先日、長野に行く前の日のこと。自宅で「登山猫 ミケ」の本の宣伝チラシをパソコンで作っていると、次男が外から帰ってきて画面を覗くなり「うわぁー、なあに~、そのタイトル! ダサ~っ」と大声で叫びました。ああ、うるさい奴に見つかってしまったなあと思ったもののすでに遅しでした。
「おとん、ちょっと、そんなんじゃああかんで~、俺にやらせろ!」と続きます。
「ええ? 何が? これでええやんか!『登山猫 ミケ 60の山頂に立ったオスの三毛猫』、これで決まりやで~」と私。
「そんなん作ってるから売れんのやないか~」と次男。
「いや、これでもうずっと来てるんやから、これで決まりや。ブログにももうこれで宣伝してるんやから」と私。
「なんでやねん、この本でこれまでの出版の路線を変えるんやろうが~。これまでのような堅い本じゃなくて、もっと若者が読んでくれるような本にしていくんやろう」と次男。
「そんなこと誰も言ってへん。山に登るから登山猫、これでええやんか!」と私。
「登山猫~? そんな難しそうな、なんか厳しそうな、一部の人にしかわからないような名前やったら売れへんなあ~。登山が売りなんか、猫が売りなんか、どっちやねん? 登山する人に売るんか、それとも猫好きの人に買ってもらうんか、ええっ? コンセプトは何やねん? コンセプトは?!」と次男。
「コンセプト? そんなもん・・・、山好きの人にも猫好きの人にも買ってもらうんや!」と私。
「猫が重点やろう、猫が!!」と次男。
「・・・・」沈黙する私。
「もっと親しいやすいタイトルがあるやろう」と次男。
「どんなあ?」と私。
「うーん、俺やったら、『山に登るネコ、ミケ』。これやなあ!」と次男。
「『山に登るネコ』? そのままやないかい!」と私。
「だってそれだけで珍しいんやからそれでええやんか!」と次男。
「うーん、イマイチやねえ~」と私。
「オトン、まあええから、とにかく俺を通せ、俺を! 俺がチェックしたるから」と言ってパソコンを操作し始めた次男。
「なんでやねん。とにかく明日持って行かんとアカンのやから放っといてんか!」と私。
そうこうする内に、長男が帰って来てこの争いに参戦してきました。
「ええっ、登山猫? こんなんで売れるわけないやん」と長男。
「そうや、そうや」と次男。
「登山猫なんてアカン、アカン。もっと女子大生とかにアンケートとか採って聞けよ!」と長男。
「なんやねん、その女子大生って?」と私。
「ゼミ生の子とかじゃあー」と長男。
「そんなことできるわけないやろう」と私。
「しかも何?そのチラシ。ワードなんかで作ってるし・・・ああ、最悪!」と長男。
「別に構へんやんか。こんなもん、書店の人はやなあ、急がしくて時間がないからタイトルと値段と中身がわかったらそれでええんや!」と私。
「もっとふさわしい文字は無いんかい?」と長男。
「フォントは高いんやからあるもので勝負するしか無い」と私。
「そんなんやったら俺が考えたる」と長男。
以下、略。
こうして「登山猫 ミケ」の本のタイトルを巡って激しいバトルが我が家では繰り広げられ、その翌日、さてどうしたものかと悩みながら著者の岡田さんを訪ねたのでした。