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朝寝-昼酒-夜遊

日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

繁昌亭昼席

2013年01月18日 21時48分25秒 | 落語・講談・お笑い


昨日は今年最初の繁昌亭へ。
昼席は半年ぶりくらい。

2階に陣取ったのだが、2階は開演時点で5分の1くらいの入り。
その後7割くらいまで埋まっていた。
1階は最初からそこそこ埋まっていたのかな。


「狸さい」(雅):△

狸や若い男の頭の上下動が大きいこと、
早口だが間が詰まっており、聞き取りづらいのが気になる。

この人によく合ったネタではあると思う。
狸の可愛らしさが出ていた。

科白や設定は、米朝ラインのものとはけっこう違う。
バクチが好き、という男が
「競馬の馬に化けてくれないか」と言うのは悪くない。
サイコロバクチで狸が「丁半」を知っているのはどうかな。
それを知っていれば「裏表足して7」とか知っていそうな気もする。

賽の目の出し方で「分身」といった話をし、
それを仕込みにして「天神さん」でないサゲに持っていっていた。
まあ、特に良いとは思えないが、
悪いこともないサゲかな。


「真田小僧」(壱之輔):△

最近の子どもは小憎らしい、といった話を振ってネタに入る。
憎たらしさ中心の作り方で、あまり快くない。
喋り方はあっさりしているので、穏やかに寝ていられた。

「真田」まで出さず、嫁さんから金を取りにかかるところまで。


「商売根問」(米平):△-

久し振りに見ると随分頭が薄くなり、ついでに剃っていた。
そのあたりからハゲネタっぽいマクラからネタへ。

それなりに人物描写もして、丁寧に上下を振り、強弱も付けて演っているのだが、
あまり面白くない。
勢いがないが微妙に噛むことがあり、それが流れを損ねていたように思う。
「河太郎」まで。


「漫才」(福笑・そめすけ):○-

前二つで眠かったところ、目が覚めた。

福笑作で、「落語よりも面白くなるものを漫才にした」ということらしい。
「挨拶」「くやみ」「弔辞」のネタで、ごくベタ。
福笑の言ったことをそめすけが繰り返す(スカタンも言う)、
二人同時に喋れること、
相手の様子を見ているところを客にダイレクトに見せてウケをとれるのが、
落語でなく漫才で表現する意義なのかな。

出、恰好など、古い漫才っぽく見せていた。
そめすけが、若干動きや変さでウケを取ろうとし過ぎかも。
福笑の動きは程の良い誇張があって可笑しかった。

あまり腹にこたえない、寄席の途中で見るのに丁度良い色物。


「紀州」(文昇):△+

前の漫才を少しいじってネタに入る。

聞き違いなどの入れ事の入れ方、客に対する語り掛け方など、
非常に演り慣れた感じ。
「ご祝儀の渡し方」など、若干ドサ回りの芸人っぽくもあるが、
特に不快感もなく聞けた。

骨格の部分はもう少しかっちり喋った方が、
崩す部分との対比が生きてくるとは思う。


「住吉駕籠」(小染):○-

マクラは交通手段の話。
もう少しウケを取れそうな構成がありそう。

ネタは流石。
「茶店の主」「侍」「酔っ払い」。
茶店の主は今まで見た中で一番喧嘩腰、というか、
自分に声を掛けた駕籠屋に対する怒りをダイレクトに表現していた。
侍は納まっている中にも急いでいる様子がよく出ており、
駕籠屋が押されて慌てて出ていく、という雰囲気になっていた。

酔っ払いは上手いのだが、
語尾が強くなるのに少し違和感がある。
「千鳥で帰る」まで。


「阪神タイガース都構想」(そめすけ):△+

漫才の話は特にせず、「大阪24区を題材にした新作」の話から
橋下に少し触れてネタへ。

初めて聞く新作。
大阪が都構想で「阪神タイガース都」になり、
街がそれにちなんだ状況になる、というありがちなネタ。
「式典で六甲おろしを歌う」や「道頓堀のプール」など、
微妙に橋下をいじっていた。

仲入後の色物として良かった。


「鹿政談」(仁勇):△

久し振りに見た。
髪の毛は薄く。メガネを掛けたままの高座。

先日見た文三同様、文枝ラインと思われる「鹿政談」。
鹿を殺す際に「足を狙って投げた薪が頭に当たった」こと、
お裁きの場面で実際に鹿を指しながら奉行がお裁きをするのは、
文三より良いと思う。
六兵衛さんをいい人にしようとする地の部分が多いのは
やはりクサく落語っぽくない。

また、マクラで「鹿奉行」の権益について話したり、
お裁きの場面での鹿奉行河内播磨を悪人っぽく描写しているのは、
「鹿政談」というネタの方向として違うのでは、と
個人的には思う。

「名所図会」の話から江戸の名物、京大坂の名物から
奈良の名物を詠んだ歌を紹介する、という流れは良かった。


「似顔絵」(いわみせいじ):○-

名前は知っているが、生で見るのは初めて。

「どんな人だろう」と思っていた客に、
字を元に絵を描いて見せたり、
似顔絵や文字の曲書きを見せたりして、
最終的に感嘆させるのは流石。

木川かえると同じような芸かな。
洒落ている。


「六尺棒」(福笑):○-

「近頃の若い者は」といった話をしつつ、
そのように言う人間もいじるようなマクラ。

ネタは親子2人の絡みのみならず、
店の連中と若旦那の会話や
サゲ前でさらに周囲の人間を出して見せるようなネタにしていた。
親の言ったことを子が繰り返す、というのが軸にはなっており、
「たわし」といった入れ事(当然繰り返す)も面白いのだが、
「親子の関係」の要素を組み込もうとしている。
サゲもそのような方向。

個人的には、別にそんなことをするに及ばず、
繰り返しだけのネタとして済ませても良いと思うのだが、
まあ、これはこれでありだろう。
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