Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

にっぽん男優列伝(245)時任三郎

2014-09-20 00:30:00 | コラム
58年2月4日生まれ・現在56歳。
東京出身。

公式サイト

誕生日が一緒というだけで好きな俳優さんのひとりに入れているのが、本日の主役・時任三郎(ときとう・さぶろう)さん。
(ちなみに、時任さん以外の2月4日生まれの有名人は…冒険家チャールズ・リンドバーグ、映画監督ジョージ・A・ロメロ、映画監督・川島雄三、俳優・加藤剛、キョンキョン、ミュージシャン喜多郎、ミュージシャン・山下達郎、政治家・石破茂、女優・石原真理、タレント・江口ともみ、俳優・佐々木蔵之介、芸人・南キャンの静ちゃん・・・などなど:順不同)

もう少し映画での活躍が増えるとうれしいのですけれど、テレビドラマをメインとする俳優さんです。

出ていないわけではないですよ、ヒットシリーズの『海猿』(2006~2012)では格好いい首席航海士・下川を演じていますし。
でも元々はテレビシリーズ(2005)であり、映画はその好評を受けてのものでした。

(映画版にしろテレビ版にしろ)このシリーズに関しては、はっきりいえば真剣に観ていたわけではないです。
自分の世代だと、やっぱり『ふぞろいの林檎たち』(83~97、TBS)のひと、、、になるんですよね。

やや色黒の長身ですから、相手役の手塚里美と相性抜群。
一時期、手塚さんのファンだったものだから、えれー羨ましかったです。


※あんまり歌手のイメージはないですね(リゲインは有名だけど)




<経歴>

大阪芸術大学(デザイン学科)卒。

芸能界へのデビューは、テレビドラマでも映画でもなく、ミュージカル『HAIR』でした。
ミロシュ・フォアマンが映画にもした、あれですね。
米国のヒッピーたちの物語を、日本でどのように上演したのでしょう。とても気になります。

テレビドラマのデビュー作は、81年の『思えば遠くへ来たもんだ』(TBS)。
その2年後、『俺っちのウェディング』で映画へのデビューも果たしました。

同年からスタートする『ふぞろいの林檎たち』で注目を浴び、人気俳優に。

『海燕ジョーの奇跡』(84)や『紳士同盟』(86)、『ハワイアン・ドリーム』(87)などでスクリーンに登場するも、繰り返しになりますが、やっぱりテレビのひとという印象が強いです。

映画のキャリアで代表作を挙げるとするならば、個人的には87年の『永遠の1/2』でしょうか。
自分と「そっくりの、もうひとりの自分」をめぐる、ミステリータッチの佳作です。

ほかの出演作に・・・
香港との合作『アゲイン 明日への誓い』(89)、『ゴジラVSキングギドラ』(91)、
ミュージシャンの小田和正が初監督に挑戦した『いつか どこかで』(92)、
『トキワ荘の青春』(96)、『天国までの百マイル』(2000)、
前述した「海猿」のシリーズ(LIMIT OF LOVE…2006、THE LAST MESSAGE…2010、BRAVE HEARTS…2012)
『ハッピーフライト』(2008)、『雷桜』(2010)、『DOG×POLICE 純白の絆』(2011)、『すべては君に逢えたから』(2013)、
そして最新作が、『劇場版 タイムスクープハンター ―安土城 最後の1日―』(2013)。


いいなぁ! と思ったのが、99年~2003年のあいだ、俳優を一時休業して家族とニュージーランドに移住したこと。

「子どもを、のびのびと育てたいから」なんだそうです。

よいパパですなぁ・・・。


※ちょーおもしれ!!




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書くなら三面記事

2014-09-19 08:12:43 | コラム
「あの一件」以来、朝日新聞の部数が激減しているという。

(広告の掲載を拒否された)雑誌社によるネガティブキャンペーンかな・・・と思っていたが、現場の声をまとめた結果、実際に激減していることが分かった。

現場の声―それを売っているひとたち。
もう少しいえば、紙面の内容には関わっていないひとたち。

そう、喰うために「たまたま」そこを選んだというひとが大多数のはずで、彼ら彼女らに罪はない。
ないにも関わらず、集金時にお客さんから罵声を浴びせられる。購読料「支払いの拒否」をされる。

Aさんはいう、「罵声はまだいいよ。頭を下げてすいませんという態度を取ればいい。支払い拒否が困るんだ。結局、こっちが自腹で払っている」

そんな馬鹿な!

とは思うが、そこからの面倒なアレヤコレヤを想像すると「自腹のほうがマシ」と考えてしまうらしい。

彼は結局、7枚の領収証をゴミ箱に捨てた。
朝・夕刊のセットで4037円、だから手取りから28000円を引いた額が、彼のほんとうの給料なんだ。

新聞奨学生をやっていたものとして、同情を禁じ得ないなぁ。
もしあのころに問題が起きていたとしたら、どうしていただろうな。

・・・・・。

やっぱり、同じことをしていた気がするのだよねぇ。


朝日を擁護する気なんてさらさらないが、
検証記事を載せて社説や天声人語で謝罪して、「いちおうは」社長が会見もして、
「まだ足りん!」というのは、なんかちがうと思う。

そりゃ一大事であることは理解している、
しかし、そっち系―右だの左だの、もう古いと思う。だからそういう表現は使わない―の雑誌による「廃刊せよ!」と煽っている記事を読むと、そういう問題なのかな? と。

雑誌『マルコポーロ』廃刊騒動を思い出す。

好きな雑誌だったが、
「ナチスのガス室はなかった」というトンデモ記事を載せ、あっという間に廃刊に追い込まれたっけ。


ともかく「騒動の渦中」に居る池上さんまで「叩いて終わりでいいのか」といっている、もうちょっと建設的な話をしようぜと。
こんなバカチンでも「この先」を考えようぜと、そんな風に思っている。


で、そういう状況下にあって、朝日の記者はどんなモチベーションで仕事をこなしているのだろうか。

それはそれとして―と開き直ってモノを書いているひとも居るだろう。
けれどもなかには、理想と現実、倫理のあいだで悩み苦しみ、一文字も書けないひとだって居るのではないか。

そんな精神性では記者はやれない?

そうかもしれないが、そういう熱い記者が居てくれたほうが、なんとなく安心出来ないか?


自分は主に、鬼畜系エロ雑誌でモノを書いている。
新聞記事を任される立場にはないけれど、やってみたいのは三面記事かなぁ。

エラソーな社説は柄ではないし、長文派だから天声人語みたいなのも無理。
痴情のもつれから起こった殺人事件などを報じる社会面であれば、多少の色をつけてオモシロオカシク書ける自信はある。

・・・って、おいおい、そういうのが問題になっているんじゃないか。
ジョークでも、そういうことをいってはいけないんだ。


以下は、映画に登場する新聞記者の10傑。
こういう記者だらけになれば、ネット時代の現代でも、新聞は「もっともっと」読まれるようになると思うんだよね。


(1)『天国と地獄』(63)

記者A「けど、うまいねぇ刑事さんも」
戸倉警部「えっ」
記者A「空いた記事の穴埋めに、ナショナルシューズを叩こうってわけでしょう」
戸倉警部「いやぁ(笑う)」
記者A「しょうがねぇ、盛大に叩くか!!」

メディアが世論を形成していく過程を描いて、見事。

(2)『ローマの休日』(53)

夢のような話だけどね。

(3)『キリング・フィールド』(84)

カンボジア内戦を取材する、アメリカ人ジャーナリストと現地新聞記者の友情。

抱き合うふたりを見つめる現地のひとびと、そこに流れる『イマジン』―最高のラストシーンである。




(4)『大統領の陰謀』(76)

ウォーターゲート事件の主役は、大統領ではなく新聞記者たちだ。

(5)『甘い生活』(60)

「こういう記者だらけになれば」という前言を撤回しなければいけないかも。

ゴシップ記事を得意とする主人公マルチェロの日常を通し、現代社会を批評するフェリーニの代表作。

自分にとっての初フェリーニ映画であり、テーマは「?」だったが、その迫力にやられた。

(6)『スーパーマン』(78)

仮の姿は、クラーク・ケントという「パッとしない」新聞記者である。

(7)『市民ケーン』(41)

顔を見せることのない新聞記者が、この映画の狂言回しとなっている。

(8)『クライマーズハイ』(2008)

日航機墜落事故を、新聞記者の視点で描いた群像劇。

このころの堺雅人の自然な演技が、いちばん好きだったなぁ。

(9)『遠い夜明け』(87)

南アフリカでアパルトヘイト撲滅運動をおこなう活動家と、新聞記者の友情。

活動家ビコを演じたデンゼル・ワシントンは、この映画から注目された。

(10)『カプリコン1』(77)

国家の大がかりな「捏造」を暴く―新聞記者の本分というものは、本来ここにあるのだろうなぁ!!

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IQ=ゼロ

2014-09-18 00:30:00 | コラム
アメリカンドッグが好きで、よくコンビニで買う。

弁当のクオリティでいえばセブン・イレブンが王者だと思うけど、レジ横で販売されている「ジャンク系」でいえば、ローソンのほうが上回っている、、、ような気がする。

そしてアメリカンドッグは、ローソンのがいちばん美味い。(と、自分は評価する)

いつごろだったか、ケチャップとマスタードをアメリカンドッグに「同時にかけられる」容器が登場した。



驚いた。
すげー! と思った。

なんてことないように見えるが、どえらい発明だったように思う。

日常で、そんな風に感嘆することは多い。

ドレッシングの容器。
蓋を開けると、通常、中栓がある。
これがクセモノで、上手に開けないと中身が飛び出てしまう。



キューピーだったか、蓋を逆に回すと中栓まで開けてくれる容器が登場した。

これまたすごい!


自転車に「傘を固定」出来るグッズだけは、個人的に「う~~~~~~ん…」だけど、
でかい話をすれば、そういうものを発明出来るひとが、ファックスや電子レンジ、ケータイなどを生み出したわけで。
(そうして、TENGAもね!!)

電子レンジの構造なんて、いくら説明を受けてもさっぱり分からんがな!
論理的には理解出来ても、薄型テレビになる前の、あの奥にあった「分厚いところ」がどうしてなくなったのか、ひとに説明することなんか出来ないし!

貢献度や「金の動き」に大小はあれど、発明したひとはみんな天才だ。

自分にそんなセンスはない―と、いまでは自覚しているけれど、ガキのころは発明少年に憧れたものだ。
そう、映画『グーニーズ』(85)のデータくん(キー・ホイ・クアン)のように。

自分の部屋のドアを開けたら電気が点き、カーテンが開いて椅子が後方に移動、そして、ニコッと笑って椅子に座る―ここまでを想像し、部屋中にロープやらロープやらロープやらを張りめぐらした。

ねぇ、馬鹿でしょう。
その発想自体は悪くないかもしれないが、ここまでの動きを「ロープだけで」実現させようとしたところが、真の発明少年との差異だろう。
つまりはそれが、自分の限界だ。

当たり前のことだが結局、ドアを開けたら電気だけは点いたが、カーテンは途中までしか開かず、椅子は後方に移動ではなく倒れた。

何度かやり直してみたが、途中で面倒になり放り出してしまった。
その時点でも「ロープ以外に、なにか必要なんだ」と思えなかったところを見ると、IQはおそろしく低いのかもしれない。


『初体験』シリーズにも記したが、「自分の能力の有無」を早い段階で悟るのも大事。
楽器センスもゼロ、発明センスもゼロとガキのころに悟った自分は、それ以降、数々の発明品を手に取るたび、彼ら彼女らに嫉妬心など抱かず、ひたすら褒めることに決めた。

・・・のだが、発明の特許により大金が舞い込んだ主婦の話なんか聞くと、やっぱり、ちょっとは羨ましく思うわけでねぇ!!





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シネマしりとり「薀蓄篇」(90)

2014-09-17 03:07:16 | コラム
ぶるーさん「だー」→「だー」くないと(ダークナイト)

映画小僧の仲間が、ある日ふと「まっき~、『ダークナイト』について書かないよね」といってきた。

これ、初めてのことじゃない。
とくに自分より若い友人知人にいわれることが多く、そういわれる理由も、なんとなく分かる。

批評家・町山智浩も「避けては通れない作品」という『ダークナイト』の支持率は、40代よりも30代のほうが、30代よりも20代のほうが高い。

最近の映画(2008)だからではなく、若いひとの感性にあうから、、、でもない気がするが、どういうわけか若ければ若いほど、この映画のことが好きなんだ。

それはたぶん、ジョーカーを演じたヒース・レジャーの存在が関係しているのだろう。

自分より上の世代にとって、ジェームズ・ディーンが永遠の等身大スターであることに似ている。
自分の世代にとって、リヴァー・フェニックスが永遠の等身大スターであることに似ている。

このふたりの存在と同じ役割を、ヒースが担ったというわけ。





まもなく公開の『猿の惑星』新シリーズ第二弾にもいえることだが、シリーズ物に対してファンは「勝手に」心配し、アアダコウダと喚きがちである。

オリジナルに対する愛着と敬意がそうさせているのだが、自分も含めて猛省したほうがいいのかもしれない、、、などと、ときどき思う。

もうちょっと創作者を信用しようぜ、ってね。
(まぁオリジナルに泥を「塗りたくる」創作者も居るからこそ、そうなっちゃうのだが)

俊英監督、クリストファー・ノーランはちがった。
コミックスにも、テレビ版にも、ティム・バートン版にも敬意を表したうえで、しかしそれらとはまったく別のアプローチで新生『バットマン』のシリーズを創作した。

第一作『バットマン ビギンズ』(2005)も悪くはなかったが、インパクトという点では第二作目の『ダークナイト』には及ばない。
ちなみに公開前、多くのひとが『夜=NIGHT』と解釈していたが、ナイトは「K」のつく『KNIGHT』のほうだった。

つまり「暗闇の騎士」、これはバットマンのことであると同時に、宿敵ジョーカーのことでもあったはず。


ジャック・ニコルソンが演じたジョーカーは、どこか、、、というか完全にコミカルだった。
よく踊るし、よく笑う。
バットマンが運転するバットウィングを見て「いい玩具を持っていやがる、ほしいな」なんて羨ましがっていたし。

いやヒースの演じたジョーカーも、よく笑っていた。
笑うには笑うのだが、「ジャック・ジョーカー」の笑いが無邪気であったのに対し、「ヒース・ジョーカー」の笑いはどことなくシニカル。

ヒース・ジョーカーはいう、「お前も俺と一緒だ。怪物なんだよ」と。


映画はバットマン役のクリスチャン・ベイルをはじめ、マイケル・ケインやゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマンなど映画好きが歓喜する「渋い」キャスティングで固めてはいるものの、結果として「彼ら全員が」ヒースを際立たせるための「やや地味な」存在となっている。

監督ノーランは、最初からそのつもりだったんだろうねぇ。。。


2008年1月22日―ヒースは『ダークナイト』が公開される前に命を落としてしまう。

享年28歳。

急性薬物中毒による事故死ではあるものの、ドラッグのオーバードースというわけではなかった。
演技にのめりこむあまり不眠症となり、さらに婚約解消など私生活でも不運の連続、睡眠薬やインフルエンザの治療薬などを併用摂取したことによる事故だったという。

翌年の春、ヒースはピーター・フィンチ以来となる「故人のオスカー受賞」を果たした。


表現が適切とは思えないが、ある意味、「持っている」俳優だったということか。

こうしてヒースは『ダークナイト』とともに神格化され、20代の映画小僧(なりたて)のこころを鷲掴みにしたのである。


あぁ、リヴァー死去のニュースが飛び込んできた「あのころ」を思い出してしまうなぁ・・・。






次回のしりとりは・・・
だーくない「と」→「と」くだね。

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シネマしりとり「薀蓄篇」(89)

2014-09-16 09:08:09 | コラム
でー「ヴ」(ぶ)→「ぶ」るーさんだー(ブルーサンダー)

メカや銃器マニアではないので、そういうものを見て興奮することはないけれども、格好いいものは格好いいと思う。

アニメーションでいうと、やっぱり『機動戦士ガンダム』(79~80)のジオン軍「モビルスーツ」は格好いい。
そう連邦軍「モビルスーツ」は「ときにダサい」(ボールなんて、ほとんど特攻精神で作られたものだし)



が、ジオン軍のは「ひたすら」格好いい。

とくに好きだったのが、グフとドムとゲルググか。



だから開発者の能力・センスという意味では、連邦軍はジオン軍に「ほとんど惨敗」していると結論づけてもいいだろう。


物語はついていけなくとも、初号機のフォルムの格好よさから『新世紀エヴァンゲリオン』(95~96)を観続けたという友人が居る―基本、男子ってそういうものだ。


映画としては幸か不幸か、内容よりも主人公が持つ車やバイク、銃器などで支持を集めるケースが「稀に」ある。

軍用機というものは一般人にとって非日常であり、訴えるところは狭いかもしれないが、それに応えることが「出来るもの」はひじょうに熱く反応してくれる、ある意味では特殊なひとたちだ。

自分にそういう嗜好はないが、戦闘機かヘリかと問われれば、たぶんヘリのほうを選ぶ。
プロペラが放つ音、あれは独特だものねぇ!!

軍用機と括らずに「映画のなかのヘリ」を選出すれば、自分のなかでは『テルマ&ルイーズ』(91)で決まり。

映画小僧仲間のあいだでも覚えていないひとが居て、意外な顔をされたが、画面の奥から徐々に姿を現し、やがてヘリと分かるその描写は、(褒め過ぎかもしれないが)やがてひとと分かる『アラビアのロレンス』(62)の砂漠のシーンに似て、さすがリドリー・スコットだなぁ! と感心したものだった。


今回、軍用機と括ったうえで「映画のなかのヘリ」を友人たちに挙げてもらった。

その上位3本は・・・

『地獄の黙示録』(79)
『アパッチ』(90)

そして、『ブルーサンダー』(83)だった。

概ね納得の結果である。


『地獄の黙示録』と『アパッチ』に登場するヘリは実際のものだが、『ブルーサンダー』は架空のヘリ。





架空であれば「なんでもあり」になりそうだが、プロフェッショナルに設計してもらったのであろう、
分かったようにいうが実用性に優れ、
ゴテゴテし過ぎないフォルムも素晴らしく、
初めて観たのは中学生のころだったが、素直に格好いいと思えた。

アクションがメインなので筋をどうこういうものではないが、この武装攻撃ヘリをめぐる軍と警察の攻防を描いた作品である。

主演は、『ジョーズ』(75)の好演が記憶に残るロイ・シャイダー。
原案のひとりにホラーの鬼才ダン・オバノンの名があるのは意外だが、職人監督ジョン・バダムがソツなくまとめ、ヘリ好きでなくとも楽しめる快作に仕上がっている。

米国では、本作が公開された翌年にテレビシリーズ『エアーウルフ』の放送が開始されており、
そんな指摘をする識者は居ないが、ひょっとすると『ブルーサンダー』のスマッシュヒット効果が「少なからず」影響しているのかもしれない。


あすのしりとりは・・・
ぶるーさん「だー」→「だー」くないと。

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(90)』

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