Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(394)

2021-10-16 04:20:53 | コラム
べんきんぐす「れー」→「れー」す

6月―過酷な自転車レース「ツール・ド・フランス」の初日に起きた50選手をも巻き込む大事故のきっかけを作ったのは、30代の女性だった。

(家族へ向けた)プラカードを中継カメラに映すため、車道にまで踏み込んだ結果の事故。

いま裁判中だが、実刑は免れるみたい。
罰金ありの執行猶予つき判決かな?

妥当か甘いかは、ちょっと分からない。
けれども、いちどは逃走しているからね…。

だって迷惑な話だよ、この事故で引退を決意した選手も居るんだから、「安全が保障されないのであれば、これ以上レースには参加出来ない」って。


(どんな)レースを観るのも大好きだが、自分でやるのは、しんどいからいいや(^^;)

でもまぁ、ちょっとくさいことをいえば、人生そのものがレースじゃないかってね。


映画の世界で、レースそのものを「じっくり」展開させることは、じつはあまりない。

レースの描写は多いよ。
けれども、「じっくり」は少ない。

映画は時間と空間を操る表現だからね、いろいろと省略しコンパクトにまとめられがち。

比較的長くみせるのは、以下の3本かな。


『キャノンボール』(81)

「超」長距離レースを物語としているから、これは当然か。

それにしても、ワクワクするオープニングです…ゴールデンハーベスト主軸だから、成龍とか出せたのだろうね。



『ベン・ハー』(59)

戦車競走のシーンは、いま観ても圧巻。


そりゃ現代技術を駆使すればもっと派手な見せ場も創ることが出来るだろうけれども、ホンモノの迫力には及ばないでしょう。

クリストファー・ノーランあたりであれば、ノンCGでやってくれそうだが。

ただレースの話からは逸れるが…
自分がこの映画に深い感銘を受けたのは、スケールの大きさではなく、キリストさんの描きかたなんだよね。あの「さりげなさ」が好き。


『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(99)

アナキンの才能が証明されるポッドレースのシーンは、なんと10分ほど展開される。

このシリーズだから、ルーカスだから許されたのだと思う。

初日のオールナイトで観たが、観客が最も沸いたのもこのシーンだった。



次回のしりとりは・・・
れー「す」→「す」かーれっと。

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明日のコラムは・・・

『The Fly』
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シネマしりとり「薀蓄篇」(393)

2021-10-15 00:10:00 | コラム
しょん「べん」→「べん」きんぐすれー

デビュー初期に「超」当たり役に出会うこと、そりゃあもちろん俳優にとっては「超」ハッピーなはずで。

けれども、その「超」当たり役が鮮烈に過ぎると、その後、なにをやってもそれをイメージしつづけてしまうというか。

「超」当たり役の呪縛。

最も分かり易いのは、『エクソシスト』(73)でリーガンを演じたリンダ・ブレアでしょう。

おとなになってもリーガンのイメージは消えず、最終的には「リーガンのセルフパロディ」を演じる羽目に。
日本では「おしん」の小林綾子とか、「蛍」の中嶋朋子とか?

いちども陽の目を見ることがない俳優だって居るわけで、そう単純に気の毒がるな、、、といわれるかもしれないけれど、そういう場合って内容が入ってこず、俳優という職業の難儀さを感じてしまったりするのよね。

ベン・キングスレーだって、そうなる可能性があった。
訂正、そうなる可能性は「かなり」高かったはず。

けれども、そうはならなかった。
いまでは「ナイト」の称号を持つ、英国を代表する名優として多くの俳優に尊敬されている。

なぜ、そうなる可能性が「かなり」高かったのか。

ガンジーに「そっくり過ぎた」から。


これじゃあ、なにを演じてもガンジーになってしまう!!



80年代は「そうなりそう」だったけれど、
90年代に、大きなイメージチェンジを図ったわけでもないのに「うまいこと」回避することが出来ている。



91年、実在したギャング「メイヤー・ランスキー」を演じた『バグジー』で好演。
この役を皮切りに・・・

思慮深い副大統領を演じる『デーヴ』(93)、
イツァーク・シュテルンを熱演した『シンドラーのリスト』(93)、
ロマン・ポランスキーが復活を遂げた『死と処女』(94)などなど、
出演する作品がそれぞれ高評価を得て波に乗る。

もうこの時点で、「ガンジーの…」と評する映画ファンは皆無だったんじゃないか。

以降も『砂と霧の家』(2003)や『エレジー』(2008)、
スコセッシとも組み『シャッター アイランド』(2009)と『ヒューゴの不思議な発明』(2011)で画面を引き締める。



娯楽性に富んだ作品も、社会性の強い作品もこなせる、硬軟自在、悪人も善人も演じられるのが強み。

ナイトの称号も納得、
なぜこのひとがうまくいったのかというと、もちろん運もあったでしょうが、やっぱり、本人の能力がいちばんだったのでしょうなぁ。

こう書くとリンダや小林綾子はどうなるんだって話だけど、まぁでも、これからの人生で大逆転!ってこともあるので(^^;)


あすのしりとりは・・・
べんきんぐす「れー」→「れー」す。

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おとなのパスタソース

2021-10-14 00:10:35 | コラム
マフィアグッズ専門店を展開する「ジャパンマイヤーランスキー」さんを応援したくて、2度ほどクラウドファンディングに参加。

先日、その返礼品が届いた。

映画『ゴッドファーザー』シリーズ(72~)でも度々食事のシーンが描かれるが、なんと公式で発売されているコルレオーネ印のパスタソースだぜぇ!!


超クールなデザイン。

名目上は「鑑賞用」だが、中身もちゃんと入っている。

ということでさっそく開封し、パスタを作ってみた。

ミートボールも(生意気に(^^;)自作し、


そいつをぶっかけて完成。



うん、バツグンに美味かった。
これは自分の力どうこうではなく、あきらかにソースのおかげでしょう。

少しスパイシーで、おとなの味。
いかにもマフィアが好みそうで、ふと気づいたら3皿を平らげていたぜ!!


※映画のなかで印象的なパスタといえば、ハーモニー・コリンの『ガンモ』(97)かな。
このシーンにマドンナをかぶせるセンスは、なかなかだと思った。


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映画スタッフ別10傑(34)山本英夫

2021-10-13 00:10:00 | コラム
~山本英夫のキャリア10傑~

現在活躍中の映画カメラマンを「複数」取り上げると、是枝裕和・西川美和・岩井俊二・北野武・黒沢清・三池崇史あたりの監督が必ず出てくる。
つまりこのひとたちを中心として現代映画は回っていて、ファンとして強く願うのは、ここに多くの若手監督が「早いとこ」絡んでくれないかな~、、、ということです。


(1)『殺し屋1』(2001)

三池崇史の最高傑作にして、2000年代の日本映画を代表する「もはや」名画。

面白いのは、原作者の名前も山本英夫であること。
もちろん偶然であり、同姓同名の別人。




(2)『HANA-BI』(98)

初期のキタノブルーとはまた「少しだけ」ちがった、やや淡い感じのブルーも悪くないね。


(3)『オーディション』(2000)

こう並べてみると、このころの三池崇史って最強だなぁ!!



(4)『シャブ極道』(96)

直截的に過ぎるタイトルで大問題になったが、内容もエネルギッシュで胃もたれを起こすほど。

役所広司の怪演を多くのひとに触れてほしいし、クールなカメラも一見の価値あり。


(5)『蛇イチゴ』(2003)

西川美和の処女作を技術面から支える。

この映画を観ると、宮迫さんはこっちの世界で活躍してほしいけれどね。



(6)『パッチギ!』(2004)

パワフルかつ繊細。
少し前の時代の空気が、しっかり伝わってくる―この映画における山本映像は、もっと評価されていいと思う。


(7)『大日本人』(2007)

期待値の高さから失望の声も大きかった、松本人志監督作。

しかし2作目以降はともかく、これは「らしくて」嫌いじゃないです個人的には。



(8)『地獄でなぜ悪い』(2013)

好調だったころの園子温映画は、俳優も映像も乗りに乗っている。



(9)『3月のライオン』(2017)

羽海野チカによる人気将棋漫画を、前後編の2部作で映画化。

神木隆之介&有村架純だし、もっと話題になってもよかったはずだけど。。。


(10)『フラガール』(2006)

王道の映画を王道のスタイルで撮る―まずは、これが出来てからこその変化球なんだよね~。

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『おとなのパスタソース』
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さすがに沖縄は(^^;) でも重度の花粉症としては、いつか永住したい。

2021-10-12 04:25:58 | コラム
大晦日までの『RIZIN』のスケジュールが発表された。

今月24日は横浜、これは自分も現地観戦。

大晦日はもちろん「たまアリ」、
これに挟まれる11月は、なんと沖縄「初」開催だという。

えっ。
えぇっ。
えぇぇっ!!

たぶん噂のあのひとも登場する―カード発表は、あす水曜日―であろうし、


コロナ禍でなければ、行っていたかもしれない確率65%。

沖縄は未上陸。
行っても福岡まで。

重度の花粉症を患うものでも、沖縄に行った途端に「完治」する、、、というような話を「よく」聞く。

「RIZINを別にしても」春に行きたい!
というか、もういいやとすべてを投げ出し、永住するのもよいかもしれない。
(すべてを捨てるのに必要なのは、ヤケクソという名の勇気…だから、いまの自分には無理だね(^^;)


まぁいつも関東圏だけが「よい思い」をしているわけだからね、こんな興行があってもよいよね。
というわけで、11月はスカパー!のPPV観戦にしておきます。


※なんといっても、このバケモノを生んだ地だからね


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『映画スタッフ別10傑(34)山本英夫』
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