「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」から始まるこの小説
アハハと笑えるところはあったけど・・・
自殺未遂をしたお父さん。
それに気付いてあげられなかったと自分を責めて(?)家を出て、3つのパート勤務を掛け持ちしながら一人暮らしを始めたお母さん。
お父さんの遺書を読んで、
「真剣ささえ捨てることができたら、困難は軽減できる」と自分に刷り込んでしまったお兄ちゃん。
主人公の妹にも、他の登場人物の誰にも感情移入出来なかったからなのか、
それとも“終わり方”のせいなのか・・・・・
何よりお父さんが自殺をしようとした理由が分からないことが不満です(^^;
でも、お兄ちゃんが“目覚めた”のは良かったと思う。
5月6日 追記
妹はお父さんが自殺未遂をした梅雨時に必ず体調を崩し、お兄ちゃんのことを「悩みも無くていい加減で」と思ってるんだけど、
実際はお父さんの自殺未遂という出来事はお兄ちゃんの心にもキズを与えていて。
それをお母さんはちゃんと分かっていたんだよね・・・
お兄ちゃんってサ、そうなんだよね・・・
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著者 加藤 秀視
本人オフィシャルサイトより抜粋
1976年 栃木県生まれ。
酒乱の父の家庭内暴力に怯えて過ごす幼少期。虐待による精神的疾患の日々。
両親の離婚を経て母子家庭に。
幼少期は施設で育つ。
現在は、総合的な人財の育成に焦点をあてた、能力開発、教育、研究、 プロデュース、ヘッドハンティング、エージェントを手掛ける。
ほか、「社会起業家」としても複数の会社を起業し増収増益を達成する。
全国各地から講演依頼が殺到し、情熱を燃やし全国各地を飛び回っている。
貧しく、恵まれぬ母子家庭の不良少年だった自分を振り返り、全国各地の小中高、大学をはじめ、父兄、PTA、児童施設での啓蒙活動や、
少年院、刑務所、非行少年の自立支援、更生、就業支援、シングルマザーへの就業支援などには特に力を入れ精力的に奉仕を行なっている。
<本文より>
更正とは甦るって書く。
辞書には「甦る」って
「一度消えうせたものが再びあらわれる」って記載されている。
ようは元に戻るってことだ。
テレビや雑誌など、メディアにも登場しているらしいけど
テレビを殆ど観ない私はこの本で初めて知ったよ(^^;
「将来の夢はオヤジを殺すこと」
中学の卒業文集にそう書いたこの人が、16年間音信不通だった父親を引き取り介護した。
私も中学生のとき、「いつか、殺す」と思ったことがある。
数年前まで、お母ちゃんの介護は出来ても、お父ちゃんの介護は出来ないとも思っていた。
今は、出来るんちゃうかな・・・多分(^^;
誰でも、いつかは自分の親を許せるときがくると思う。
でも、許せないなら、それでも良いと思う。 でも、いつかはきっと許せるときがくると思うよ。
5月6日 追記
「将来の夢はオヤジを殺すこと」と書いたら教師にダメダしされたので実際には「殺し屋」と書いたそうです。