
前回の”その17”では、笑えそうで笑えない夢を紹介しましたが。それ以降、不思議と変な夢を立て続けに見る。
その中でも今日紹介するのは、私が今まで見た夢の中で最高傑作と言えるものです。
それともう一つ、不思議と笑えた夢も追加で紹介します。一粒で二度楽しんで下さいな。
夢の続き、歴史も悲劇も繰り返される?
まずは最初の夢から。
中年女に逃げられた夢を見た事は前回の”その17”で紹介しましたが、実はその続きが再び夢に出てきた。
ヘリで私めをさしおいて逃げた女があるレストランで、私の妻と一緒に食事をしてるではありませんか。実は夢の中で私は結婚してるのです。でもこの時は流石に夢とは気付きませんでした。
妻は私に言い放つ。”貴方を裏切った女よ、どう料理するの?”
その瞬間怒りがこみ上げてきた。私は妻に叫んだ。”その女を羽交い締めにしろ!”
そして私めは、その中年女を殴りつけた。2、3発殴った後で、何かおかしい事に気付いた。相手はビクともしないのだ。まるでシリコンで出来てるマネキンみたいで、羽交い締めにしてるカミさんも、困惑した様な表情を浮かべてる。
するとカミさんが叫んだ。”なんだこの女!ブラウスの下にビキニの水着を着てるわ、脱がしちゃいましょうよ?”
女房も少し興奮したみたいだが、私はそれ以上に欲情した。中年女を素っ裸にして、犯しまくった。同じく欲情した女房は、グッタリしてる女に往復ビンタを何発も食らわせた。
すると、女の顔が変わっていった。その女はインリン•オブ•ジョイトイじゃなく、過去に俺を振った女にそっくりだった。歳食ってたから、昔みたいに若く魅力的じゃなかったが、確かに”あの女”だった。
”確かアンタは、あの時俺から逃げた女か?”と私はグッタリした中年女に訊ねた。
女は表情一つ変えず答えた。
”そうよ、私よ、気が済むまで殴っていいのよ、私だったらビクともしないわ”
女房と顔を見合わせた。
”どうするアンタ、この女このまま生かしとく気?”
私は混乱した。気が狂いそうになった。振られたとはいえ、一度は愛した女だった。
しかし目の前にいる女は、”あの時”とは遠くかけ離れた見窄らしい外観に変貌していた。
その時夢が覚めた。嫌な感覚はしなかったが、続編にしては出来のいい夢だと思った。
夢の中で俺を裏切ったのは、過去に俺を”振った女”だったのだ。歴史と悲劇は夢の中で繰り返されたのだ。
日本がアメリカに戦争で勝った夢?
さてともう一つの夢の紹介です。これが傑作中の傑作で、TVドラマシリーズにも出来そうな、Sキングも真っ青な展開です。
「高い城の男(The Man in the High Castle)」っていうTVドラマが、アメリカで物議を醸した事は記憶に新しいですかね。
第二次世界大戦で枢軸国が連合国に勝利し、敗れたアメリカをドイツと日本で統治&支配するという、あり得ない展開なのだから。因みにシーズン4も製作中だとか。
でもネタ的には明らかに無理があり、見るに値するドラマとは思えないが。
チャプター1〜戦争博物館にて
さてと、私は夢の中である映画を見てるのだ。英語字幕で白人男が主人公だったから、アメリカ映画だったろうか。
その男は戦争博物館にいた。博物館の中には最新鋭のジェット機が展示してある。
紹介スライドを見ると、イタリアと日本が共同で開発したというその最新鋭の爆撃機は、コンコルドの様な形ながらも、その攻撃能力は圧巻のレベルだ。
まるでゴジラが吐き出す、ブルーの放射熱線を見てるかの様なレーザー爆撃で、次々とアメリカの主要都市を消滅させていく様は、男を愕然とさせた。
男はそのスライドを見て驚愕した。そして直感した。アメリカが戦争に敗れた事を。日本とイタリアの枢軸国にアメリカは、成す術もなく敗れ去ったのだ。
新世代のスマート破壊兵器に、アメリカ自慢の軍事施設が次々と標的になり、消滅するスライドが延々と流されてた。
今やアメリカ合衆国はイタリアと日本の支配下に置かれてたのだ。そのアメリカも、富裕層地区と貧困層地区の両極端に分かれていた。2つの地区は何と深い溝で仕切られてたのだ。
チャプター2〜日本の支配
ただ不思議な事に、この2種類の地区は外観では殆ど見分けがつかない。富裕層の区画といっても、高層ビル群が立ち並ぶ訳でもない。美しい日本庭園と平屋の建物が、平安京の平面区画風に綺麗に整備されてただけだ。異常なまでに質素だが、これが次世代の富裕都市なのかと男は感心した。
一方貧困区域は、スラム街という訳でもなく、まるで弥生時代の集落街を思わせた。自然に恵まれ、大半の民衆は農業に従事してる様だった。ただ狩猟族はバイクに乗り、家畜を追いかけ回してる。まるでマッドマックスの世界を見てる様だった。
男は、戦争で離れ離れになった妻や戦友を探す為に、作業員に扮し、この博物館に忍び込んでいた。
日本人が統治するといっても、締め付けや弾圧は意外な程きつくはない。
男は博物館の中に、500円玉一枚で世界の半周を飛び回れる超小型の簡易ヘリコプターを見つけた。まここら辺が夢っぽいですが、全く気付きませんでした。
それに乗って男は貧困区域に飛んだ。そこで彼は、全てを知る事になる。
チャプター3〜アメリカ陥落
アメリカ合衆国軍の捕虜達は、その大半が日本列島に送られていた。
男はアメリカ軍の元兵士で、戦況がヤバくなると反政府軍に鞍替えし、何とか生き延びていた。
西海岸の一部を除き、戦場となったアメリカの主要都市は、全て空爆の犠牲となった。NYの摩天楼はすっかりと消え去り、まっさらな小島となった。男は日本軍が自由の女神跡に作った戦争博物館で、掃除員として働いてたのだ。
男は共に戦った戦友と離れ離れになり、妻を探す為に貧困区域に飛び、様々な情報を得ていた。
先述した様に、アメリカ軍の捕虜は日本列島に送られてたのだ。男は前述の小型ヘリで日本へ飛んだ。
男が見た日本は異様な光景であった。古墳時代の住居の作りは、男を愕然とさせた。土手に穴を掘っただけの住居は、原始時代そのものだ。このシーンには私もジーンと来るものがありましたね。
中は比較的心地良い住居にはなってたが、皆が皆見窄らしい様を曝け出してた。白人も黒人も汚れた浴衣を着ていた。そこで偶然にも見た事のある顔があった。確かに妻だった。顔は汚れ、身なりは貧相だが、無造作に結ったブロンドの髪は以前のままだった。
チャプター4〜妻との再会
男が妻に気付く前に、妻の方から声を掛けてきた。
”あら、まだ生きてたの?よくこんな所が分ったわね”意外にも明るい表情で男の方が戸惑った。
”君はここで何してるんだ、身なりから推測すれば、物乞いでもしてるのか?”
”何馬鹿な事言ってんのよ、ここではキャスターやってんのよ”
”その格好でか?”
妻は男を食堂に連れて行った。ガランとした食堂だったが、意外にも皆平和そうな雰囲気だった。捕虜収容所の様な、窮屈で圧迫した雰囲気は皆無だった。
”ここは日本軍の取締が厳しんだろ?アメリカへ戻ろうぜ、今はまだ廃墟と化してるがが、直ぐにまた復活するさ”
”何云ってんのよ、ここで十分じゃないの、日本人も殆どいないし。それに貧しいけれど自由は謳歌できるわ、貴方もここで早く仕事を見つけなさいよ”
”えええ、じゃ日本人は何処へ行ったんだ?”
”アメリカ大陸よ、殆どが空爆を逃れた西海岸へ移住したわ。でももうアメリカにはウンザリだわ、こっちの方が私には合ってるみたい”
感傷に浸る間もなく男は、戦友が何処にいるかを妻に訊ねた。早速妻は夕方のニュース番組で、旦那の戦友の名を呼び、ここに集まる様に誘いかけた。
チャプター5〜脱出計画
男はかつての戦友との久しぶりの再会に、涙が溢れたが。戦友の方は、裏切った男にやや不快を示した。彼らは男に背を向けたままだったが、複雑そうな表情を浮かべていた。
すると、かつて将軍だったらしき老人がやってきて、”俺たちはある計画を練っている。後であの倉庫に来い”と耳元でささやく。
妻は急いで旦那の仕事を探し回った。運搬車の整備の仕事があったので、喜び勇んで戻ってきたが、部屋に旦那はいなかった。男は例の倉庫へ行った所だったのだ。
男は老人から、計画の一部始終を聞かされた。その計画では、今極秘で作ってる気球船で、アメリカ西海岸で温々と暮らしてる日本軍に奇襲を仕掛けるというのだ。
男は熱い何かを感じた。一度は母国を裏切った男に、名誉挽回のチャンスが訪れたのだ。男は将軍に誓った。”私にその大役を任せて下さい、今度こそ男になってみせます”と。
将軍は男と堅く熱い握手を交わした。”君がやってくれるか!最初からそう言ってくれると信じてたよ”
男は反撃の第一陣として、颯爽とスマート爆弾が搭載された気球船に乗り込んだ。その時女房が駆けつけた。しかし時遅しだった。男が乗った気球船は、浮上した途端、爆破したのだ。アレレのレー。
結局男は、最後の最後でまんまと裏切られたのだ。”身から出たサビ”とは、この事を言うのだろうか。そして喜劇と歴史は繰り返されたのだ。
映画館には殆ど人はいなかったが、私はクスクスと笑いが止まらなかった。俺が前に見た夢と同じじゃないかってね。その時、夢から覚めた。夢にしては結構長い夢だった。暫くは笑いが止まらなかった。
案外、いい値で売れるかもしれません。
それにしても、そんな複雑な夢がよく見られると感心します。
転象さんは、夢が現実で、現実は夢なのかも。
人が無意識に考えてる事って、結構リアル過ぎるんですかね。
私の場合、現実が悪夢みたいなものなので、夢が現実になってるのかもです。
人間の脳って寝てる時が一番活発に活動するのかも。
古墳時代の日本といい、平安京時代のアメリカといい、頭が下がります。イタリアデザインの爆撃機も実際にどんなものだったか、イラストにして欲しい。
ゴジラの放射熱線の華麗な爆撃が目に浮かびそうです。ゴジラはいつの世も最強ですね。
イタリアデザインの爆撃機ですが、B29くらいの大きさで、コンコルドデザイン。色は茶色、高速&高性能&広範囲の爆撃が圧巻で、まるで空飛ぶゴジラだったです。
Eu崩壊もアメリカ分裂も現実のシナリオと言ってもいい。軍事大国イタリアもまんざら悪くない。
今トランプ大統領が来日してますが。彼はどんな夢を見るんでしょうか。やはり、アメリカが世界を支配し続け、トランプが再選するおめでたい夢でも見てるのでしょうか。
米中貿易戦争もアヘン戦争の再来と言えなくもないです。当時の中国(清帝国)のGDPは世界一でした。眠れる獅子と称された大国が、イギリスに敗れるとは誰が想像し得たでしょうか。
夢の中で歴史が繰り返されるとしたら、夢こそが未来を予測するタイムマシンかもしれません。
日本が古墳時代や平安京時代に戻るのも十分にあり得る事だと思い知らされました。むしろ、トランプが掲げるアメリカ1stの方が夢物語ですかね。