月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

きぬがさたけ

2014-07-09 21:13:57 | キノコ
「キノコの女王」キヌガサタケの生える竹林を案内していただいた。

キヌガサタケといえばキノコの花形のひとつ。これを撮るのが今年の目標のひとつだった。

出向いたのは人里近い孟宗竹の林。広くはないものの、手入れがしてあって、雰囲気の良い場所だ。

ピークはもう過ぎたということだったが、それでも20本ほどが発生していた。ただ、大半がしおれたり、転んだり、ひっかかって破れたりで、完品と言えるものはほんの3、4本。それでも完品の状態はよく、撮影にはもってこいだった。

周囲を独特のニオイが覆う。キヌガサタケのグレバから漂い、ハエなどの虫を呼び寄せるニオイだ。

……あんまりいいニオイではない。図鑑では「悪臭」で片付けてあるけど、なにに似ているか考えると、意外と難しい。一番近いのがウンコのニオイだが、ウンコそのものよりはだいぶマイルドで、「うわっ!クサっ!」とかいって鼻をつまんでしまうようなストレートな悪臭ではない。そうだな、公園の公衆便所くらいの?

あと、ほんのわずかに、いいニオイも混じってるような気がする。食いもんのような、これは……そうだ、ラーメン!

フム、ということで、キヌガサタケのニオイは「誰かがこっそり中でラーメンを食ったあとの公衆便所臭」に決定!


キヌガサタケの撮影はかなり厄介だ。レースのマントは、普通、いびつに展開するので、撮って美しい角度というのがかなり限定される。まわりに障害物も多いので、それを避けてカメラを構えようと思うと、かなり無理のある姿勢になったりする。あと、キノコがけっこう巨大なので、手持ちの望遠マクロだと画面からはみ出してしまう。そこそこ距離をあけて撮れる角度ということで、さらに条件が絞り込まれる。

さらに、背景に倒れた竹や傾いだ竹などが入っても目ざわりだ。うへー。

そんなこんなで、なんとか撮れたワンショット。もう少し朝日が差し込めば良かったけど、ぜいたくは言うまい。

満喫いたしました<(_ _)>




キヌガサタケのタマゴ