Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

明日は全日校文化祭!~シカゴ日本人学校大体育館にて

2008-10-10 | シカゴ日本人学校全日校
明日はいよいよシカゴ日本人学校全日校の秋の恒例の文化祭。この日のために、生徒たちは、3週間、「文化祭特別日課」と称して、毎日練習に励む。各学年、劇に歌にパフォーマンス、そして高学年以上は係と1人何役もこなし、責任重大。劇の役をきちんとこなさなければならないという強いプレッシャーの中、晴れの文化祭とあって、多くの観客の前で、自分の演技を力いっぱいみせるという快感もあって、子供たちは毎年とても楽しみにしている。

下の息子のクラス小学3年生は、33名という大所帯なので、みんながまとまるのに、大変な道のりだったようだ。担任の先生からの学級通信「日々好日」に毎日「文化祭への道」というシリーズで、ドキュメンタリータッチで、日々の練習風景の様子が細かく記録されている。



最初は、規定時間より大幅にオーバーしていたのが、だんだん短縮され、演技をビデオにとって、子供たちに見せて、客観的に自分たちの演技を反省したり、4年生と見せ合いっこをしたりと涙ぐましい努力の道のりだ。

今日クラスのお母さんたちから聞いた話によると、最初の頃は、練習を見学していると、みんながばらばらに見えたほどで、先生も涙を流すほど、指導に苦労されているように見えたという。後日、文化祭後の先生の話では、「決して33人がまとまらなかったことではない。それぞれ心を1つにがんばったのだが、100パーセントマックスではなく、平均的な力しか出せないことだ。及第点の70点やそこらで満足したくない。「はずかしい」「失敗したら・・・」という「カラ」を破って、一人一人の全力の姿を出してほしいと願ったからだ。また、「こんなもんじゃないはずだ」という思いもあったので。でも見事に応えてくれましたよね!」と丁寧に連絡帳で説明してくださった。

なんだか、こちらがせつなくなるほど、一生懸命だ。先生のそんなひたむきな姿が子供たちに伝わり、きっと心構えも変わっていっただろう。日本人学校では、先生たちと子供たちとで創り上げていく演技の道のり自体がドラマなのだ。そんな話を聞くと、「元気にみんなの前で演技を見せてくれれば、それだけで充分です!」と言いたくなる。

子供たちの発表の場であるとともに、各学年の担任の先生色、指導力の発表の場の意味合いもある感じなので、先生方の力も入るのだろう。それだけに、毎年あっと驚くほどの個性的な面白い劇やパフォーマンスが観られる。

上の息子の中学部も劇と「ソーラン」のパフォーマンス。中学部は、毎年ソーランは勿論、劇の内容も大人が観ていてとても面白く、感動の渦に包まれるほど。去年は泣かせてくれたなあ。今年の劇も裏方の効果音、大道具、小道具、背景も含めて楽しみだ。

今年の「ソーラン」は、踊りの前の太鼓「風の舞」の人数が増えて、11人。新しく太鼓が増えたという。かなりの迫力になるのだろう。代わりに太鼓担当者は、ソーランは踊らない。去年までは、太鼓の担当者はソーランも踊った。太鼓に女子も加わって、雰囲気も少し変わるだろう。女子の太鼓のパフォーマンスを見るのは初めてなので、楽しみである。うちの上の息子は太鼓担当。この日のために、家でも練習。夜遅くまでバチの音がリズミカルに家に響いていた。指に豆がずっとできて、それが破れ、膿が出ていたほどだ。

この辺界隈では、シカゴ日本人学校全日校中学部といえば、「ソーラン」でおなじみになった。明日は、その晴れの姿を見せる大事な日。みんなが大事に期待する場を与えられ、せいいっぱいそれに答える子供たちは、本当に幸せ者だ。


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