”BTS原爆Tシャツ騒動”の行方(更新)〜反日韓流タレントは永久に不滅です？〜

　少しネタ的には古いが､あるフォロワーさんの記事に”韓流タレントの反日”について書かれてた。今さら反日というテーマも聞き飽きたし､書き飽きた感がある。
　しかし恥ずかしながら､昨年の”BTS原爆Tシャツ騒動”の事は初めて知った。全く歳を取るといろんなニュースを見てる様で､脳内を殆どがスルーしてんですね。

　そこで今日は､”原爆Tシャツ騒動”の真相とこれからをジェネレーションギャップの視点から眺めてみます。
　以下､｢原爆Tシャツ騒動が起きても韓流ブームは打撃を受けない｣から抜粋&編集です。

”原爆Tシャツ騒動”って？

　”日本のファンを愛してま〜す”とか言いながら､ヤッパリお前らもか？と怒りに震える方も少なくないのでは。
　韓国の人気グループ､”バンタン”こと防弾少年団(BTS)のメンバーが昨年､原爆のキノコ雲をデザインした原爆Tシャツを着用していた。
　この画像がSNSで話題になったのを受け､ミュージックステーションがBTSの出演を前日に急きょ中止した。
　Tシャツをつくったブランド側は”反日的な意図はない”なんて調子で釈明をしているが､14万人の命を奪い､今も後遺症に苦しむ人たちがいる原爆の写真と民衆がバンザイをしている写真を組み合わせている以上､どういう理屈をつけても原爆投下をポジティブに表現しているのは明白だ。
　その一方で､BTSファンは､”ファッションとして1回着用しただけで大騒ぎしすぎだ”と擁護してるが､他のメンバーが原爆をあしらったブルゾンを着用していた画像も出回りと､次々と新たな”不謹慎”が指摘されている。

　この様に､しっくりこない”火消し”のせいもあってか､ネトウヨ達の怒りはさらにヒートアップ。”近年の韓流ブームもこれで失速”と､見立てるメディアも出てきた。
　ただ個人的には､これからBTSが日本の歌番組から追い出され､紅白から締め出された所で､韓流ブームに大きなダメージはないと思っている。
　”コイツらの過去の反日発言を洗い出し､徹底的に攻撃しろ！”と昭和世代のオヤジは鼻息荒くなるかもだが､そういうイデオロギーな話ではない。
　むしろ､”あんなふざけたTシャツを着たグループなど二度と日本に来てくれなくていい”とは思うが､いくらそんな怒りをぶちまけた所で､BTSや韓流を支持する人たちの気持ちが揺らぐ事はない､という”土壌”が日本にはしっかりと存在するのだ。

愛する者と歴史は別物？

　今の韓流ブームの下支えをしてるのは､ヨン様や韓流ドラマにハマったシニア世代ではなく､女子中高生などの若い女性たちである。
　彼女たちは､タッカルビなどのグルメやKビューティの名で売られる”エチュードハウス”などの韓国コスメ､そしてTwiceやBTSというK-POPスターたちの､インスタやYouTubeをフル活用するプロモにハートをガッチリと鷲掴みにされてるのだ。

　この世代の最大の特徴は､自分たちの愛する者と日本と韓国の間に横たわる歴史問題を全く切り離している点にある。
　それを象徴するのが､昨年10月に政府が行った｢外交に関する世論調査｣。韓国に対し”親しみを感じる”と回答したのは､男性が32.2％に対し､女性は42.3％と多い。さらに､18～29歳が50.6％と若い女性の半数以上が”韓国に親しみを感じる”と回答したのだ。
　幼い頃からスマホやネットで”厭韓”の情報に晒されてる世代にも関らず､この結果だ。
　これこそが､今回の”原爆バンザイTシャツ”で韓流ブームが失速しないとみる理由の一つだ。BTSを支持し､今の韓流ブームを牽引している若い女性たちは､基本的に”愛国”と”韓国カルチャー”を完全に切り分けている傾向が強い。
　この様な女性たちに”あいつらは反日だぞ！こんな連中を応援するなんて非国民だ！”と迫った所で､”あんなチャラけた男と付き合うのは許さん！”と娘の彼氏を否定するお父さんの様に､”ウザい”の一言で片付けられてしまうだけだ(笑)。

　
だって､しょうがないじゃん？

　”国よりもK-POPの方が大事”と明言するこのBTSファンは､以下の様なツィートをした。
　”日本の戦国時代に､いっぱい人が死んだって言われたって､昔過ぎてどうでもいいじゃん？原爆も同じだよ。戦国時代よりは新しいから少し酷く感じるだけ､そのうち原爆無双とかいってイケメンのゲームになるよ。人間なんてそんなもん､そんな事より今のバンタンを楽しもうよ”
　こんな無味乾燥なセリフ突きつけられたら､オヤジは無条件降伏ですな(笑)。

　個人的には､罪のない市民が犠牲になった”戦争犯罪”を戦国時代と一緒にするのは全く同意できない。広島の惨劇を思えば正直､怒りもこみ上げる。
　だがその一方で､このファンのこの様な”もの言い”をする背景も､何となく理解ができる。
　今回の騒動で多くの日本人が､”いくら日本を恨んでいても､原爆の様な大量虐殺兵器を正当化するなんて絶対に許さん”と怒りの声を上げてるが。
　その一方で､このファンの様に､原爆というものを終わった事とし､”あれはあれでしょうがないじゃん”と､割り切ったものの見方ができる人が増えているのも事実。

　2015年､NHKが全国で｢原爆意識調査｣を行なった時､広島に原爆が投下された日を知っている人が30％しかいない事が話題になった。
　厳しい言い方だが､多くの日本人にとって原爆は､もはや忘れても構わない”過去”となっているのだ。そういう私も知りません(悲)。
　その上､”許されない事”という概念さえも揺らぎつつある。それに”悲劇”という概念も揺らいできた。
　同じNHKの調査では､”アメリカが原爆を投下した事をどう考えていますか？”という質問に､”やむを得なかった”と答えた人が2010年に39％､5年後にはこれが増えて41％。
　この傾向は広島市の方が顕著で､15年の”やむを得なかった”は44％､”今でも許せない”の43％を初めて上回った。

　どこかの国の様に､何時までもネチネチと被害者ぶっていてもしょうがない､日本人は未来志向だと言えば聞こえはいい。
　だが先程も述べた様に､原爆は非戦闘民を大量虐殺した明確な戦争犯罪だ。ナチスのホロコーストをユダヤ人が決して”やむを得なかった”などと言わない様に､いわゆる南京事件を中国人が”あれはしょうがない”などと口が裂けても言わない様に､日本人も断じて原爆を”容認”などしてはいけない筈だ。
　全くですな。私めの”トルーマンの真実”や”悪魔の兵器(全4話)”を読んでほしいもんですな。

　
日米では真逆の結果に

　戦後70年を経て､日本人は”あれで戦争が終わった”とか”戦争を始めた日本にも責任がある”とか､驚くべきもの分かりの良さ(バカさ)によって”しょうがない”と受け入れている。

　これはかなり異常な事で､加害者側でさえ70年も経過をすれば､原爆の非人道的な側面に気付き､罪悪感に深く苛まれるからだ。
　67回目の｢原爆の日｣に､原爆の投下を命じたトールマン元大統領の孫が初めて平和式典に参列した。14万人という尊い命を一瞬で消し去った史上最悪の大量殺戮兵器を､祖父が使った事について､一体どう考えているのか？と読売新聞が尋ねた。
　”私は米国の教育を受け､原爆投下は早期終戦の為と教わった”と答えた事からも分かる様に､かの国では原爆はアメリカン•ジャスティス(正義)の象徴だったのだ。

　実際アメリカでは､戦後50年に実施した調査では59％が､戦後60年の調査では57％が原爆投下を支持していた。
　だが､近年のネット調査では､18～29歳の若年層で45％が”間違ってた”と回答､”正しかった”の41％を上回った。
　なぜ？被害者である日本の若者の間で”しょうがない”が増えてるのに､加害者である米国の若者が”間違ってた”と､真逆の結果が出てきたのか？
　これには色んな理由があるが､個人的には”議論”が大きいと思っている。確かに日本では､若者が戦争や原爆を議論する事を暗に避けてる様な気がする。”クールじゃない”とでも思ってるんだろうか。

モヤモヤした結論？

　”今の大学生は政治的な話をすると､何か危ない事､いけない事をしている様な気がして､そういう話をする人は敬遠される”と､ある現役東大生が言ってたが､実はここに尽きる。
　米国では､学校教育の中に当り前の様にディスカッションが取り入れられてる。原爆投下についても､米国は”核大国”である以上､”核は戦争を終わらせるものであるやむなし”というのが前提にあるが､本当にあれがいい判断だったのか？なんて､当り前の様に議論をする。

　ところが､日本は小学校から大学まで､当たり障りのない意見を出し合う”話し合い”しかなされない。歴史の教科書にも戦争は未だに､被害や年号など事実のみが記載され､データとして学ぶだけで真相や評価はスルーされる。
　あの戦争は何だったんのか？原爆を落とされたのは我々が悪いのか？いや米国が悪いのか？という深遠な議論はしない。

　結局､”戦争が悪い”とか”あの悲劇は繰り返さない”とか､安直なモヤモヤした結論で片付ける。
　70年以上､建前的な議論しかしてこなかったのだから､”あれはしょうがない”という容認派が増えるのも当然の話ではある。

今後も韓流ブームは続く

　この様に､”大らかな国”である日本の中でも､輪をかけて超大らか”になってきてるのが､韓流ブームを牽引する若い女性たちだ。
　彼女たちからすれば､従軍慰安婦問題も徴用工問題もGSOMIAの破棄や延長も､そして原爆でさえも”昔は色々あったけど､今ごちゃごちゃ言ってもしょうがないじゃん”という位置付けだ。
　そんな韓流好きの女性に､”韓流スターは陰で日本の悪口を言っているぞ” ”あいつらは原爆を喜んでいるぞ”としつこく説き伏せた所で､彼女たちの韓国カルチャーに対するロイヤリティー(優位性)を崩す事が出来る訳がない。
　むしろ､”ネトウヨが昔の事を根に持ち､いつまでもゴチャゴチャ言うから､よその国と仲良くなれないのよ”と､先鋭的な韓流ファンになり､”分断”が進む可能性の方が高い。

　ネトウヨの皆さんからすれば怒り心頭だろうが､残念ながら､まだしばらく韓流ブームは続くのではないか。
　以上､”ITMediaビジネス”(窪田順生著)からでした。

最後に〜日韓併合のTシャツ

　全く反論も何も出来ませんな。過去を割り切らないと前へは進めない。それかと言って歴史は歴史であるし､無視は出来ない。
　もし､韓国で人気のある日本のタレントが､日韓併合のTシャツを着たら､韓国の女性は日本の若い女性の様に､”だってしょうがないじゃん”と言えるのだろうか？
　多分､韓国内では日本人排斥の大暴動が起きるだろう。いや､戦争が起きるかも知れない。

　韓国にとって”日韓併合”は過去ではなく､今そこにある”負の現実”である。同様に､従軍慰安婦問題も徴用工問題もGSOMIAも､脈々と波打つ巨大な歴史的現実なのだ。
　一方､日本にとって広島•長崎の悲劇は過去の”負の産物”になりつつある。静かに幕を閉じる悲惨なドラマになりつつある。

　今の若者はもう一度､日本の歴史と世界の歴史を勉強し直す必要がある。そして､その環境を我らオヤジは整える必要がある。
　でないと､日本の若者は韓国の若者に簡単に粉砕されてしまう。彼らは日本の若者みたいに平和でも柔和でもない。韓流アイドルという仮面を被った反日の”虎”なのだから。
　そういう私も､元々韓国は嫌いではなかった。しかし今の韓国なら､北と共に自然死滅してほしいと､半分は正直思う様になった。

　人間は残酷な生き物だ。日本人の我慢が世界の我慢が､無限に続くと思ってたら大きな間違いだ。
　今の韓国は北朝鮮と同じで､ヤダを言えば全て聞いてくれると開き直ってる。国際社会が朝鮮半島を今まで通り支援してくれると信じ込んでる。

　”これ以上わがままを通せば､全てを失うだろう”
　トランプも老いぼれの割には､偶にはいい事を言うもんだ。