
霜降りの芸術品 岩手特産 前沢牛肉










新しいタイプの天体2つが見つかった。1つは新しいタイプのパルサーで、発見したのは、プエルトリコのアレシボの電波天文台の電波データから。このデータ、世界中の25万人、50万台のパソコンで分析するプロジェクトで発見されたという。
このプロジェクトは「アインシュタイン@ホーム」と呼ばれ、25万人以上が参加。ドイツのマックスプランク研究所が中心となり、その正体は中性子でできている中性子星と判明。通常のパルサーに比べて信号を出す周期が長く、他の星を伴わず単独で存在する珍しいタイプという。
もう1つは強いガンマ線を出す新星で、これまでガンマ線を出すブラックホールは、知られていたが、新星爆発で、ガンマ線が発生することは知られていなかった。
発見した人もすごい、大ベテランのアマチュア天文家で、福岡県久留米市の西山浩一さん(72)と佐賀県みやき町の椛島(かばしま)冨士夫さん(70)の2人である。

パソコン50万台の能力結集、中性子星発見
日本など192か国のボランティアが持つ50万台のパソコンの能力を結集し、新しい天体が見つかった。
周期的に電波やエックス線などを出す「パルサー」で、こうした試みで未知の天体が見つかるのは初めて。米科学誌サイエンス(電子版)に掲載された。
このプロジェクトは「アインシュタイン@ホーム」と呼ばれ、25万人以上が参加。ドイツのマックスプランク研究所が中心となり、インターネットにつながった各パソコンの空き時間を使って、プエルトリコのアレシボ天文台が公開していた観測データを分析した。その結果、2007年2月の観測データの中から、パルサーを発見した。
このパルサーは地球から約1万7000光年離れた場所にあり、その正体は中性子でできている中性子星と判明。通常のパルサーに比べて信号を出す周期が長く、他の星を伴わず単独で存在する珍しいタイプという。(2010年8月14日 読売新聞)
パルサーとは何か?
パルサーは、光、電波、X線、ガンマ線などを周期的に規則正しく放射している天体で、1.6m秒(1m秒は1/1000秒)から8.51秒と非常に短い周期で明滅する。1967年に、こぎつね座で初めて発見され、これまでに500個ほどが見つかっている。
パルサーの正体は、超新星爆発によって生まれた中性子星から発せられる放射状のビーム。このビームは天体の磁極から発せられるが、この磁極と中性子星の回転軸にずれがあるので、地球から見ると回転にともない磁極が見えたり、かくれたりする。
パルサーの回転は非常に高速で、しかもきわめて正確なため、人工的な電波のように観測されるこの明滅が、宇宙人からの信号であると考えられたこともあった。
パルサーは電波を放射しているが、X線やガンマ線を放射するパルサーも見つかっている。
アマチュア天文家、新種の天体発見
九州のアマチュア天文家が見つけた新星が、強い放射線を出す新種の天体であることを、京都大・広島大などの研究グループが確かめた。8月13日付の米科学誌サイエンスに、アマとプロ、連名で発表する。研究者は「連携がうまくいった。日本のアマのレベルは高い」と話す。
福岡県久留米市の西山浩一さん(72)と佐賀県みやき町の椛島(かばしま)冨士夫さん(70)が3月11日午前4時ごろに天体望遠鏡で撮影した画像で、はくちょう座のデネブの近くに見えるV407という星が異常に明るくなっていることに気づいた。
2人は京都大花山天文台の前原裕之教務補佐員に電子メールで連絡し、広島大などが日米欧で共同開発した観測衛星のデータを調べ、普通の可視光の100億倍のエネルギーを持つガンマ線を出している新星だとわかった。
これまで、強いガンマ線を出す天体は超巨大ブラックホールなどわずかしか知られておらず、新星は出さないとされていた。
西山さんと椛島さんは九州の天文同好会の高校生会員だったころから半世紀以上の知り合い。4年前、みやき町に観測所を自前でつくり、2人で新星探しを始めた。最近3年間で53個を見つけ、世界の半分を占めるという。
最新機器を持つプロに対抗できる秘密は観測時間にある。日没から夜明けまで夏は8時間、冬は12時間、晴れている限り盆も正月も関係なく毎日2人で観測。望遠鏡で撮影した画像を、パソコンで過去の画像と比較して、新発見があればすぐに報告する。
「プロの研究者に感謝される喜びでやめられません」と西山さん。(asahi.com 2010年8月14日)
新星とは何か?
暗かった星が急激に明るさを増し、地上からは星が突然現れたように見えるため、この名がある。二つの近接した星の一方から出たガスがもう一方に降り積もり、ある限界になると表面で核爆発が起き、強く光る現象。
新星爆発を起こす星は、白色矮星と通常の恒星の連星である。恒星から白色矮星に降着円盤を通じて水素が供給され、白色矮星表面に降り積もった水素が熱と圧力で熱核融合反応を起こす。
新星爆発後も連星系に大きな変化はないため、いずれ再び新星爆発を起こすこととなるが、爆発の間隔は1000年から10万年と推測されており、ほとんどの場合、1度きりの爆発しか観測されていない。
ただし、白色矮星の質量が大きく、連星系のもう片方が赤色巨星の場合は、爆発の間隔は10年から数十年と短くなり、繰り返し爆発が観測される。このような新星は反復新星や回帰新星と呼ばれ、10例程度が発見されている。
参考HP Wikipedia「パルサー」「新星」
![]() |
徹底図解 宇宙のしくみ―太陽系の星々から137億年彼方の宇宙の始まりまで (カラー版徹底図解) 新星出版社 このアイテムの詳細を見る |
![]() |
宇宙旅行―中川先生と行くぐるっと銀河大周遊7日間 中川人司 ジービー このアイテムの詳細を見る |