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アンフェアな安値vsフェアな安値

2018年07月19日 | ガソリンスタンド4

7月18日燃料油脂新聞より(※青系文字はmasuumi)


ガソリン需要減対応 元売合併・コストコの猛威
SS業界はどう遷移していくか 
自動車関連ビジネスで独自の仕組みをつくった静岡県有力特約店社長に聞く

国内リテール儲からない物販からサービス販売へ

(SSは)お客さんから見たイメージは“ガソリンスタンド”
オートバックスはカー用品専門店のなかで全国規模の一流店だが、彼らも収益不足のために車販や車検をやっている。
認知度も集客力もあるがオートバックス車検がトヨタ自動車ディーラーよりブランド力があるかと聞かれれば難しい。
例えばポルシェを買ったとすると車検はオートバックスではなく正規代理店か専門店にお願いすることになる。

だからSSで何を狙うのか。自動車関連ビジネスをやっていくのなら給油所の格好のままでは難しい。

今どの業界でも一番儲からないのがリテール(小売)部門。だからどの業界もリテール部門を積極的に本体から切り離している。
大企業は経営資源を海外に振り向けたいというのが本音。石油メーカーも海外に向かっている。

コストコについては、SS業界の主流派とは真逆の見方をしている。

石油メーカーからすれば、コストコは自分のリスクで設備を建てている優良企業。
仕切りの値決め交渉もグズグスしないで一発、(系列特約店相手と違って)後腐れがない。
圧倒的な量販志向。消費者も、自治体もコストコの出店を望んでいる。

普通に考えれば石油メーカーはコストコにガソリンを卸したい。コストコは石油メーカーにとって都合のいい存在だ。



どこかの時点で潮流がコストコ側にシフトすると睨んでいる。
上流に位置しているプレーヤー全員の思惑が合致しているからだ。


コストコは自分のリスクでやっているから、タンクが漏れようが、欠減しようが、建物がはげようが、すべて自己責任。
元売にとって手間いらず。(独自PBSSも同じです)
これから消防法の規制緩和によってセブンイレブン、ローソンに加えて新たなプレーヤーだってもっとたくさん出てくるかもしれない。

因みにコストコは米国で新車販売ナンバーワン企業でもある。
日本もガソリンのポンピングスタンド、燃料だけのセルフSSは相当売らないと利益が出ない時代になってくるだろう。


これはどこの業界でも共通しているが、リテール部門において“物販”ではもう生き残る、勝ち残ることはできないと強く感じている。
物販からサービス販売に早急に転換していかなければならない。

実はコストコが併設している給油所は物販ではなくサービス販売だ。
彼らにとって給油所はわざわざ数十㎞も遠い場所から買い物に来てくれたお客さんへの“サービス販売”という考え方をしているはずだ。




配達を主力にしている小規模地場フルサービス業者は単なる“物販”ではない。

配達という“サービス販売”を行っているという見方ができる。

十分に生き残る、勝ち残ることが出来るのではないだろうか。



*****

同感です。

消防法が緩和され異業種が次々に参入してくるでしょう。
その時「最後の砦」は陳腐化する。

20年前に行ってきた自分たちの「安値集客」は棚に上げて、異業種の安値に文句を言う全石連は失笑ものです。

コストコがセルフSSを開設したのは3年前です。
その頃には店舗数は既に半数にまで激減し、残っている小規模地場業者の多くは疲弊していました。


コストコのせいで地場業者が潰れるんじゃなくて、
20年という長期に渡る過当競争で、
(特に、他社買いもせずにやってきた系列販売店は)
跡継ぎもいないし、再投資もできないから、廃業を決断するのです。




>コストコの給油所は“サービス販売”

やはりコストコより質が悪いのは同業者でした。

まだ消費者には知らされていなかった、不公正な卸格差を利用して安売りをした同業者たちでした。


(大きな卸格差があったから粗利は高値店より多い時もあった)

彼らは「消費者のために、」と謳いながら、

安値のその本当の目的は「集客」であり「油外販売」であり、残存者利益を確保すべく同業者(小規模事業者)を廃業へと追い込むことだったから。


だから当ブログはコストコセルフSSを応援します。

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