ホウジョウキ  ++ 小さな引籠り部屋から ~ ゆく川の流れは絶えないね

考えつつ振り返り、走りながらうずくまる日々。刻々と変わる自分と今の時代と大好きなこの国

大事に使うということ

2009-12-27 19:03:08 | 生活改善プロジェクト
家族が自転車を新しくした。
1万7千円もした、散在した、とこぼしているが
前の自転車は、こぐとコキコキうるさくて、ブレーキをかけるとキキーっとうるさいことこの上ない。
それでも、「自転車は、乗れればいいんだ」と乗り続けていたが
とうとう、チェーンが外れるようになって、買い替えを決心したらしい。

カッコイイのが好きな私は
常々新しい自転車シティバイクでスポーツ仕様のカッコイイ自転車を
メッセンジャーみたいに乗りこなすことに憧れていた。

お金に余裕が出来たら、ちょっといい自転車が欲しいなあ、いつもそう思っていた。

お付き合いのあるデザイナーさんの店舗の前には、いつもいい感じに使い込んだ
赤い自転車が置いてある。レトロなデザインもなかなかカッコイイ、いい感じだ。
デザイナーさんを訪ねたある日、玄関先で
「私も自転車が欲しいんですよ」
と何げなく言ったところ、彼女は
「どうしてですか?」
と、思いもよらない反応をした。
「この自転車は、私が小学6年生の時から乗ってるんですよ」

もう20年近く乗っていることになる。

「自転車屋さんで、車体整備をしてもらうと、1万円くらいでメンテナンスが出来るんですよ、買うより安いし、まだ乗れるのにもったいないし」

そうか。
メンテナンスをすれば、20年使えるものを、簡単に廃棄するべきじゃないよな。
愛車を、メンテナンスしながら乗る方が、あたらしいモデルの自転車に乗るよりカッコイイな。

彼女の20年物の自転車は、なんともいい味を出している。
ものって、そういう風に使うことを、私自身が目指しているはずだった。
わが身の浅はかさを思い知る。

家族の買い換えた自転車も、15年以上乗っていたのだ。
大の男が、古びた自転車をキコキコ言わせながら乗っているのは
結構カッコいいことだと思う。

本人いわく
「新しい自転車は、乗っていて音がしないのがなんだかさびしいんだよなあ」
だそうである。

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