月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

ヒスイガサはフカミドリヤマタケじゃなかった??

2021-10-19 21:05:11 | キノコ
以前投稿したヒスイガサだが、この10月に再び発生してきた。基本的に夏のキノコって認識だったけど、ここのとこの暖かさに誘われて生えてきたものか。
それはそうと、今頃になって新しいことに気づいた。

このヒスイガサという名前は、実はアマチュアの手によってそれっぽくつけられた仮の名前で、まだ正式な名前は無い。
ただ、青森のハイアマチュア・工藤伸一先生の手により日本菌学会において簡単な報告が出されており、そこで、よく似た特徴のキノコに「フカミドリヤマタケ」という名前が与えられている。簡単な解説とはいえ、濃緑色で小型、夏に草地に生えるという特徴は他にそうそう見られるものではないので、おそらく同じものだろう、つまりヒスイガサ=フカミドリヤマタケ、という認識でいた。

ところがだ。

青森県きのこ会の協力のもと工藤先生が2017年に発行した『青森県産きのこ図鑑』。この図鑑、ヌメリガサ類を長年追い続けてきた先生の著書だけあって、ヌメリガサの掲載がやたら充実しているのだが、その中のフカミドリヤマタケのページを見てみると・・・


うん??なんか自分の知ってるヒスイガサと全然違う。
緑色が妙に薄い。いや、単に古くなって色あせただけなのかもしれんけど。
あと傘が大きい。図鑑によれば直径2.5センチとある。ヒスイガサは1~1.5センチがせいぜいと言ったところだ。
柄も傘に対して太い感じがするし、ヒダも印象がすこし異なる気がする。


あまり勝手な判断はできないが、フカミドリヤマタケ≠ヒスイガサとしてもいいような気がする。