Kuniのウィンディ・シティへの手紙

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長澤英俊展、埼玉3ヶ所で開催中~埼玉県立近代美術館にて

2009-09-17 | アート
今週は、久しぶりに現代アートの醍醐味を味わった。イタリアを拠点に活躍する彫刻家、長澤英俊の個展を北浦和にある埼玉県立近代美術館で見た。この美術館は、こぎれいな北浦和公園内にあり、昔から私のお気に入りのさいたま市の場所。7、8年ぶりに訪れたが、まったく変わっていない。クラシック音楽に合わせて、噴水が飛び出してくるというユニークな趣向も変わらず。

さて肝心な長澤英俊の作品は、多種多様であった。驚いたのは、巨大な木の柱をさまざまな方向から組み合わせて、部屋にすくっと立たせていること。緻密に計算して、立つように組み合わせたのだろうが、美術館の空間とうまく呼応していて、不思議な安定感を生み出している。

かと思えば、大理石をきれいにきりとって、(彫って)突き出させたりしているのが、いとおしい。なぜだか、重々しい感じがなく、白い大理石が自由に浮揚しているようにも感じる。大理石で、まったく同じ石まで作ってしまうという発想には驚く。東洋的な作品もあり、ギリシャ風な作品もありとイタリアで長年住みながら、創作してきた日本人ならではの作品群だ。リサーチしたり、各作品をじっくり味わう時間がないので、長澤氏の作品に対する哲学は、今分析できないが、素人にも充分現代美術の醍醐味が感じられる展覧会だと思う。

同時期に川越市立美術館と埼玉県川島町にある遠山記念館でも作品展が開催されている。展覧会は、9月23日まで。

埼玉県立近代美術館: http://www.momas.jp

川越市立美術館: http://www.city.kawagoe.saitama.jp


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