象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

鏡張りの部屋と、その4〜魔宮のホテルに迷い込んだ男と〜

2018年04月24日 06時20分37秒 | 鏡張りの部屋

全くの迷宮に迷い込んだ一人の男。

この男の正体とは、そして、この魔宮のホテルの実体とは。

魔性の女と、嫌味で怪しげな老支配人。

死んだと思われた男の行く末は?

 

とにかく、
今の俺は奴等に洗脳されつつある。
逃げ出そうと思っても、
既に、頭と身体が言う事を聞かない。


特に、あの支配人と小娘だ。
支配人は不思議と、ピエロっぽいし、
若い女は、やけに媚態を振りまく。

何が素敵な場所?だか
何が素敵な人達?だか

全く笑わせてくれる。

”ホテルカルフォルニア”っていうのも
やけに出来過ぎてる。
俺だって、この歌の意味は知ってるつもりだ。


所詮、精神病棟のお化け屋敷の詩だろう。
この寂れた空虚な囲いの中で
数多くの精神病患者が
医者が処方した薬で犠牲になり、
廃人になり、人間凶器となり、
自殺や殺人を繰り返した。

誰だって知ってるさ
医者なんて、
金の為なら人殺しも厭わないって事を。


精神病棟だって、所詮は
シャブ置き場に過ぎんだろう。
精神科の医師だって、平気で
コカインを処方するではないか

病院を医師を病棟を経由すれば、
ヤクは合法なのさ
そして、カネは全てを麻痺させ
そして、お医者サマは呟く

🎵素敵な効き目の薬ですよ
🎵素敵な気分に浸れますよってか

シャブの売買なんて、全てペテンさ
売人から高値で手に入れるか
コロンビアの友人から
タダ同然で流してもらうか
処方して、手に入れるかの違いだろう


それに、このお化け屋敷には、
酒も魂もないってか?
ポ◯チンをシャブってくれそうな
生意気なエロい小娘がいるのに、
何が身分証明書だ。
保険を使えば、
安く永久に居られるってか?


俺は、人生の落伍者でも世捨て人でもない。
仕事で僅かなヘマを犯し
些細な賄賂を受け取っただけじゃないか
少しばかり仲間の信用を失い
家族と揉めただけじゃないか

こんな事、
何時でも何処にでもあるこったろう。
俺が何をした?

浮気でもしたか?
デリヘルで本番やっただけじゃないか。
コカインでも吸ったか?
ヤッたのはマリファナだけだ。


女房を殴ったか?
ケツを蹴飛ばしただけだ。
娘でも犯したか?
ケツの◯に指を突っ込んだだけだろう。

俺は後悔するような事は
何一つやっちゃいない。
なのに、何故こんな
幽霊屋敷に監禁させられるのだ。

それに、後悔した所で何になる?
後悔なんて偽善だろう?
後悔して救われんのか?
それなら、後悔とは
悪い行為に与えられる賞与じゃないか
後悔とは、我々の魂が
神に捧げるべき”純潔”じゃないのか?
(幻滅のダルデスの言葉引用です)

運命に散々弄ばれた俺の人生に
救いはないのか?
運命が神がそんなに偉いのか?
俺がそんなに憎いか?


”土に埋もれた様に”生き抜いたこの15年
俺は家族の為、仲間の為、会社の為に
必死で働いて来た。

全てを投げうって、人生を捧げてきたのに。
結果はこのザマだ。
人生が、神が、運命が、
俺に微笑みかけてくれた事は
一度もなかった。

俺が何をした?
神が癪に触るような事をしたか?
運命に逆らう様な事をしたか?


何が、”ようこそホテルカルフォルニア”だ
何が、”飲みましょ、踊りましょ”だ
冷えたロゼのシャンパンなんて
最初から、置いてないくせに。


ここからは出られない様に
プログラムされてるだって?
それなら、最初から俺の人生は
出来損ないの出来レースだったのか?
オレの運命は、
神様が仕組んだ愚かな戯曲なのか?


”ようこそ、我がホテルカリフォルニアへ”
🎵素敵な場所でしょ
🎵素敵な人達でしょ



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