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映画『沈まぬ太陽』は原作を読まずに観るべし!

2009年11月09日 | 丸ちゃんの私的時間

『沈まぬ太陽』5部作を昨日の午前中に読了し、えいやっと午後、梅田のTOHOシネマに行きました。ちょっとホールがデカ過ぎてびっくり。席の埋まり具合はちょうど左右の席が空いているという入りでした。

 噂どおり途中に10分間の休憩時間がある超大作で、かつて闘う同志だった2人の、今は全く対照的な生き様を通して、そこだけは人間として譲れないという部分を持ち続けて現代社会を生きることの尊さといったものを強く感じました。なかなかいい映画だと思いました。

 が、惜しまれるのは原作を読んで観に行ったことでした。今映ってるこのシーンは原作のあの部分だなあ、ああ、こう変えて描いているのか、この部分はずいぶん省略しているなあ・・・とか、ちょっとそれはおかしいんじゃないのとか、どうしても原作と比較して観てしまうことになってしまって、素直に映画の中に入っていけないというか、ちょっと困ったことになりました。

 率直に言って、やはり原作の方が遙かに深い、ズシンとくる、映画の比ではない、こんなもんではない、そういった感じです。だからと言って映画の方がアカンとうことではありません。自分としては今年観た映画のベスト1です。あの5部作をわずか4時間足らずの映画に凝縮するのですから、どの部分を取捨選択するか、どこに強弱をつけるかなどいろいろあった上での作品なので映画はまた別のものとして割り切って思った方がいいのかも知れませんね。

 でも、私の隣に若い女性が座っていたのですが、冒頭のシーンが始まって間もない内に、その人はもう涙をぬぐっていましたから、それなりのインパクトのある映画だと思います。

 なので、この映画を観る人は、原作は先に読まないでください。あるいは遙か昔に読んでもう内容を忘れている、そういう状態の人がいいかも。観た後で、原作を読む。やはりこれでしょう。

 映画はフィクションですが、やはりこれはどう考えてもあの航空会社を題材にして描かれたものでしょうと観ていました。なぜか日本航空インターナショナルがこの映画について抗議をしているそうですが、なにか心当たりがあるということなのでしょうか。映画にはそんなに描かれていませんが、原作を読むと滅茶苦茶な会社、そんな印象です。実際のところはどうだったのでしょうか。そこに興味を抱きました。

 

 

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