ホウジョウキ  ++ 小さな引籠り部屋から ~ ゆく川の流れは絶えないね

考えつつ振り返り、走りながらうずくまる日々。刻々と変わる自分と今の時代と大好きなこの国

築地に避寒するという贅沢

2011-12-04 18:40:23 | 生活改善プロジェクト
築地市場一望できる、高層階の一般病棟に入りました。
築地市場の全貌やレインボーブリッジが眼下にひろがる眺望です。

このところ例年より寒い冬らしい日が続きましたが、ここは21.5℃に管理されて、パジャマでも暖かく
とても快適です。

毎日規則正しく寝て起きて、ご飯を食べて…いったいどうやってすごすんだろう?
退屈で死にそうになるんじゃないかと、思っていましたが、意外にも楽しく過ごせてい、、ます。

まず、若干中毒気味のウェブを絶って、情報を遮断しようと思いPCを持ち込みませんでした。
その決心ももう崩れて、病室備え付けのネットサービスを使って、これを書いている始末です…。
情報絶ちを決めたのでテレビもほとんど見ませんし、人への連絡も失礼しています。

両親と毎日会い、読もうと思って全く読めず溜まっていた本を持ち込み、編みかけの靴下と毛糸だまを
持ってきて、ほぼそれらのことだけで毎日を過ごします。
不思議なくらいに仕事のことは考えません。
きっと暇な時間は仕事のプランで頭がいっぱいになる、予定だったのにすっかり拍子抜けです。
心穏やかです。

ただ、棟全体がとても静かな環境で、あまりの静けさに消灯すると恐ろしくなります。
いつも聞こえていたテレビも車の車輪の音も全く聞こえません、ときどき廊下を歩く看護師さんの足早な
音がかすかに聞こえるくらいです。
このPCのキーをたたく音が異様に響くので、いい加減にしようと思います。
静かな時間帯は、なに聞こえず目をつぶるとまるで深い穴に落ちたような、閉塞感感じて怖くなります。
雑音は現在人のトランキライザーだと言った人がいましたが、本当にそうです。

もうひとつの発見は、意外にもこの平穏すぎる生活が楽しくて、これから起きるさまざまなことへの不安が沸かないことです。
自分自身が意外にも現状保持ができることに驚いています。
自分について、常に変化を望んでいるつもりでいまいしたが
案外そういう認識が違うのかもしれません。

明日の手術が終わり、何事もなかったかのように
この夢のようにふんわりとした穏やかが日が終わりを告げて、
あっと言う間に現実のあわただしさが始まるような気がしてなりません。