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続々と発見!地球の歴史
有史以前、先史時代は地面を掘って出てきた、遺物や化石をたよりに探っていくしかない。最近もアフリカで、世界最古の石器が見つかったり、南米で最古の恐竜が発見されたり、さまざまな発見が続いている。
2008年9月、日本最古の地層が、茨城県日立市北部の山地で発見された。このときの年代は約5億600万年前のもので、当時の記録を6000万年も更新する発見であった。
そして今回、2010年8月、さらに古い5億1100万年前の地層が発見された。場所は茨城県常陸太田市。前回の地層に近い場所だ。日本は地震や火山の噴火があり、地殻変動が激しいところなので、あまり太古の地層は残っていないが、この地層は当時中国大陸の縁の海底にあったものだという。
それにしてもこの地層は、恐竜以前の時代、原生代・先カンブリア紀直後の、古生代・カンブリア紀の地層である。そんな太古のカンブリア紀とは、どのくらい昔の時代だろう?またどんな生物が住んでいたのだろう?
正解は、約5億4500万年前から約5億0500万年前までとされる。生物は有名なのは三葉虫、フデイシなどである。フズリナは石炭紀以降に出現した。比較的新しく発見された生物に、アノマロカリス Anomalocarid、ハルキゲニア Hallucigenia、ウィワクシア Wiwaxia...などがある。
日本最古!「西堂平層」
茨城県常陸太田市長谷町の茂宮川最上流部の地層「西堂平(にしどうひら)層」が日本最古となる約5億1100万年前のカンブリア紀のものであることが、日立市郷土博物館特別専門員で茨城大名誉教授の田切(たぎり)美智雄さん(65)の研究チームの調査でわかった。
田切さんは「日本列島の形成過程を知るため重要なデータになる」と話している。今回の研究成果は、9月18日から富山大で開かれる日本地質学会で発表される。
研究チームは2008年にも、日立市北部の山地で日本最古となる約5億6000万年前の地層を発見しており、今回はさらに500万年さかのぼる地層を確認したことになる。
田切さんらは約10年前から西堂平層の研究を始め、年代測定に必要な鉱物「ジルコン」の採取を続けてきた。昨年7月、南極・北極域について研究している国立極地研究所(東京都立川市)の高感度質量分析計でジルコンの中のウランと鉛の含有率を調べ、年代を割り出した。その結果、カンブリア紀(約5億4200万~約4億8800万年前)のものと判明した。
調査ではこのほか、日立市東河内町で約5億700万年前の地層なども見つかり、カンブリア紀の地層が約30平方キロ・メートルに広がっていることも判明。田切さんは「日立市と常陸太田市にまたがる多賀山地から日本列島が形成されたのではないか」と推測している。
田切さんらは今後、西堂平層から化石を探し、日本列島と大陸のつながりについて調査を進め、生物の進化の過程を明らかにする研究に役立てる。(2010年8月19日16時50分 読売新聞)
ジルコンとは何か?
さて今回、年代測定に使われた「ジルコン」とはどんな鉱物だろうか?
ジルコン(zircon)はジルコニウムのケイ酸塩鉱物。化学組成:ZrSiO4、比重:3.9~4.7、モース硬度:7.5と固く、晶系:正方晶系。固いので、ダイヤモンドの代用品として、古くから装飾用宝石として用いられている。通常理想式に近い化学組成をもつが、ジルコニウムの一部はハフニウムにより置き換えられ、ハフニウムが多いものはハフノン(hafnon)と呼ばれる。
純粋なものは無色だが、不純物や結晶欠陥によって着色していることがある。微量成分として希土類元素や、ウラン、トリウムなどを含む。ジルコンはウラン、トリウムに富むが鉛に乏しいので、ウラン・鉛法あるいはトリウム・鉛法の放射年代測定の対象鉱物として重要である。つまり、時間とともに本来は含まない鉛が形成されてゆく。
カンブリア紀とは何か?
カンブリア紀(Cambrian period)は地質時代、古生代前期における区分の一つで、約5億4500万年前から約5億0500万年前までとされる。カンブリアという名前は、この時代の岩石が出土し研究された最初の地であるウェールズの古名が由来である。
カンブリア紀では、先カンブリア時代によって形成された海洋が地球上のほぼ全てを覆い尽くす。海中では様々な種類に至る海洋生物が現れ、中でも三葉虫等の節足動物が繁栄し、藻類が発達した。むしろ、これ以前の時代からは化石がほとんど得られなかったことから、化石に頼って時代区分を行っていた頃にはこの時代までしか区分ができなかった。そのため、カンブリア紀が従来はもっとも古い名前の付いた区分であり、それより古い地層はカンブリア紀以前というしかなかったのが、「先カンブリア時代」の名の由来である。
三葉虫やフデイシ、腕足類、サンゴなどは古くから発見されていたが、頻繁に出土する生物群は限られていた。カンブリア紀の生物相の多様性がよく知られるようになったのはバージェス動物群の発見以来であり、特に20世紀末の見直しでその内容がそれまでの想像を超えることが明らかとなった。この時期の初期には動物門のほとんどすべてが出現したと考えられ、この時代に動物の多様性が一気に増大した可能性がある。これをカンブリア爆発と呼ぶ。
参考HP Wikipedia「ジルコン」「カンブリア紀」・地質観光マップ「地質観光マップを持って、ジオツーリズムに出かけてみよう!」
カンブリア爆発の謎 ?チェンジャンモンスターが残した進化の足跡 (知りたい!サイエンス) 宇佐見 義之 技術評論社 このアイテムの詳細を見る |
茨城県地学のガイド―茨城県の地質とそのおいたち (地学のガイドシリーズ 3) コロナ社 このアイテムの詳細を見る |