秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷夏点描 暮らしの夏 祖谷千年の森を美しくして行こう

2012年06月16日 | Weblog
むかしは美しい山、森であったであろう、祖谷千年の森は最近の数十年の間に

人間の限りない欲望の餌食となって、その荒れようは酷いものであり、可哀想な

自然を目の辺りにして、茫然自失の思いである。

考えてみれば、人間の欲望は果てしないものであろうか、山にしろ、森にしろ

自分が歩きたいと思えば、欲望を抑えることが出来ない、自然が荒れている状態で

あろうが、省みることなく、しかも他人の持ち山に勝手に入って歩き回り

土地の人に迷惑かけるなど平気である、やはり人間の性なのであろうか

省みれば、産業革命以来、人間は絶えることなく自然を攻撃して破壊してきた

人間の吐き出す汚物が強靭な自然の力を弱めていき、自然回復の望みさえ

絶たれようとしている

いまや自然破壊は放射能を頂点にして、枝葉には山歩きを含めて絶え間なく

自然に攻撃を加えている

このような状況を見るにつけ、人間は自然を破壊し尽す動物なのかもしれないとの

絶望感に襲われる。

じぶんはブッタの言葉「般若心経」、老荘思想を信望して、一遍上人を思い

良寛のこころを尊ぶことをこころの支えにしているが、なかでも老荘、良寛への

思いは深いものがある

しかし、老荘、良寛を脱化、脱進(水上勉の造語)しなければならないのではと

思うようになってきている

老荘、良寛の時代とは今はあまりにもかけ離れている、人口も少なく、自然を

破壊することも少ない時代とは違いすぎる

自然が破壊され尽すのを黙って、何も行動しないわけにはゆかない

なぜなら、人は何かを考え、何かに行動しようとする動物だからであろう

1972年に始まった「尾瀬ヶ原ゴミ持ち帰り運動」は日本で初めての自然を

大切にしてゆこうとの思想を行動で示した最初である

以後毎年のように、尾瀬ヶ原シンポジュウム、フォーラムがいまだに続いている

生態学、植樹、鎮守の森を守ろうなどで活躍されている宮脇昭先生の言葉は

こころに深く残っている

「尾瀬ヶ原は日本の奥座敷のような存在である、この素晴らしい奥座敷を守って

ゆかなければならない、皆さんは自分の庭や座敷に大勢の知らない人たちが

来て土足で歩き回られたら、さぞ怒ることでしょう、

そのように人に迷惑をかけたり、自然に迷惑をかけることのないように心がけて

この尾瀬ヶ原を美しいままに子々孫々に引き継いで渡して行こうではないか」

木道を外れて湿地に登山靴ではいり、花の写真を撮るハイカー、ゴミを持ち帰らない

ひとなど、遅々として進まない運動にも我慢強く啓蒙して、現在も続いている

祖谷千年の森を、山を守り、今よりは多少なりとも美しくして、後世に引き継いでゆくのが

山を愛し、森を愛し、自然の癒しを頂いて山歩きをしている我々が目覚めなければならない

ことである

土地の人たちも、他県から来て山歩きする人たちも、いまこそ、目覚めて、協力して行動し

なければならない

ここを歩きたい、あそこを歩きたいと思う欲望をぐっと抑えて、持ち山であり迷惑を

かけてはいけない、土地の人たちが祖谷千年の森を守ろうとしているのに邪魔を

してはいけない、欲望を抑えて歩かないことに協力してゆこうとすることが、山歩きを

するひとたちが、自然から頂いたかけがえのない豊富な智慧を持ち腐れにすることなく

それを自然にお返しして破壊を少しでも食い止めることに繋がるのである

大震災以後、なにかにつけ、我慢しなければ生活が成り立ってゆかなくなった

その顕著なものが節電であり、消費物の節約であり、諸々の社会生活などであり

此れまでとは違った社会を作り直さねばならないことを思えば山歩きそのものの

在り方も変えなければならないだろう

ひとそれぞれの思いがあろう、登山記を増やして自己満足するのも良い、年取って

歩けなくなっても、子供や孫に老後はこのように楽しんで暮したと見せるもよいかも

しれない

しかし、子供や孫が山を楽しみに出かけたが、目の前に広がる荒涼とした山を見て

唖然とすることであろう、そして云うであろう

じいちゃん、ばあちゃん等はこれだけ山歩きを楽しんで、豊富な智慧や人生の指針を

頂いて学ばせてもらいながら、山が荒れるのを黙って見ているだけで何一つ山や森に

何もお返ししなかったね、じいちゃん、ばあちゃんには失望したね、と

「祖谷千年の森を美しくして行こう」運動は始まったばかりである、この祖谷から

しっかりした基盤を作って行こう、そして「四国の森、山を美しくして行こう」に

広げて行きたいものである。
































































菜菜子の気ままにエッセイ(千年の山里の時間の果てに)

2012年06月16日 | Weblog

『祖谷』の特集番組を見ましたか。
美しい編集でした。スッキリした読後感に似た、感想です。
写真は実像であり、虚像であり
映像は実像であり、虚像みたいな?そんな風に感じました。
故郷を満喫した方々も、いっぱい居たでしょう。
なんか、やっぱ
なんか、やっぱり
《秘境》~
《おんごく》~
みたいな。※おんごくは死語に近い?

…で
最近、登山者がめちゃくちゃ多い。偽登山家もいるらしい~
山は賑やかだ。賑やかだが、なぜか地元には余り儲からない流動人口な方々。
この場所は、都会に暮らす方々の、
《ココロの逃げ場》なのかな…
ちょっと逃げてきて、元気になって帰っていく、祖谷山はまさに母なる山
《母ちゃん》なのかも。

…で 母ちゃんは
無事に 2、9%の5年ローンをクリアーできた。
最初に審査に、ひっかかり、再提出。
早い話しが、就職して11ヶ月の正直申告で、一発撃沈
更に、頭金無しでダブル撃沈。

24年前、家のローンを組んだ時も、頭金ゼロのスタートだったから、頭金無しは
貫きたかったんだけど、背に腹は代えられない。
無い袖を目一杯降って、出てきたワタクズのような諭吉さんを頭金にして
うし女の次女にお願いして、保証人になって頂いた。

勝手に産んで、勝手に育てて、挙げ句に保証人になって頂いて
めちゃくちゃ気の毒ではありんすが、母ちゃんは、いつ止まるか?
わからない車では、しもへは、行けませぬ。

次女には、何か担保を渡しておこう。
家の中で1番高価なものっ!
《父ちゃんの仏壇》
いらないか?

だいたい、ローンの申し込みが、何度か却下されそうになると
だいたいの方々は、へこみ、萎えるらしい。
が…ここがワタシのしぶといところ
少々は へこんだ。へこんだが諦めないっ!
2、9%と5%での金利は、かなり家計を左右させる。

全国津々浦々根暗マイナス思考の皆様、ワタシからのアドバイスっ!
ワタシはトンネルの中を車で、走りながら、大きな声で 叫ぶ、ヘンテコリンな特技があります。
へこんだ!
落ち込んだ!
ファイナル会社のおっちゃんの冷たい声のトーン!
全部 全部 全部お腹の中に溜め込んで
トンネルの真ん中くらいから、バーンと叫ぶ~~~!

『ワタシは審査に負けなーい!!!
絶対にクリアーするぞ~~~!
2、9パーセントっ!!!マットケヨ~~~!』

…と 叫んだ
気分は上々~!
アンポンタンマックス!!!

この特技?
意外に 使える。

で…さっき、
『審査オッケイが出ましたから』
の優しい優しい、おっちゃんの電話の声。
悪魔が天使になったみたいな、優しい声。

ケチなワタシは、数回の連絡も、おっちゃんの携帯にショートメールを送って、連絡した。
こういう、ささやかな積み重ねが、無い袖から、ワタクズをだす、資本になる。

明日からも、 五年間は頑張って働きます。
二番目うし女の、お財布に迷惑をかけないように、母ちゃんは、がんばります。

《祖谷山》
千年の山里の歴史の遥か遥か、時間の果てに…今…ここに…
銭に苦しむ 女が居た。
祖谷偽放送局