Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

偏りが少し改善された本棚~2021回顧③~

2021-11-24 00:10:00 | コラム
年度総括、第3弾は漫画や写真集も対象にした「本」。

ペーパーレス時代が進んでいることもあり、自分だって必ずしも「手でページを繰っている」わけではないです。
それと今年の傾向としては、去年のベストテンよりバランスがいいかなと。

小説、ノンフィクション、漫画。その内容が多岐に渡っていて、そうそう、元々が偏りのある人間なのだから、こういう風にいろんな要素を「摂り入れなきゃ」なと。

映画も本も音楽も、食事と同じだと思うんですよ結局。


①『ルックバック』(藤本タツキ 少年ジャンプ+)

『チェンソーマン』で注目を受けた若き天才による読み切り漫画。

無料で読めるので、ぜひ。オアシスが好き、そして表現を志していたことのあるひとは、とくに!!
こちら!

※すんません、無料は期間限定だったみたいで、いまは途中までしか読めないみたい(^^;)


②『正欲』(朝井リョウ 新潮社)

映画とも相性のよい作者による新作小説。
しかし『桐島~』などとはちがい、これは映画化は難しいのかも。


③『ウディ・アレン追放』(猿渡由紀 文藝春秋)



ワインスタインやケビン・スペイシーでも感じることだが、多くの関係作品に親しみ、その才能を評価していたからこその複雑な読後感。

盟友ダイアン・キートンだけがアレンの味方でありつづけているのが、救いでもあり切なくもあり。。。


④『僕の心のヤバイやつ』(桜井のりお 少年チャンピオン・コミックス)

自称・陰キャの主人公と、モデルとしても人気が出てきたクラスメイトの恋物語。

2週にいちどの更新が、楽しみで楽しみで。



⑤『血も涙もある』(山田詠美 新潮社)

詠美さん健在…でありつつ、昔のままではなく、きっちり現代と対峙している。


⑥『デヴィッド・ボウイ無を歌った男』(田中純 岩波書店)

「無」は「ナシング」と読ませる評伝。
亡くなったあとに多くの文章に触れたが、これがいちばんかな。




⑦『往生際の意味を知れ!』(米代恭 小学館)

『アメトーーク!』で、たしか広瀬アリスさんが推薦していた? ちがうかな、それで手に取った漫画。

絵柄の好き嫌いはあるだろうが、いやー、これ面白いぞ。



⑧『言語学バーリトゥ―ド』(川添愛 東京大学出版会)

ダチョウ俱楽部の「押すなよ!」を、果たしてAIは理解出来るのだろうか―という第一の疑問だけで、完全にこころを持っていかれる。

ちょっとした「言い回し」を考察、気軽に読むことが出来る「かる~い」学術書。


⑨『母影』(尾崎世界観 新潮社)

クリープハイプのボーカルとして有名な作者による、可能性に溢れた佳作小説。

書きつづけてほしいなと思っていたら本人もその気のようで、これはうれしい。


⑩『戦争は女の顔をしていない』(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ著、三浦みどり訳 岩波書店)

漫画版が人気だが、どちらも手に取ることをおすすめします。


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明日のコラムは・・・

『バッハさんよりオオタニサ~ン~2021回顧④~』
コメント (4)
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