2013年2月4日発行の日本経済新聞紙の朝刊一面の見出しは「電気自動車に目標価格 経産省、普及へ値下げ」です。
この記事によると「電気自動車などの最先端エコカーの価格低下を自動車メーカーに促す仕組みを2013年度に導入する」とのことです。経産省は「2013年度~15年度の車両価格の目標を決め」、この目標値よりも最先端エコカーの販売価格がガソリン・レシプロエンジン搭載の現行車の価格よりも下回ると、購入者に差額分を国が補助するというものです。
要は簡単にいえば、これまでの「エコカー補助金」の継続です。日本の自動車メーカー各社はここ数年間は、営業利益はたぶんトントンかいくらかの赤字(円高の影響で)です。エコカー補助金が切れると、日本国内の自動車の売れ行きが悪化するとの見通しです。今回の補助金は、国内の自動車メーカーの収益を守る意味合いがありそうです。
自動車産業は、先進国の日欧米では、ある程度の価格帯の“普通車”“高級車”はシェアはある程度一定の割合になっています。300万円以上の自動車を購入できる層が固定されてきているとうわさされています。600百万円以上の高級車は富裕層向けです。同様に、100万円台のリッターカーや軽自動車の購買層もある程度は固定されそうです。
現在、ガソリン・レシプロエンジンを搭載した現行の自動車は節目を迎えています。電気モーターで走行する電気自動車、電気モーターとレシプロエンジンを併用する(大部分はレシプロエンジンで駆動)ハイブリッド型自動車が登場し、いろいろな駆動手段の自動車が併用される時代を迎えています(欧州では、ディーゼルエンジン駆動の自動車が1/3程度です)。
今後はインドや中国、ブラジル、東南アジアなどは、低価格のガソリン・レシプロエンジンを搭載した自動車が普及していきそうです。インドのタタ・モーターズ社は日本円換算で20万円程度の低価格な自動車を投入しています。このため、日欧米や韓国などの自動車メーカーは、日欧米・韓国(+ロシア、中東地区)など向けの先進国向け仕様車と、インド・中国・ブラジル向けの低価格仕様車をそれぞれ並行して開発し販売していく見通しです。
日本国内の自動車市場は、ハイブリッド型自動車の市場がある程度形成されている一方、電気自動車の市場はまだ本格的には形成されていません。
本格的な電気自動車の乗用車は、日産自動車が発売している「リーフ」です。
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価格がまだ相対的に高いので、普及率はいまいちです。「リーフ」はフル充電した場合の走行距離は約200キロメートルといわれています。エアコンディショナーを使うと、走行距離は120キロメートル程度が“無難”とみられています。基本的には、自宅近くの通勤や買い物向けの乗用車です。
最近は高速道路のサービスエリアなどに、電気自動車向けの充電装置(充電スタンド)がだいぶ整備されてきました。しかし、例えば東京から大阪まで走行するには、4、5回は充電する必要がありそうです。
日本の国内市場はハイブリッド型自動車と電気自動車が、欧米・韓国に比べていち早く立ち上がっています。欧米・韓国の自動車メーカーに対して、日本の自動車メーカーがハイブリッド型自動車と電気自動車の生産・販売体制をつくり上げて、ライバル企業に先行させるとの狙いが、今回の経産省の最先端エコカー補助金と考えています。
日産自動車は1月17日に、電気自動車「リーフ」の価格を4月から約28万円値下げすると発表しました。国の現行の補助金78万円を受けた場合の実質購入価格は最廉価車の価格が約221万3000円となり、お手頃感が増すようです。
日欧米・韓国の自動車メーカー同士の競合が激しくなり、生き残り競争が激しくなるという読みが、今回の補助金施策には感じられます。国が自動車産業を保護する時代を迎えています。
この記事によると「電気自動車などの最先端エコカーの価格低下を自動車メーカーに促す仕組みを2013年度に導入する」とのことです。経産省は「2013年度~15年度の車両価格の目標を決め」、この目標値よりも最先端エコカーの販売価格がガソリン・レシプロエンジン搭載の現行車の価格よりも下回ると、購入者に差額分を国が補助するというものです。
要は簡単にいえば、これまでの「エコカー補助金」の継続です。日本の自動車メーカー各社はここ数年間は、営業利益はたぶんトントンかいくらかの赤字(円高の影響で)です。エコカー補助金が切れると、日本国内の自動車の売れ行きが悪化するとの見通しです。今回の補助金は、国内の自動車メーカーの収益を守る意味合いがありそうです。
自動車産業は、先進国の日欧米では、ある程度の価格帯の“普通車”“高級車”はシェアはある程度一定の割合になっています。300万円以上の自動車を購入できる層が固定されてきているとうわさされています。600百万円以上の高級車は富裕層向けです。同様に、100万円台のリッターカーや軽自動車の購買層もある程度は固定されそうです。
現在、ガソリン・レシプロエンジンを搭載した現行の自動車は節目を迎えています。電気モーターで走行する電気自動車、電気モーターとレシプロエンジンを併用する(大部分はレシプロエンジンで駆動)ハイブリッド型自動車が登場し、いろいろな駆動手段の自動車が併用される時代を迎えています(欧州では、ディーゼルエンジン駆動の自動車が1/3程度です)。
今後はインドや中国、ブラジル、東南アジアなどは、低価格のガソリン・レシプロエンジンを搭載した自動車が普及していきそうです。インドのタタ・モーターズ社は日本円換算で20万円程度の低価格な自動車を投入しています。このため、日欧米や韓国などの自動車メーカーは、日欧米・韓国(+ロシア、中東地区)など向けの先進国向け仕様車と、インド・中国・ブラジル向けの低価格仕様車をそれぞれ並行して開発し販売していく見通しです。
日本国内の自動車市場は、ハイブリッド型自動車の市場がある程度形成されている一方、電気自動車の市場はまだ本格的には形成されていません。
本格的な電気自動車の乗用車は、日産自動車が発売している「リーフ」です。
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価格がまだ相対的に高いので、普及率はいまいちです。「リーフ」はフル充電した場合の走行距離は約200キロメートルといわれています。エアコンディショナーを使うと、走行距離は120キロメートル程度が“無難”とみられています。基本的には、自宅近くの通勤や買い物向けの乗用車です。
最近は高速道路のサービスエリアなどに、電気自動車向けの充電装置(充電スタンド)がだいぶ整備されてきました。しかし、例えば東京から大阪まで走行するには、4、5回は充電する必要がありそうです。
日本の国内市場はハイブリッド型自動車と電気自動車が、欧米・韓国に比べていち早く立ち上がっています。欧米・韓国の自動車メーカーに対して、日本の自動車メーカーがハイブリッド型自動車と電気自動車の生産・販売体制をつくり上げて、ライバル企業に先行させるとの狙いが、今回の経産省の最先端エコカー補助金と考えています。
日産自動車は1月17日に、電気自動車「リーフ」の価格を4月から約28万円値下げすると発表しました。国の現行の補助金78万円を受けた場合の実質購入価格は最廉価車の価格が約221万3000円となり、お手頃感が増すようです。
日欧米・韓国の自動車メーカー同士の競合が激しくなり、生き残り競争が激しくなるという読みが、今回の補助金施策には感じられます。国が自動車産業を保護する時代を迎えています。