AV女優が夢に出てきた〜真夜中の訪問者､その６６

　｢AV女優消滅｣では､AV現場の地獄と悲惨さを記事にしたが､どうも昨今のAV業界は潰れそうで潰れない。いや､腐れそうで腐れない。
　｢怒りの葡萄｣じゃないが､悲惨な待遇こそがその絶望こそが､絶滅しかけたAV業界を支えてるのだとしたら？

　4/13以来の”真夜中の訪問者”ですが､ここ一月程は､珍しく夢らしい夢を見なかった。
　GWというのに､嫌な思い出したくない暗い過去ばかりが､次々と頭の中に思い浮かんできた。
　こういう季節的な鬱状態の時は､エロに限る。自粛続きで腐りかけた脳を生き返らせるには､同じく腐りかけたエロビデオしかない。
　という事で､何年ぶりかでAVを借りに行った。”赤瀬尚子､39歳でAVデビュー”というフレーズに惹かれ､思わず手が伸びた。
　ただ､39歳にしては若すぎるし､体型は多少崩れてはいるが､AVにしては不思議な魅力と暖かみのある女優さんだと思った。

　”AVデビューする前はスーパーでパートをしていた彼女。AVのエキストラ募集の面接にやってきた時､その美貌と抜群のスタイルを見たスタッフが<エキストラには惜しい>と､急きょ主役に抜擢！”という奇抜なエピソードを持つ。
　鬱状態の私は､このエピソードをそのまま信じた。というのも､彼女の中にある種の特異性という一筋の光を感じたからだ。

　肝心のビデオの方は､”見るだけ損？”とも言える無機質な熟女系のエロ動画だった。
　因みに､39歳デビューというのはヤッパリ嘘で､29歳デビューで今は31歳だという(Wiki)。

AV女優の赤瀬尚子サンが夢の中に

　でも不思議と魅力のある女性だと思った。最近のAVには､こうした庶民系の女優がチラホラ目立つ様にも思える。
　従来の､劣悪な環境から抜け出してきた様なギスギスの整形型美人系じゃなく､どこにでもいる自然派庶民系のエロ女。確かに､食品も添加物ゼロの方が安心である。
　紀州のドンファンを殺害した容疑で逮捕された須藤早貴に比べると､ずっと品が良く極々普通の女性に感じた。　
　しかし､パッケージに映った”39歳にしては若過ぎる”彼女の美貌が､脳裏にしっかりとこびり付いていた。

　夢の舞台は､スーパーの調理場の様な所だった。そこには､黒のミニのワンピースで着飾った赤瀬尚子(写真)がいた。
　派手なメイクのせいか､彼女はとても魅力的に映った。
　私はいきなり彼女の鮮やかなルージュに染まった唇を奪うと､真っ赤な口紅の香りが私の欲情の全てを支配した。
　私は脊椎反射的に､女の短いスカートの中に手を突っ込んだ。
　女は既に濡れていた。
　私は女をテーブルの上に押し倒し､事を済ませようとした。女は主演作品と同じで､全く抵抗しなかった。
　しかしその時､夢の舞台が変わった。

　そこは､広いパーティー会場の様な所だった。結構な賑わいで､そこそこ盛り上がってはいた。
　私と彼女は背中を向け合って座っていた。何を喋ってたかは覚えていない。彼女の服装は黒いワンピースのままだった。
　私は帰りの事をずっと考えていた。
　誘おうか？どうしようか？
　もし得体の知れない女なら､自宅へ招くのは危険すぎるだろうか？

　私は女の方に振り向いた。
　”もう帰るんだけど､俺んとこに来ないか？”
　彼女は少し戸惑ったようだった。
　”ええ？いいんですか”
　私は勝負に出た。
　”どうせ独りモンだから・・・”
　私は彼女の背中に手を回し､車の方へ向かった。
　彼女の背中はとても暖かかった。お陰で､頭の中は女とのSEXの事で一杯だった。
　そして､その時､目が覚めた。

夢から覚めて

　極々普通の女だと思った。
　彼女はとても美しかった。メイクも性格も完璧だった。
　今まで､色んなアイドルや女優が夢に出てきたが､一番心地よかった。
　”AV女優もまだまだ捨てたもんじゃないわよ”って声が聞こえそうだった。

　何故､こんな夢を見たんだろうか？
　実を言うと､前出の須藤早貴容疑者のAV疑惑動画を興味本位で見ていた。
　高校の時は､田舎のブサイクな女の子に過ぎなかった彼女は整形を繰り返し､AV業界にスカウトされ､紀州のドンファンの元妻になるまでにのし上がった。
　エロ親父なら誰だって騙されるだろうか。AV嬢としては悪くないレベルだが､彼女からは腐敗臭がプンプンと臭ってくるのも事実だ。
　確かに､高級ソープには長い髪の美人風？が多いらしい。それは､人生の終りに近づいたエロ親父から見ればの話だが､普通に見れば､所詮は腐った風俗嬢に過ぎない。

　しかし､赤瀬尚子さんは”消滅の危機にある”AV嬢には見えなかった。
　AV業界もブラックのイメージを払拭する為に､生き残りを賭ける為に､”添加物ゼロ”の自然派女性をターゲットにするのだろうか？

　もう一度､彼女が夢に出てきたら､”何故､貴女みたいな普通の女性がAVに？”と尋ねてみたいもんだ。　
　”AV業界には昔から憧れがあったの。だって女優は女優でしょ？仕事として割り切れば､女は何でも出来るの”と､屈託のない笑顔で答えるのだろうか？

　先日の｢怒りの葡萄｣ではないが､”追い詰められた人間の逞しい創造力”がAV業界を救う？とすれば､どんな業界に変貌するのだろうか？
　少なくとも今のままでは､腐敗したエロ爺だけが大喜びするブラックビジネスで終焉を迎えるのは間違いない。