僕の研究しているアメリカのノーベル賞作家ジョン・スタインベック(John Steinbeck)原作『爛々と燃ゆる』(
Burning Bright)が、この度LinkProject vol.12として構成・演出為国孝和氏により舞台化されます。
これが、上演のチラシです。
(表面)
(裏面)
この演劇、僕も理事の一人を務めている日本ジョン・スタインベック協会後援になっています。
『スタインベック全集』第8巻に収められている故田中啓介先生の訳に基づいた脚本が使われます。
出演キャストは、浅井透麻、青山碧、岡田純一、塚原英志の各氏、音響効果は、まぎぃ氏となっています。
そして、スタッフとして、プロデューサーが小沢ミナコ氏と塚原英志氏、記録映像が井野口功一氏、表紙絵が小澤恵子氏、企画・制作が板橋演劇研究会となっております。
上演日時は、5月17日(木)19時〜、18日(金) 14時〜、19時〜、19日(土)14時〜、18時〜、20日(日)14時〜の全6公演(開場は各開演30分前)です。
劇場は、渋谷ギャラリー ルデコ(東京都渋谷区渋谷3-16-3 ルデコビル4F、渋谷駅東口徒歩5分 渋谷駅新南口徒歩1分、地図はチラシ裏面参照)です。
チケットは、前売2,500円、当日2,800円で、全席自由です。
お問い合わせは、板橋演劇研究会(080-4448-4624, email: ranranto@mail.goo.ne.jp)までどうぞ。
この舞台の構成・演出を行う為国孝和さんとプロデューサー兼キャストの塚原英志さんは、昨年5月の日本ジョン・スタインベック学会のシンポジウムでご一緒した仲です(
第35回日本スタインベック学会でシンポジウムを担当参照)。
また、もう一人のプロデューサーの小沢ミナコさんにもその際にお会いしました。
為国さんと塚原さんは、2008年のLinkProjectのvol.8公演で同じくジョン・スタインベック原作の『二十日鼠と人間』のそれぞれ演出と主役をされており(
LinkProject『二十日鼠と人間』参照)、その舞台を僕が見せていただき、とても感銘を受けましたので、昨年僕が担当するシンポジウムにお声を掛けさせていただきました。
このブログでは少し画面が小さいですが、チラシの裏面には、『爛々と燃ゆる』の作品紹介を僕が寄稿しています。
そこには、僕は下記のような文章の載せています。
『爛々と燃ゆる』作品紹介
この度のスタインベック原作『爛々と燃ゆる』の公演、誠におめでとうございます。日本ジョン・スタインベック協会としてもスタインベック文学の普及につながるものとして喜んでおります。
本公演は、スタインベックの「問題作」をあえて舞台化する試みとして行われるようですが、この作品の初演は1950年でした。彼も自信満々だったこの作品は、ブロードウェイでも演じられましたが、公演はたった13回で打ち切りでした。
子どもができない夫婦の心の葛藤を中心に描くこの作品は、当時の米国においてもまだ「早すぎた」作品だったのかもしれません。
この「問題作」を現代の日本にぶつけてみようという試みです。キャストやスタッフの皆さんとは一緒に原作を読む勉強会を実施しようと考えています。私たちの心も爛々と燃えています。どのような舞台化となるか、今から楽しみです。
日本ジョン・スタインベック協会理事 新見公立大学教授 山内 圭
5月19日(土)18時からの公演後は、トークショーが予定されていて、出演者たちに混じって僕も「出演」することになっています。
皆様、ぜひこの舞台『爛々と燃ゆる』を見に来てください。