昨年12月20日、大阪のサンケイホールブリーゼにて上演された長塚京三さん主演の『みんな我が子』を鑑賞しました。
(当日のプログラムです。)
この作品、原作はアメリカの劇作家アーサー・ミラー(Arthur Miller, 1915-2005)です。
この作品の他には、『セールスマンの死』(Death of a Salesman)などが有名な劇作家で、女優マリリン・モンローの元夫だったこともありました(後に離婚)。
演劇作品『みんな我が子』(All My Sons)は、大学時代のクラブ活動ESS(English Speaking Society, 英語会)で仲間たちが演じた作品でもあります。この頃、僕自身は英語劇の活動にはあまり興味を感じず、裏方に徹し、大道具の一員を務めましたが、仲間たちはこの作品を英語で演じたのです。
ちなみに、僕たちが在学中にESSの顧問を務めて下さっていたのが先日ご講演を聴講したことを記事に書いた田崎清忠先生でした(恩師田崎清忠先生のご講演聴講参照)。(田崎先生がこのブログをシェアしてくださったので、ありがたいことに読者数が増えました。このようなところでお礼を申し上げてすみません。)
僕自身、英米文学(特にアメリカ文学)を研究しているので、文学作品の演劇化にも興味があり、このような作品の観劇は、半分趣味、半分研究という感じです。
ですから、劇を見て楽しかった、俳優がかっこよかった、女優がきれいだった、演技が上手だったということなどとは少し違う観点で劇を見ています。
実は、この作品を年末の忙しい中わざわざ大阪まで見に行ったのも、学生時代に仲間たちが演じた作品ということもありますが、僕の研究しているジョン・スタインベックの『爛々と燃ゆる』(Burning Bright)との比較という目的もありました。
劇の鑑賞前、脚本に日本語と英語で目を通しました。
(この英語の脚本は今回の観劇に合わせてAmazonで購入したものですが、英語脚本にドイツ語の解説がつけられたものでした。)
前述の、田崎先生のご講演拝聴時の上京の際、行きは田崎先生のご著書を読みながらの新幹線乗車でしたが、帰りは『みんな我が子』とAll My Sonsを読んでいました。
また、車の中では、All My SonsのCD版を聞き、
この劇のビデオ版も事前に見ることができました。
(ちなみに、このビデオの箱に書かれたあらすじでは、登場人物としてChris Kelleyと、その家としてKelly homeと書かれていますが、これらのKellyは、どちらもKellerの誤りです。
このように事前に日本語と英語の脚本に目を通し、CDやビデオも視聴していたので、ストーリーの流れを追うことに気を取られすぎず鑑賞ができました。
長塚京三さんの演技は、安心して見られるものでしたし、他の俳優の方々もそれぞれの役をしっかり演じられていたと思います。
また、原作者のアーサー・ミラーもあのような短い劇の中で複数の登場人物の性格などを見事に描いているということを感じました。
スタインベックの『爛々と燃ゆる』との比較を考えて見始めましたが、同じくスタインベックの『エデンの東』のアダム・トラスクと『みんな我が子』のジョー・ケラーとの比較もおもしろそうだと思いました。
また今回の舞台では、ケイト・ケラーを演じた麻実れいさんとアン・ディーヴァーを演じた朝海ひかるさん二人の女優によるアフタートークがありました。
日本ジョン・スタインベック学会で演出家の為国孝和さん、俳優の塚原英志さんとシンポジウムを行なったり(第35回日本スタインベック学会でシンポジウムを担当参照)、『エデンの東』上演後のポストショートークを楽しんで(劇団昴の『エデンの東』観劇参照)、俳優が演出家がどのような心持ちで演劇に関わっているかに興味を持っているので、今回のトークもよい企画で楽しませてもらいました。
(当日のプログラムです。)
この作品、原作はアメリカの劇作家アーサー・ミラー(Arthur Miller, 1915-2005)です。
この作品の他には、『セールスマンの死』(Death of a Salesman)などが有名な劇作家で、女優マリリン・モンローの元夫だったこともありました(後に離婚)。
演劇作品『みんな我が子』(All My Sons)は、大学時代のクラブ活動ESS(English Speaking Society, 英語会)で仲間たちが演じた作品でもあります。この頃、僕自身は英語劇の活動にはあまり興味を感じず、裏方に徹し、大道具の一員を務めましたが、仲間たちはこの作品を英語で演じたのです。
ちなみに、僕たちが在学中にESSの顧問を務めて下さっていたのが先日ご講演を聴講したことを記事に書いた田崎清忠先生でした(恩師田崎清忠先生のご講演聴講参照)。(田崎先生がこのブログをシェアしてくださったので、ありがたいことに読者数が増えました。このようなところでお礼を申し上げてすみません。)
僕自身、英米文学(特にアメリカ文学)を研究しているので、文学作品の演劇化にも興味があり、このような作品の観劇は、半分趣味、半分研究という感じです。
ですから、劇を見て楽しかった、俳優がかっこよかった、女優がきれいだった、演技が上手だったということなどとは少し違う観点で劇を見ています。
実は、この作品を年末の忙しい中わざわざ大阪まで見に行ったのも、学生時代に仲間たちが演じた作品ということもありますが、僕の研究しているジョン・スタインベックの『爛々と燃ゆる』(Burning Bright)との比較という目的もありました。
劇の鑑賞前、脚本に日本語と英語で目を通しました。
(この英語の脚本は今回の観劇に合わせてAmazonで購入したものですが、英語脚本にドイツ語の解説がつけられたものでした。)
前述の、田崎先生のご講演拝聴時の上京の際、行きは田崎先生のご著書を読みながらの新幹線乗車でしたが、帰りは『みんな我が子』とAll My Sonsを読んでいました。
また、車の中では、All My SonsのCD版を聞き、
この劇のビデオ版も事前に見ることができました。
(ちなみに、このビデオの箱に書かれたあらすじでは、登場人物としてChris Kelleyと、その家としてKelly homeと書かれていますが、これらのKellyは、どちらもKellerの誤りです。
このように事前に日本語と英語の脚本に目を通し、CDやビデオも視聴していたので、ストーリーの流れを追うことに気を取られすぎず鑑賞ができました。
長塚京三さんの演技は、安心して見られるものでしたし、他の俳優の方々もそれぞれの役をしっかり演じられていたと思います。
また、原作者のアーサー・ミラーもあのような短い劇の中で複数の登場人物の性格などを見事に描いているということを感じました。
スタインベックの『爛々と燃ゆる』との比較を考えて見始めましたが、同じくスタインベックの『エデンの東』のアダム・トラスクと『みんな我が子』のジョー・ケラーとの比較もおもしろそうだと思いました。
また今回の舞台では、ケイト・ケラーを演じた麻実れいさんとアン・ディーヴァーを演じた朝海ひかるさん二人の女優によるアフタートークがありました。
日本ジョン・スタインベック学会で演出家の為国孝和さん、俳優の塚原英志さんとシンポジウムを行なったり(第35回日本スタインベック学会でシンポジウムを担当参照)、『エデンの東』上演後のポストショートークを楽しんで(劇団昴の『エデンの東』観劇参照)、俳優が演出家がどのような心持ちで演劇に関わっているかに興味を持っているので、今回のトークもよい企画で楽しませてもらいました。