Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

GW特別企画(4)映画の眼光

2013-04-29 00:15:00 | コラム
よく「やさしそう」「ひとがよさそう」といわれる。

えびす顔というわけではないが、他者が評するに「その目がポイント」なんだという。

そう?

まぁ垂れ目だしね、
自分ではその目を中心に「ヘラヘラ」していると自覚しているのだが、それを周りは「ニコニコ」と解釈してくれる。

ありがたいことだ。

・・・って、じつはありがたくもなんともない。

性根が完全に腐っているため、あっという間にメッキが剥がれる。
剥がれたらどうなるか、そっちが勝手に「いいひと」と決めつけていただけのクセ? して、あのひとはサイテーだ、裏表がある、などと批判? を受ける。

いやいや、オメーらの勘違いじゃないかって。
ひとを見る目を鍛えなさいっていいたい。

だって、ひとを見る目があるひとは大抵、自分を見て直感的に「あぁ、ろくでもないんだな」と捉えてくれるのだもの。

「どうして、そう思いました?」
「いや、目がね、笑っているようで、じつはそうでもないっていう、、、」
「ご名答」


というわけで、映画における俳優の眼光・眼力について。

たまに、筋そのものよりも俳優の演技がすごいという作品があって、その大半は「目の力」であったりする。
よく分かんないけれど、とにかくあの目にやられた! と。

それは、どちらかというと正ではなく「負」の目。

映画を面白くするのは負のほうで、、、といい切ってしまうのには問題があるけれど、負の目から放たれるパワーが反転し、正へと変わる―それが、映画のダイナミズムを生むのだと思う。


(1)『時計じかけのオレンジ』(71…トップ画像)

冒頭の「あの目」で、観るのをやめた女の子を知っている。
ある意味で、正解か。

負のパワーの金字塔であり、これだけでマルコム・マクダウェルは映画史に残る。

(2)『酔いどれ天使』(48)

すべてに怒っているような松永のキャラクター、それに命を吹き込んだのは三船のギラギラした眼光である。

(3)『ヘンリー』(86)

ほとんど無表情でひとを殺すシリアルキラーの目は、死んでいるようにも見える。

(4)『TOKYO FIST』(95)

無機質なものに囲まれて生きていた主人公が、本能を取り戻す。

満月とリングとグローブ、ふたりの男とひとりの女―血みどろの物語で、塚本晋也の目はキラキラギラギラ輝く。

(5)『ポゼッション』(81)

女優の眼力でトップといえば、この映画のイザベル・アジャーニ。
たぶんこれに異を唱える映画小僧は、少ないのではないか。

なにかに憑依されたヒロインが絶叫し嗚咽し怪物とセックスする。

(6)『シャイニング』(80)

ジャック・ニコルソンではなく、夫人を演じたシュリー・デュバルのほう。
映画史上で最強・最狂の恐怖顔である。

それにしてもキューブリックは、狂気の目を捉える才人だ。

(7)『ブルーベルベッド』(86)

マザーファッカーな犯罪者を怪演―しているはずだが、デニス・ホッパー、とにかく楽しそう。




(8)『タクシードライバー』(76)

過剰になる二歩手前くらいで表現した、神経症的な演技。
ここらへんが、デ・ニーロのすごさだろう。

(9)『死霊のはらわた』(81)

メイクの力だが、目玉から血がドバーーーッ、、、みたいな。

(10)『フェイク』(97)

ジョニー・デップの、哀しみ、、、というか、絶望を湛えた瞳。
このラストのショットを拝むためだけに、本作を繰り返し鑑賞している。

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明日のコラムは・・・

『GW特別企画(5)裸の銃って、なにかね』

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2 コメント

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目力ー (夢見)
2013-04-29 11:57:53
アラビアのロレンスで ピーター・オトゥールいじめるオマー・シャリフとか

リー・バン・クリーフ

ユル・ブリナー

目力というか 眼差しの強烈さが記憶に残ります
返信する
時計仕掛け (oyajisann)
2013-04-29 19:00:32
時計仕掛けのオレンジ、狂気描いた最初のテンポの速さ秀逸。
後半ベートベンの曲も拒絶、後に保安処分反対の意味もあったと感じました。
数少ない何度も観た映画です。
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