あるブログ友は、シンガポールの女性で文化系の学生だが結構、”リーマンの謎”ブログについてくる。数学の理解が深いとも思えないが、かなりいいとこ突いてくる。何故だろうか?
一人当たりのGDP(国内総生産)で、アジア第2位(世界では8位)を誇るシンガポールでは、4年ごとに全世界の小中学生を対象とした「国際比較調査の国際数学理科教育調査」で、常にトップクラスにランクインする事で知られてる。どうりで数学に強いわけだ。
因みに堂々のアジア1位は、カジノの街マカオ(同3位)で、GDP3位の日本は4位(同26位)、韓国は5位(同30位、意外と高いです)、GDP2位のアジアの超大国中国は8位(同70位)です。
結局、日本も中国も人海戦術で稼いでるだけ?なんですね(悲)。
世界の上位を見ても、1位ルクセンブルグに2位スイスと、北欧系がやはり強い。数学力はやはり稼ぎに比例するのか?
そこで今日は、そんなシンガポールの数学力の凄さを紹介します。
以下は、シンガポールの小学5年生向けの問題です。勿論、私は解けませんでした。それ以前に、問題の意味すら理解出来ませんでしたな(悲)。
アルバートとバーナードはシェリルと友達になりました。アルバートとバーナードはシェリルの誕生日を知りたいのですが、シェリルが教えてくれたのは以下の10個の日付だけ。この中には実際の誕生日が含まれます。
5月15日、16日、19日
6月17日、18日
7月14日、16日
8月14日、15日、17日
また、シェリルはアルバートに誕生日の「月」だけを教え、バーナードには誕生日の「日」だけを教えました。その後、アルバートとバーナードは以下の様な会話をします。
アルバート:”僕にはシェリルの誕生日が分からないし、バーナードにもシェリルの誕生日が分からない”
バーナード:”初めはシェリルの誕生日が分からなかったけど、今は分かるよ”
アルバート:”バーナードが分かったのなら、僕にも分かったよ”
さあ、これだけでシェリルの誕生日を当てて下さいという問題です。貴方は解けましたかな?
全くチンプンカンプンなので、早速、解答の説明です。
まず、C(シェリル)の誕生日候補は複数の月に跨っているので、誕生日の月だけ知っているA(アルバート)はC(シェリル)の誕生日を特定できません。
そこで、日にちで誕生日候補をグループ化します。
14日のグループ=7/14、8/14
15日のグループ=5/15、8/15
16日のグループ=5/16、7/16
17日のグループ=6/17、8/17
18日のグループ=6/18
19日のグループ=5/19
以上から、18日と19日のグループだけが誕生日候補が1つです。例えば、18日または19日がCの誕生日であれば、6月は18日で5月は19日なので、BはCの誕生日を特定できます。
そこで仮に、AがCから誕生日の月が6月か5月であると知らされてた場合、最初の発言は”BはCの誕生日が分かっているかもしれない”となる筈。しかし、”BもCの誕生日が分からない”と発言してます。
という事は、Aが聞いたCの誕生日候補は5月と6月ではなく、7月か8月になります。つまり、”消去法”の問題なんですね。
次に、5月と6月を消去した誕生日候補は、以下の通りです。
14日グループ=7月14日、8月14日
15日グループ=8月15日
16日グループ=7月16日
17日グループ=8月17日
そこで、Aの発言を聞いたBがCの誕生日を特定します。
誕生日の日だけを知っているBが、誕生日を特定できたという事は、誕生日として7月か8月か決められない14日のグループを誕生日候補から消去できますね。
ここまで来れば、後はスイスイですかね。14日のグループを消去すれば、候補は以下だけです。
15日グループ=8月15日
16日グループ=7月16日
17日グループ=8月17日
最後に、Bの発言を聞いたAが、Cの誕生日を特定できた事から”逆算”すると、誕生日候補の日が1つだけの月である7月の、”7月16日”こそがCの誕生日であると分かります。8月は誕生日候補の日が2つあるので誕生日を特定できませんね。
結局、この問題は”消去法”と”グループ化(群論)”と”逆算”の概念を使ってるんです。
シンガポールでは、小さい頃からこういった数学的思考に慣れさせようとしてんです。
数学の世界では、難題に取り組む際、バカ正直に真っ向勝負するよりも、こういった消去法や逆転の発想や背理法をよく使います。
つまり、子供の頃からこういった数学的思考に馴染ませる事で、国際競争力を高めようとする国家プロジェクト(理念)は素晴らしいものだと思います。
それに比べ、日本は未だに精神論ですな。東京オリンピックの暑さ対策を見れば明らかですがね。都知事の小池ババアの数学力はどれ程なんですかな。自分の事を”AIバカ”と言ってるそうですが。
「数学で国力が決まる」(藤原洋著)という本がありますが。
”どの時代も数学が社会を動かしていた。数学は役に立つ、しかもお金が掛からない”とは、決して大袈裟な言い方ではない。それは、シンガポールのGIPを見れば一目瞭然ですかね。
む、む、難し過ぎる…(^_^;)
読んでてわかったことは、問題を作ったシェリルが天才…(≧▽≦)
でも数学楽しいですよね…(笑)
式で表さないのが時々あるので(笑) ええっ?全部手で書くのか?てのがある…
昨日のアイルランド戦の奇跡の勝利も、数学的思考の賜物ですかね。消去法でゲームプランを決めたんでしょうか。ラグビーも点取りゲームであると同時に、点を取らせないゲームなんですね。
数学の理解が深くないと聞いてピンと来ましたぁ〜(^^♪
でも、このレヴェルの問題を解ける子供はごく一部じゃないかしら。ベトナムなんかも数学は強くて、国家で力入れてるみたい。
結局、エリート教育の一環なのよ。国土が狭いから有利なのよね。
英才がいいのか?天才の登場を待つのか?どちらがいいのかわかりませんが。数学的思考が大切だという事は確かですか。
日本もアジアで最先端のハイブリッド国家であるシンガポールから学ぶことは沢山ありますね。
よく日本の勤勉さがと言われますが、勤勉さではなく本当は数学力の充実にあったんです。今ではその自慢の数学力もインドやシンガポールやベトナムに取って代わられてます。
結局もう一度、数学に強い日本を再生するしかないですね。安倍首相のバラ撒きなんか、数学的に見れば百害あって一理なしですもの。
同じような事を、”ジャパンアズNo.1”の著者も言ってました。
アメリカでは、数理系出身の大卒の初任給が高い事が話題になってました。アメリカでは当たり前の事が日本では不思議なんですかね。