Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

2012年がいい年になりますように!~田畑ヨシ作「海嘯(つなみ)鎮魂の詩」を聞きながら

2012-01-01 | 日本生活雑感
皆さま、あけましておめでとうございます!
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年は本当に日本人にとって、いや東北の人々にとって苦難の年だった。
今年もその苦難が続くのであろうが、少しでもじょじょにやわらいでいくことを強く願う。

昨日の恒例の紅白歌合戦でも東日本大震災の被災者たちを勇気づけるような曲が多かった。
東北の地を思い浮かべながら全身全霊で歌っている。
西田敏之の泥臭い風貌とふりしぼったような声に包まれた「あの街に生まれて」
松任谷由美の願いを込めた「春よ、来い」
レディー・ガガの自分の運命を受け入れようと鼓舞する「Born this way」
猪苗代湖ズの「I love you & I need you ふくしま」は、あまりに感情移入しすぎで、歌になっていなかったのが残念!

海嘯(つなみ)鎮魂の詩」を紅白で聞きたかった・・・
この曲は、86歳の 田畑ヨシ氏が作詞し、3人グループ「サスライメーカー」が歌う。

田畑さんは、78年前岩手県宮古市田老地区にて昭和三陸大津波で被災、母親を亡くした。
その経験をもとに紙芝居「つなみ」をつくり、地域の小中学校や修学旅行生らに読み聞かせをした。
東日本大震災で被災後、5月から再び読み聞かせ始める。(「サスライメーカー」HP「よしばあちゃんとの出会い」より http://www.sasuraimaker.com/tsunami_message.html)

この田畑さんの詩は、「歌い継ぐ鎮魂の思い」とのタイトルで先月NHKの朝の情報番組の「あさイチ」で紹介された。
歌うかどうか迷ったサスライメイカーは、「歌うことはこれを背負うこと」と強い決意でのぞんで、田畑おばあちゃんの思いを歌で私たちに伝えてくれている。

この曲を聴きながら、被災者たちの道のりに思いをはせながら、東日本大震災の年を忘れずに記憶し続けていきたいと思う。