月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

かんぞうたけカツ

2021-06-03 01:39:21 | キノコ料理
はい、久々の料理コーナーですよ!

キノコのくせに、見た目が肉、そしてなぜか酸っぱい・・・仲間うちでも「マズい」「あの酸っぱさはちょっと・・・」「ムリだわー」などと散々な評価のカンゾウタケの名誉を挽回するため、シーズンが訪れるたびに私が研究を重ねているカンゾウタケ料理。

巷では生で食べられるとのフレコミだが、旨み・歯ざわりが格段にアップする加熱調理には遠く及ばない、というのが私の結論だ。問題はその調理法をどうするか。

これまでソテー、ステーキ、ギョーザ、ヅケなど、いくつか試したが、今回はフライを試してみようと思う。フライと言えば、キノコに限らずハズレのない鉄板中の鉄板。「貧乏人のビーフステーキ」との別名もあるカンゾウタケならば、油との相性もよく、必ずや食卓にふさわしい「貧乏人のビーフカツ」になってくれるであろう。


調理は一般的な方法で。キノコはぶつ切り、衣は厚めがグッド。揚げすぎるとふにゃふにゃになって食べごたえが無くなるので、揚げる時間はほどほどがいい。ジュワー。


できた。赤い汁がにじんで、なんだか内出血を起こしたみたいになってる以外は美味しそうなカツになった。ソースを何にしようか悩ましいところなので、いくつか試してみよう。


おお。やっぱり見た目は肉!赤い肉汁が染み出てくる。
とりあえずウスターソースで食べてみよう。

うむ。美味い。衣のカリッとした歯ざわりとカンゾウタケのブリっとした弾力がうまくマッチしている。また、キノコに欠けているコクを油が補い、さらには旨みを引き立てている。ソースのおかげか、あるいはこのカンゾウタケがたまたまそうなのかも知れないが、酸味はさほど気にならなかった。
マヨネーズやケチャップも試したが、これらも悪くない。旨みをプラスした上に酸味を和らげてくれる。

これを醤油や塩で食べると、酸味が前面に出てくる。カンゾウタケらしい風味を味わえるという意味では、コアなカンゾウタケファンにおすすめだ。個人的にはマヨネーズとケチャップを混ぜたオーロラソースがバランスが良いと思った。

カンゾウタケは物によって独特の臭いや苦味が出ることもあるが、フライ調理はそれらもかなり緩和できるように思う。ちょっと成長しすぎて味やニオイにクセが強くなった大きめのカンゾウタケでもおいしく食べられるかもしれない。

結論。カンゾウタケカツ、かなりイケる。