昨日もあまり勉強などもせず。
家で「絶望放送」を聞いたり、軽い本を読んだりしていた。
夕方家を出て「繁昌亭」へ。
梅田から歩こうか、とも思ったが
暑いのでやめにした。
前売で指定席のチケットを買っていた「雀松・南左衛門二人会」。
割と前の方の席だった。
「普請ほめ」(二乗):△
先週の「つるっぱし亭」と同じ「繰り返し返事」のマクラ。
ここは、雀松ファンがどちらも来ている可能性がある、と考えて
変えて欲しかった。
ネタはまあ、普通。丁寧にやっている。
アホがアホっぽくないが、それでも良いのかな、と感じた。
一部ギャグを抜いていたように思う。
「くっしゃみ講釈」(雀松):○-
講釈師との二人会でこのネタをやるのは、まあ、シャレ。
「ほたら何ですかいな」で入る枝雀風の「くっしゃみ」。
それならば直後に「講釈場から出てくる化け物」と
いった話をする必要もないと思うんだけど。
最初の二人の会話は、すーっと流れる感じであまり何とも思わず。
順繰りに尋ねて、八百屋に向かうところの流れは
リズムがあって良かった。
八百屋で「ホエーッ」と言う時に顔を突き出して言うのは良し悪しかな。
ちょっとクサい感じがする。
講釈は1箇所噛んだところがあってマイナス。
講釈師がくしゃみをした後に悪態をつくのだが、
その後の照れが「くしゃみをしたこと」にあるのか
「悪態をついてしまったこと」にあるのかが
よく分からないなあ。
別に悪態をつく必要はないと思うのだが。
あと照れ方が雀松が照れている感じで、
講釈師が照れている感じがしない。
全体にはテンポも良く、良い出来だったと思うが、
やはり雀松が「ニコッ」とするところ、
「こうすればウケるだろう」という邪念が見えて
引っかかるところがあった。
「赤穂義士外伝」より「天野屋利兵衛」(南左衛門):○
マクラは思い出話。
同じアパートに住んでいた、という話など。
一緒に会はやっていたが、この人、雀松より少し下なんやね。
若干登場人物が入り組む
(ご禁制の品を作った職人のおかみさんと子ども、父親と
利兵衛のおかみさんや父親、子どもとが出てくる)
ところがあり、少し分かりづらいかな。
利兵衛も良いが、むしろ奉行メインで聞き入ってしまった。
お白洲の場面の緊張感などが素晴らしい。
討ち入り後、利兵衛が釈放された後の動きは地の文でさらりと。
しかしここにも何となく演者の気持ちが感じられるところ、
やはりこの人は凄いな。
「水戸黄門漫遊記」より「扇の掟」(南左衛門):○
ごくごくお笑いの多いところ。
楽しくやっており、それが客にも伝わる感じ。
地の文もあまり多くないし、落語に出来るのでは?と感じた。
「紙入れ」(雀松):○+
マクラは間男関連の小咄など。
ここできっちりと掴んでネタに入っていく。
最初の科白から、おかみさんの雰囲気が出ている。
ちょっと年増で、若い男を引っ張り込むようなしたたかさ。
酒を飲むところからいちゃついていくところの科白回しなど、
このネタを演り慣れている感じがする。
旦那が帰ってきたところで
男を裏口から逃がした後で
「手水場の扉を閉じて開いて」という描写を入れるのは
あまり良くないと思う。
実際にはその間に紙入れも隠しているのだから、
手水場の話をして紙入れの話をしないのは卑怯、という感覚。
若い男の悩むところはもう少し整理しても良いかな、と思った。
次の日の旦那の気持ちを探りながら男がいろいろ話していくあたり、
きっちり構築されていて安心して聞ける。
一つ一つの科白がよくウケていた。
応答を通して、若い男が次第に安心していく様子が分かる。
ただ、少し安心し過ぎかな、と思う。
もう少し心配している方に傾斜した方が、
最後のおかみさんの話での転換が利くので、良いと思う。
最後のおかみさんの話は、若干クサさを感じた。
(話してから宙を見る、目配せしてみせる)
おかみさんは、「旦那に見られている」という緊張感を持ちながら、
でも若い男に伝える、という言動をとるべきだと思う。
雀松の動きだと、全体に「ばれないだろう、と旦那を甘く見ている」感じがする。
それは「間男」の緊張感を軽減してしまうので、
あまり良くないと思う。
全体に細かいところまで目が行き届き、
手の入った「紙入れ」で、客席を演者の意図通りに操っていた感じ。
よく作られている。
そんなところで満腹し、
後輩と飲んで、梅田まで歩いて帰った。
家で「絶望放送」を聞いたり、軽い本を読んだりしていた。
夕方家を出て「繁昌亭」へ。
梅田から歩こうか、とも思ったが
暑いのでやめにした。
前売で指定席のチケットを買っていた「雀松・南左衛門二人会」。
割と前の方の席だった。
「普請ほめ」(二乗):△
先週の「つるっぱし亭」と同じ「繰り返し返事」のマクラ。
ここは、雀松ファンがどちらも来ている可能性がある、と考えて
変えて欲しかった。
ネタはまあ、普通。丁寧にやっている。
アホがアホっぽくないが、それでも良いのかな、と感じた。
一部ギャグを抜いていたように思う。
「くっしゃみ講釈」(雀松):○-
講釈師との二人会でこのネタをやるのは、まあ、シャレ。
「ほたら何ですかいな」で入る枝雀風の「くっしゃみ」。
それならば直後に「講釈場から出てくる化け物」と
いった話をする必要もないと思うんだけど。
最初の二人の会話は、すーっと流れる感じであまり何とも思わず。
順繰りに尋ねて、八百屋に向かうところの流れは
リズムがあって良かった。
八百屋で「ホエーッ」と言う時に顔を突き出して言うのは良し悪しかな。
ちょっとクサい感じがする。
講釈は1箇所噛んだところがあってマイナス。
講釈師がくしゃみをした後に悪態をつくのだが、
その後の照れが「くしゃみをしたこと」にあるのか
「悪態をついてしまったこと」にあるのかが
よく分からないなあ。
別に悪態をつく必要はないと思うのだが。
あと照れ方が雀松が照れている感じで、
講釈師が照れている感じがしない。
全体にはテンポも良く、良い出来だったと思うが、
やはり雀松が「ニコッ」とするところ、
「こうすればウケるだろう」という邪念が見えて
引っかかるところがあった。
「赤穂義士外伝」より「天野屋利兵衛」(南左衛門):○
マクラは思い出話。
同じアパートに住んでいた、という話など。
一緒に会はやっていたが、この人、雀松より少し下なんやね。
若干登場人物が入り組む
(ご禁制の品を作った職人のおかみさんと子ども、父親と
利兵衛のおかみさんや父親、子どもとが出てくる)
ところがあり、少し分かりづらいかな。
利兵衛も良いが、むしろ奉行メインで聞き入ってしまった。
お白洲の場面の緊張感などが素晴らしい。
討ち入り後、利兵衛が釈放された後の動きは地の文でさらりと。
しかしここにも何となく演者の気持ちが感じられるところ、
やはりこの人は凄いな。
「水戸黄門漫遊記」より「扇の掟」(南左衛門):○
ごくごくお笑いの多いところ。
楽しくやっており、それが客にも伝わる感じ。
地の文もあまり多くないし、落語に出来るのでは?と感じた。
「紙入れ」(雀松):○+
マクラは間男関連の小咄など。
ここできっちりと掴んでネタに入っていく。
最初の科白から、おかみさんの雰囲気が出ている。
ちょっと年増で、若い男を引っ張り込むようなしたたかさ。
酒を飲むところからいちゃついていくところの科白回しなど、
このネタを演り慣れている感じがする。
旦那が帰ってきたところで
男を裏口から逃がした後で
「手水場の扉を閉じて開いて」という描写を入れるのは
あまり良くないと思う。
実際にはその間に紙入れも隠しているのだから、
手水場の話をして紙入れの話をしないのは卑怯、という感覚。
若い男の悩むところはもう少し整理しても良いかな、と思った。
次の日の旦那の気持ちを探りながら男がいろいろ話していくあたり、
きっちり構築されていて安心して聞ける。
一つ一つの科白がよくウケていた。
応答を通して、若い男が次第に安心していく様子が分かる。
ただ、少し安心し過ぎかな、と思う。
もう少し心配している方に傾斜した方が、
最後のおかみさんの話での転換が利くので、良いと思う。
最後のおかみさんの話は、若干クサさを感じた。
(話してから宙を見る、目配せしてみせる)
おかみさんは、「旦那に見られている」という緊張感を持ちながら、
でも若い男に伝える、という言動をとるべきだと思う。
雀松の動きだと、全体に「ばれないだろう、と旦那を甘く見ている」感じがする。
それは「間男」の緊張感を軽減してしまうので、
あまり良くないと思う。
全体に細かいところまで目が行き届き、
手の入った「紙入れ」で、客席を演者の意図通りに操っていた感じ。
よく作られている。
そんなところで満腹し、
後輩と飲んで、梅田まで歩いて帰った。
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