僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

「パトスとエロス」 迷子?

2009年06月13日 | ケータイ小説「パトスと…」
都会ではいつでも迷子になることができる。

地図は頭に入っているはずなのにいつの間にか方向の感覚が90度ずれていたりするといつまでたっても修正ができずますます未知の世界へ踏み込んで行ってしまう。

約束の時間にはまだ早かったこともあり、辰雄はふと目に止まった紫陽花の美しさに誘われてビルの地下ショッピング街に入った。
道に面したショーウインドウにはアンティークな家具とステンドグラスのテーブルライトに浮き出たようなブルーの紫陽花が道行く人の目を楽しませていた。


5-6分時間をつぶせそうだ、と思ったのだったがあちこち見て回って気がつくと30分ほど過ぎていた。
慌ててさっき降りてきた階段を探したがとりあえず近くのエスカレーターに乗って地上に戻った。

その時に方向を勘違いしたのだろう。










コメント (2)
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