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白鳥はかなしからずや ~ 青い海と空の船旅 @2016年晩夏

 


 直江津と佐渡小木港を結ぶ大型フェリー「こがね丸」が、昨春の新幹線開業に合わせて廃止となり、代わりに双胴のウオータージェットフェリー「あかね」となりました。同じくカーフェリーなのですが、何が違うって、新型船は個室がなく椅子席のみです。

 しかも新しい船は、高速ゆえの安全確保のためでしょうが、甲板に出れるのは後方のほんのわずかなスペースのみらしいです。海を航海しているのにゆったりと海風を感じなれない?。それじゃ海旅のだいご味ねえなあ。まあ例えてみれば、こがね丸は窓を開けられる急行列車で、あかねは窓を開閉できない新幹線みたいなもんかな。

 なので、わざわざ新潟まで行き、今は亡き「こがね丸」の兄貴分にあたる「おけさ丸」に乗って両津まで行ってきました。別に佐渡島観光が目的ではなく、専用デッキのついた個室で船の旅をすることが目的ですね。

 専用デッキからどこまでも青い海とどこまでも青い空、そして白いカモメを見ていると、どうしてもこの歌を思い出します

白鳥はかなしからずや空の青海のあをにも染まずただよふ

 飛行機の旅があまりに日常的になり、現代は、むしろ船旅の方が旅情を感じさせます。定年になったら、東京から沖縄まで 片道2泊3日のマルエーフェリーで船旅をしたいもんです。



 新潟港出港直後 船と行き交う


 船を追いかけカモメが集まってきます


 海は船首に切り裂かれ、不思議な形の波しぶきとなります


 両津港、まるで南の島のような鮮やかな色彩


 夕刻には、一つ後のダイヤの船が入港


 宿からは加茂湖が美しい姿を見せてくれます






 帰路、今度は佐渡島のカモメが追いかけてきます






 船の旅っていいね


 海は大きい


 船は出て行く 人生も船も 小刻みに揺れる


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