月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

ばらいろうらべにいろがわり

2014-09-15 19:53:54 | キノコ
キュート!!

もはやそう言う他ない可憐な幼菌。イグチファンの私はもう萌え萌えである。

バライロウラベニイロガワリ。もうちょっとネーミング何とかならんかったのかとも思うけど、確かにその名前の通りのキノコで、傘の裏が赤く、傷つけるとすみやかに青く変色する性質をもつ、バラ色と言っていいほど鮮やかな赤さをもつキノコだ。数あるイグチの中でも屈指の美しさ。北海道の寒冷地や本州の亜高山帯の、しかも限られた地域にしか見られない珍しいキノコだ。

実はこのキノコ、イグチの中で1,2を争う毒キノコとしても知られている。
『日本の毒きのこ』(学研)に詳細なレポートが載っているが、4分の1本で、激しい嘔吐と下痢を引き起こし、意識を失うほどだったという。また、別の記述では、生のキノコひとかけらで中毒症状を起こしたとも。実はそれを知らずに私もひとかけら飲み込んじゃったんだけど、確かに調子悪くなった(-_-;)
まさかそれほどの威力があるとは、恐るべし毒イグチ。これで今後、うかつに不明イグチが試せなくなったな・・・。

とにかくバライロウラベニイロガワリは、比較的安全といわれるイグチ類の中で、猛毒と言える数少ないキノコの一つであることは間違いない。ところがである、味は特Aクラスなんだなー、これが(鳥居基準)。惜しすぎる。

イグチ界随一の美しさ、味、そして猛毒・・・。全てにおいて目立ちすぎるイグチ・バライロウラベニイロガワリさんでした。


成菌になると傘の色は白から赤に。柄にはジャミジャミ模様(粒点)がある。


強い青変性あり。柄に網目模様の出るものもあるらしい。

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4 コメント

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Unknown (たか)
2014-09-16 10:17:37
美しいですねぇ。

幼菌と、成菌があまりにも違うのでとても驚きました。
まるで別人ならぬ、別イグチ・・・
華麗なる変身ですね。
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きのこ人語録。 (トク)
2014-09-16 12:33:56
タマゴタケの柄の模様「だんだら」は正式な日本語?以前から気になっていたが、新たにジャミジャミが加わった。

今度確認してこなければ。
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Unknown (鳥居)
2014-09-16 21:49:57
たかさん
こんな変身、アリなんですねぇ。まるで霞が晴れるように白が消えうせて赤になるみたいです。
なんだかめでたい感じです(笑)
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Unknown (鳥居)
2014-09-16 21:53:38
トクさん
「ジャミジャミ」は実は福井の方言で、テレビのいわゆる「砂嵐状態」を指す言葉です。なんか語感があまりにもしっくりくるので、そのまま拝借して使ってます。

ちょうどウラグロニガイグチの柄がジャミジャミしておりますな(^_^)
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