研修会に向かう電車の中で読んだ本です。小生、いわゆる「ビジネス本」は読みません。だって大抵は「昔の武勇伝」だったり、単なる「ハウツー本」だったりしませんか。でも20年くらい前、丹羽宇一郎の『人は仕事で磨かれる』を読んだことがあります。
なんで読んだかと言うと、丹羽氏は大手商社の伊藤忠の社長ですが、名古屋大学の学生時代は、全学連委員長をしていたという経歴だからで . . . 本文を読む
先日のこのブログで加島祥造の名前を出したけど(これです)、実は小生、その著作を1冊も読んでいないわけです。かの『求めない』も、読んだことないです。
さすがにそれでは、ツラの皮が厚すぎると反省、表紙の帯の横顔に魅かれて、AMAZONで取り寄せた次第。早速、某旧国立病院の受診時に、待ち時間を使って読みました。2つの検査と診察の計3つの待ち時間、〆て . . . 本文を読む
坂本義和の岩波新書『人間と国家』を、先日の(上)に続き、(下)を読みました。第10章、第11章が「東大紛争」なのですが、筆者は、かの加藤一郎らとともに教員として紛争打開に向けて粉骨砕身した方であり、リアルな内容に引き込まれました。と同時に、伝聞情報や推測が、非常に多かったですねえ。岩波新書で、そんなのでいいのかな~と率直に思いました。
思いましたが、「あとがき . . . 本文を読む
坂本義和の岩波新書『人間と国家』(上下)を読んでいます。とりあえず上巻を読み終わりましたので感想を。
本の副題に「ある政治学徒の回想」とあるように、誕生から東大紛争前までが書かれているのですが、まさに「回想」で、坂本義和の(勝手に呼び捨てにしてすいません)備忘メモのような本です。
なので、大変読みやすいですが、内容もサラサラと流れていきます . . . 本文を読む
平日の昼にFMで放送されている「Otona no Radio Alexandria」。そのDJをしているロバート・ハリスさんの自伝です。たぶんハリスさん初の本だとおもいます。1997年出版で、かなりのベストセラーになったようです。
小生、“この手”の本を読んだのは20数年ぶりですね。以前読んだこの手の本ってのは、御多分にもれずで、村上春 . . . 本文を読む
6月に「定年後退職」した時、心に決めたことがありました。通常の読書とともに、「毎月一冊、雑誌を端から端まで読む」ということです。
その雑誌を何にするかは最初から想定していたものがありました。岩波の『世界』です。7月に年間購読を申し込み、大体毎月8日ごろに郵送で届きます。広告は除き、最初のページから、目次通りの順番で、最後の「読者談話室」「編集後記」まで、大体300 . . . 本文を読む
『鶴見俊輔座談 全10巻』(晶文社)が、1996年1月から刊行され、毎月1巻配本され、同年10月で全10巻が完結しました。当時、小生も、懇意にしている本屋さんに申し込み、毎月次の巻が来るのを楽しみにしていました。
で、その座談シリーズの「補完」のためか、「販促」のためなのか分かりませんが、翌1997年に、この『期待と回想』の上下2巻が同じ出版社から出されました . . . 本文を読む
この本、2002年に出版されたもので、副題にある様に「デジタル時代のユニバーサルデザイン」について、述べたものです。2023年の今、ユニバーサルデザイン(UD)が、このの20年でずいぶんと変化した面と全然と変わっていない面がそれぞれあると実感します。
本の帯に「新名は、自分だけは老人にはならないと思いますか?」とあるけど、UDは別の高齢者のためだけのものではな . . . 本文を読む
最近、毎月のかかりつけ医への定期受診だけでなく、医療センター(=旧国立病院〉への通院も多くなりました。病院通いが増えるという事は、待ち時間がやたら長くなるという事で、それは普通は、歓迎されませんよね。
でも小生、待つのはそんなに嫌いじゃないです。だって自宅外で、本を読むまとまった時間が取れるって、貴重ですよね。なので10月は、田口富久治元名古屋大学教授の『丸山 . . . 本文を読む
たまたまネットで「嶋田豊」がヒットし、思わず「懐かしい~~っ(涙)」。アマゾンで調べたら著作集があると知って、早速買い求めた次第です。でも今は、その名を知る人も多くないでしょうね。
日本福祉大学で哲学を教えていた先生なんですが、1997年に67歳で他界。とにかく1970年代は、大学祭、新歓祭、各種の集会や大会の講演で、全国各地から引っ張りだこで . . . 本文を読む
タイトルは標記のようにしたけど、もちろん久野収と面識があるわけではありません。本でしか「会った」ことは有りません。
氏についてが、世間的にはどのようなイメージでしょうか。年配の方にとっては、その昔タレントの中山千夏(それ誰?って言わないでね)らと革自連をつくってたおじいさん?。あるいは戦前の京大事件を学生の立場で関わり、生活者ネットワークの今の . . . 本文を読む
先日、尊敬する知人から小生の退職祝いに、桃紅先生の『人生は一本の線』を頂きました。内容は、各見開きが半分は文章、半分は作品の写真です。桃紅先生の「画集兼随筆集」の様になっています。
篠田桃紅先生には、いつもそのピンと背中の伸びた姿(=生きる姿勢自体がそう)に励まされています。当ブログでも以前こんな記事を書いています(これです)。
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この本とのなれ初めは、岩波の『世界』の7月号を読んでいたら、この温さんの連載エッセイが載ってたんです。その筆力が印象的でした。で、温さんのエッセイ本である本書を取り寄せた次第です。
台湾人の両親のもとに生まれ、3歳から日本で暮らし、妹は日本生まれという家庭で、「自分の言葉は?」「自分の国は?」「母語は何語?」と問い続けてきた様子を綴っています。 . . . 本文を読む
2012年に自民党が公表した「憲法改正草案」を巡っては当時、改憲・護憲双方からの議論が沸騰していたが、なぜかその議論は長続きしなかった。やはり「安倍政治」に情勢負けしていたのかもしれません。
この樋口陽一著の本も2013年に出版されたのですが、今改めて読み返してみると、改憲にしろ護憲にしろ、憲法を論じるときは、世界の歴史を深く学ばねばならないと . . . 本文を読む
九州で研修会があったので、往復の新幹線の中で一気読みしました。(仕事はリタイアしたので出張ではないのですが、自己研鑽のための参加です)
著者の星野博美さんの本を初めて読んだのは、もう20年近く前でしょうか『転がる香港に苔は生えない』でした。それ以来、彼女の本は、写真集は除いて全て読んでいます。この本、著者の本領発揮の力作です。大佛次郎賞を受賞し . . . 本文を読む