歌百選」 に選ばれたそうです。


青木氏が<唱歌>としていたこの歌は 戦後は 広義の 童謡 にカテゴライズされ、
その後も多くの教科書で継続的に使用され続けましたが、昭和末期頃から徐々に教科書から
姿を消しはじめ、平成期に入って以降の掲載は ほとんど無くなっているそうです。


   「どんぐりころころ」 を調べていたら …
   元々は2番までしかない歌詞に 謎の? 幻の? 秘密の? 3番が存在 し、
   延(ひ)いては、4番まである なんて話が出てきました。

      やっぱり~!?  「このままでは どんぐり君が可哀想!」
      あるいは 私みたいに 「どちらも 可哀想!」
      そう思った人は きっと多かったんでしょうね。
      ただ、そんな噂が広まりだしたのは 平成になってからだ というので
      忘れ去られそうになっている時期 に なぜ? … と思っていたら、
      作詞者(青木氏)の母校(松島第五小学校)で <いつからか歌い継がれていた
      幻の3番がある> ということが テレビや新聞で取り上げられ話題になったことが
      あったんだとか。  なるほどね~!

          3. どんぐりころころ 泣いてたら              
            仲良しこりすが とんできて
            落ち葉にくるんで おんぶ して
            急いでお山に つれてった

                    リスはどんぐりが大好きなはずだけど …!
                    子どもの歌だから その辺を まだ小さくて可愛い<子リス> という
                    ことにして、<大好き>を<仲良し> という意味にしたのかしら!?
                    これでとりあえず どんぐり君は幸せになり、どじょうさんも
                    泣かれて困ることはなくなった ってことにはなるのかな!?


   でも これは、作詞者の青木氏とは無関係な作品であるようで、
   彼が亡くなった後の 1986(S.61)年に、岩河三郎 という作詞家が
   3部合唱曲用に編曲を施(ほどこ)した際に付け足したものだったことがわかりました。
                  ちなみに、作詞者: 青木存義氏(1879(M.12)年 ~ 1935(S.10)年)、
                        作曲者: 梁田  貞氏 (1885(M.18)年 ~ 1959(S.34)年)


      岩河氏にも やはり 「このままでは どんぐり君が可哀想!」 という思いがあったのでしょう。
      <童謡> が <お母さんの愛情を感 じさせる音楽> である との思いから、
      その<母の愛情>を表現するために < リス>を登場させる 3番を作った とされています。



   さらに、4番を作った方もいらっしゃるようで …
          4. どんぐりそれから どうなった     
            お山に帰って たくさんの
            赤ちゃん生まれて 喜んで
            どじょう にお手紙 書いたとさ

                    え―っ!  そんな感 じになっちゃうの!
                    まぁ どんぐり君は幸せに暮らし、どじょうさんに義理も果たした
                    ってことにはなるんでしょうね!


   また、児童文学者の とみたひろし氏 が作ったものもあり …
          4. どんぐりころころ がんばって     
            ぐんぐん大きく  伸びました
            お日さまいっぱい 歌いっぱい
            緑のお山になりました  楽しいお山になりました

                    最後にメロディの繰り返しがあるのね!
                    うーん!  だけど、きっと 絵本なら こんな感じになるのかもね。


   そして この歌には 作詞家の荒木とよひさ氏 が作られた 3番、4番もありました。
          3. どんぐりころころ 母さんが     4. どんぐりころころ それからは 
            夕やけ小焼けの 池のふち       やさしいどじょうの 兄さんが
            泣いてる坊やを 抱っこして       恋 しくなったら 転がって
            どじょうにお礼を 言いました       ときどき遊びに 行きました

                    作詞家の先生が作ると こうなるのね~!
                    微妙に感じる点がないわけではないけれど、ストーリーとしては
                    すべてが丸く収まったハッピーエンドになってるのね!


   ここまででも 充分驚くのに、さらに ビックリ したのが、
   桂文枝師匠が、ご自身の創作落語の中で、岩河三郎氏の作った3番に
   続きの4番の歌詞を付けていた という事実です。
          4. どんぐりころころ かえったら      
            仲間がみんな ひろわれて
            お話あいてが いなくなり
            どじょうに会いに ころがった

                    わーっ!  確かに せっかく仲良くなった どじょうさんには嬉 しい
                    お話のようだけど…  仲間たちが消えたら 森は木が育たないし、
                    どんぐり君は あっちに行っても こっちに行っても、満足できない
                    という 不運続き ってこと!?


         それでも、ここには文枝師匠の思いが詰まっているようで、
         4番を歌うと 1番に戻ることが出来、お話がエンドレスになるという趣向だそうです。
         さらには、その後の 2巡目からの 1番は 「こんにちは」 が 「久しぶり」 になり、
         3巡目になると 「またきたな」 に替えて歌う という 創意工夫もなされているとか。
         そしてこの歌には、環境が違っても 主義主張が違っても、仲良くできるんだ という
         教え があると …。 ちょっと笑っちゃうけれど、ここまで聞くと 深イイ話 になってます。
         それに、荒木氏の4番と共通 して、どじょうさんへの優しさも見受けられます。



歌詞は まだ他にもあるようでしたが …
いずれにしても、
どんぐり君への、 また どじょうさんに対しても、
 「このままでは可哀想だ!」
そんな思いが 多くの人にあったから生まれたと思われる 3番4番の歌詞たちです。
そこにはそれぞれの思いが詰まっている ってことなんでしょうね。
それなら、自分だったら どう書く!?
自分なりの思いを歌詞 にしてみるのも いいのではないかと思えます。
短い文章の中に思いを凝縮するのは 意外と難 しいものですが、
考えることは誰にでも出来るのだから、頭の体操には いいかもしれません。


また、今では忘れられつつある歌 ということにはなっているようですが、
ター君は 最近 この歌がお気に入りのようで、
歌うと 一緒に歌ってくれるようになっています。
まだ 完璧ではないけれど、なんの歌か わかる くらいにはなっていて、
とーっても嬉 しい気分!
せっかく いい歌がたくさんあるんだから、親もジジババも
自分達が思い出す意味も含めて 歌い継いで行ってほしいな と思います。



思いがけず、「どんぐりころころ」 という童謡の 深い部分に触れた気がした今回。
たまには こんなのもいいかな と思えます。


猫も杓子も …!?

昔聞いて歌った こういう 懐かしい歌を
大事に歌い継いで行きたいものですネ!


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